“海賊王女”KAIRIが語ったスターダム復帰とWWE退団の理由

KAIRI【撮影:koba】
スターダム




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WWEから5年振りに古巣スターダムにカンバックしたKAIRI。

久しぶりの復帰ではあるものの、スターダムの多くの選手と関係性があり、その物語を1ページ進めるだけでも様々なドラマが生まれます。

過去を懐古し止まった物語の針を進める意味でも、KAIRIのスターダム復帰は重要な意味を持つでしょう。

 

一方で、待望の復帰を果たしたKAIRIですが、まだ数えるほどしか試合に出場していません。

先日、大田区総合体育館大会で行われたビッグマッチに出場してKAIRIは、コズミックエンジェルズの中野たむとコンビを結成。

改めて唯一無二の存在感を放ちました。

 

正直、現段階でKAIRIがどこへ向かうのか、何を目指していくのか全く分かりません。

スターダムにおいて重要な選手が戻ってきたことには変わりませんが、7月末から行われるシングルマッチのリーグ戦「5★STAR GP2022」にエントリーされることはなく。

(推薦枠1枠が残っていますが誰が選出されるかは未発表)

 

KAIRIの今後が非常に気になるところですが、先日日本メディアによるロングインタビューが公開されました。

もしかしたら、このインタビューの中にKAIRIが目指す未来のヒントがあるかもしれません。

一部抜粋し紹介したいと思います。

スターダム復帰とWWEを退団した理由

 

2017年に日本を発つとき、ファンの方には「長い旅に出ますけど、成長して戻ってきます」と約束したんですね。それはロッシー小川社長(現・エグゼクティブプロデューサー)にも伝えました。そもそも私は一流のプロレスを学ぶことが目的であって、アメリカで骨を埋める気はあまりなかったんですよ。

アメリカに渡ってからはプライベートなんて二の次・三の次で、それこそ飛行機で飛び回りながら週4ペースで休みなく試合してきたわけですけど、そんな矢先にコロナの問題が急に出てきたことで、自分の時間がいきなりできたんです。それからじっくり内観をしました。「これから自分はどこに向かえばいいんだろう?」と。そのとき、親友との約束も果たせたし、3年間の内にWWEでやれることは全力でやりきれたという達成感みたいなものが自分の中にあって。WWEと何度か相談して現場を離れることになったんです。

 

WWE退団後、すぐ復帰しなかった理由

 

正直、その辺りは契約の関係もありましたし、今後について悩んだところではあるんです。プロレス引退も考えました。

 

スターダム復帰への不安

 

帰国してからはあまり熱心にプロレスは見ていなかったんです。ですが、昨年のスターダムの武道館大会に行ったとき、「いつかみんなと闘いたい」という気持ちが自分の心から湧き上がってきたんですね。ただ、復帰するにしてもリングに立つのは約2年ぶり。試合のテンポやルールもWWEとは違い、その辺がすぐに順応できるのか不安もありました。

 

WWEで苦労したシビアな世界

 

WWEで何が一番恐ろしいかっていうと、1回チャンスを逃すと、もう使ってもらえないということでした。本当にシビアなんですよ。WWEは男女混合の団体だけど、女子の試合は一つの大会に1、2試合組まれるだけなので、基本的に2〜4選手しか出場できないんですね。その狭い枠を狙って全員が鎬を削っているわけで。私もそうであったように、チャンスが回ってこなくて焦ったり落ち込む選手がたくさんいました。「あぁ、今日も試合が組まれない……」って。試合が組まれない辛さは日本では一度も体験したことがなかったので、苦しかったですね。

 

インタビュー全貌(前編・後編)はこちら。

 

帰国後はプロレスラー引退も考えたというKAIRI。

WWEで多忙な日々を送ったKAIRIにとって、プロレスラーではない時間が必要なのでしょう。

現在は湘南にトレーニングジムを構え、新たなチャレンジもしています。

 

全てを出し尽くしたWWEでの3年間を考えると、焦る気持ちはないのでしょう。

また海外に挑戦するという選択肢もなく感じるので、日本での新たな挑戦を見守りたいと思います。

 

なお、このインタビューは一部翻訳され海外メディアにも取り上げられました。

 

海外からまだまだ注目度の高いKAIRIは、スターダムが次のステージに進むためにも必要不可欠な選手です。

11月に行われる新日本プロレスxスターダム合同興行に出場するかどうかも気になります。

いつかはKAIRIの象徴でもあった白いベルトに挑戦して欲しい気持ちもありますが、焦る必要はないということでしょう。

注目を浴び続けるKAIRIの挑戦を、楽しみに待ちたいと思います。