NOAHでも二冠戦が決定!拳王が二冠戦を仕掛けた理由の考察

撮影トペブロ管理人
プロレスリング・ノア




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中嶋勝彦の死闘が命の削り合いなら、潮崎豪丸藤正道の激闘は魂のぶつかり合いと言うべきでしょうか。

潮崎が口にする『アイ アム ノア』に対し、俺こそが『アイ アム リアル ノア』と語った丸藤。

プロレスリング・ノア旗揚げ20周年記念大会に相応しい2つのタイトルマッチは、多くのファンの心を鷲掴みにしたんだと思います。

 

前哨戦から引き続き潮崎の腕を攻めた丸藤。

丸藤の変幻自在の闘いに、常に真っ向勝負でぶつかった潮崎。

厳しい攻めと危険な攻防は、歴史あるGHCを体現する闘いになったことでしょう。

NOAHは二夜連続ベストバウトを繰り広げました。

 

両者一歩も引かない闘いを制したのは、現王者の潮崎。

試合後、GHCのベルトを自ら潮崎に渡した丸藤は、どんな想いを込めバトンを渡したのか?

もしかしたら『お前も「リアル ノア」だ』と伝えたかったのかもしれません。

 

メインイベントの試合終了後、リングサイドに現れたのはGHCナショナル新王者となった拳王。

昨晩奪取したベルトを掲げリングに上がると、潮崎にこう伝えました。

『潮崎、GHCヘビー級防衛おめでとう。
だがな、ノアに一番強い奴は二人もいらねぇ。
俺とお前のベルトを賭けて、一番強い奴を決めようじゃないか』

 

実はナショナル選手権を行う以前から、メディアで二冠戦を目指すことを公言していた拳王。

 

二冠戦と言えば、ライバルである新日本プロレスがビッグマッチの目玉にしたテーマであり、二番煎じと言われる可能性もあるでしょう。

案の定、ファンの間では賛否の“否”の意見が多く見られます。

勿論、“賛”の声もあります。

 

全日本プロレスでは二冠戦を上回る為に、究極の五冠戦を行い差別化をはかりました。

今回のNOAHの二冠戦はシンプルにGHCヘビーとGHCナショナルのダブルタイトルマッチであり、どうしても新日本の二冠戦を彷彿させてしまいます

プロレスマニアでもある拳王が、なぜNOAHでも二冠戦をやろうと思ったのか?

 

恐らく…

プロレス大賞『ベストバウト賞』を取るため

 

DDTプロレスリングと経営統合し社名がサイバーファイトに変わっても、NOAHが目指すところは業界1位です。

その想いが最も強い選手の1人は、拳王なんだと思います。

NOAHが業界1位を目指すなら、試合も話題もプロレス界全体に轟かせる必要があるでしょう。

今回決まった横浜文体での二冠戦は、その可能性を秘めているんだと思います。

 

過去のプロレス大賞『ベストバウト賞』は、6年連続で新日本のオカダカズチカです

恐らく、全試合ともIWGPヘビー級王者として臨んだ試合だったと思います。

ベストバウト賞を取るには、試合内容が優れていることは勿論、話題性や多くのプロレスファンが賛美した試合である必要があるのでしょう。

 

今現在、オカダカズチカはIWGPヘビー級王者ではありません。

7・12大阪城ホール大会で行われた二冠戦(内藤哲也 vs EVIL)は、多くの“否”を生みした。

次、8月末に野外で行われる二冠戦にもオカダは出場しません。

 

恐らく、横浜文体で行われるNOAHの二冠戦は今年最大のチャンスなんだと思います。

二夜連続で行われたGHCナショナル選手権とGHCヘビー級選手権は、甲乙つけ難い名勝負でした。

その勝者同士が闘えば、ベストバウト候補と言われる可能性は高いでしょう。

 

しかも、8・10横浜文体大会はABEMAで放送されるので、誰でも無料で視聴することができます

 

6月にABEMAで配信されたGHCナショナル選手権は、総視聴数42万4千を越える記録を樹立しました。

GHCナショナル王者とGHCヘビー級王者との一戦は、その大記録を上回る話題性を持っているでしょう。

つまり、プロレス大賞『ベストバウト賞』を受賞する条件は揃っているということです

 

試合前の賛否の“否”は、あればあるほど好都合でしょう。

前評判が悪くても、試合内容で手のひらを返させることができるのがNOAHの強みです。

 

恐らく、GHCナショナル王座挑戦が決まり、8月10日のビッグマッチがABEMAで放送されることが決まった時から、拳王はこの構想を考えていたんだと思います。

横浜文体で二冠戦を行うという覚悟で臨んだ中嶋勝彦との一戦。

潮崎豪との二冠戦も、今年最高の試合を魅せる覚悟を持って臨むことでしょう。

全てはNOAHファンに頂上の景色を見せるためなんだと思います。