内藤哲也が語った引退する武藤敬司と対戦する興味

内藤哲也【撮影:koba】
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023年の2月21日の東京ドーム大会を最後に、引退することが発表されたプロレス界のレジェンド武藤敬司。

引退ロード第3弾の有明アリーナ大会では、対戦相手に真壁刀義、本間朋晃、そして棚橋弘至が組まれました。

元付き人、憧れのアイドルとも言える武藤と、引退ロードで肌を合わせることになった棚橋は、新日本のスマホサイトで武藤との思い出を赤裸々に語っています。

 

一方で、来年の引退試合の対戦相手はまだ未発表です。

既に決まっているのか、まだ白紙状態なのか分かりませんが、棚橋弘至は武藤の対戦相手にロスインゴの内藤哲也の名前を挙げました。

 

内藤にとってプロレスラーを目指すキッカケとなった武藤敬司。

ファン時代に一番憧れていた選手の引退に、内藤は何を思うのか?

 

恐らく、武藤敬司と内藤哲也の最後のシングルマッチは、2012年の1・4東京ドームのセミファイナル。

当時29歳の内藤哲也が49歳の武藤敬司に挑み敗北した試合でした。

 

戦前、内藤を『コピー』と語った武藤敬司。

試合後のバックステージでは対戦した内藤のことを賞賛していました。

武藤『まだね、 まだまだのびしろがいっぱいあるわけであってさ、いっぱい精進して。 あとなんか俺のことを好いてプロレスラーになったとか正直嬉しいですよ。 レスラー冥利に尽きるというのはあるけど、 彼にはもっと成長してもらって、また内藤に憧れてプロレスを目指す若い奴が増えてくれたらなんとなく闘いがいがあったというか。 そういうところですね。

コピーという感じはしなかったですね。 コピーっ
て言ったら、 あいつは止まっちゃうぞ。 だから、 最後にエールを送るつもりで握手しようとしたら、 ムカついたんだろうな。拒否されたからな。 まあ、 いいじゃないかよ、ああいうのも』

引用:新日本プロレス

 

一方で敗れた悔しさを露わにした内藤は、時計の針を戻してしまったと悔やんでいました。

内藤『ちょっと声が出なくなっちゃったけど。 俺に求められてるのは善戦でもなんでもなくて勝利のみ。 時計の針を逆に戻してしまった。 言葉が出てこないよ、もう

やっぱ昔よりウェイトアップしているぶん威圧感は
すごかったですね。 ただ、 最初のレスリングでは負けてなかったでしょ。 幻想だよ、 幻想。 武藤がすごいのは幻想だよ。でも、それを幻想だって証明できなかったことは』

引用:新日本プロレス

 

20代の内にIWGPヘビーのベルトを巻くことを目標にしていた内藤は、結果的に武藤戦以降、“足踏み”することになります。

翌年の東京ドーム大会は怪我で出場できず、その翌年はオカダカズチカとのIWGPヘビー級挑戦が決まるも、ファン投票でメインで闘うことができず…

もしかしたら、幻想と語った武藤戦の敗北を引きずっていたのかもしれません。

 

内藤哲也が武藤敬司との引退試合について語る

 

武藤敬司の引退試合でカリスマ対決を見たいと棚橋が語っていましたが、内藤自身は武藤の引退をどう捉えているのか。

実は今週発売の週刊プロレスで、武藤の引退について胸の内を語っています

 

週刊プロレスNO.2206 電子書籍

 

連載コーナーの『手のひら返しdeあっせんなよ』で、武藤敬司と対戦する興味を聞かれた内藤は、現時点での興味を簡潔に語りました。

現時点ではないです

引用:週刊プロレス

 

今の武藤敬司に触れる価値は感じると言ったものの、最優先事項と言えばそうではないと語った内藤。

『現時点では興味はない』と語ったものの、目の前の目標がクリアになったら興味を抱くかもしれません。

内藤にとっての目下の目標は、来年の1・4東京ドームのメインイベントに立つこと。

その為にも、今週末の英国大会でザック・セイバーJr.を倒し、ウィル・オスプレイの持つIWGP USヘビー王座への挑戦権を得ようと目論んでいます。

USヘビーのベルトを持って東京ドームのメインにどう辿り着くかは分かりませんが、“今を大切にする”内藤にとっては、武藤との対戦は見えていないのでしょう。

武藤の引退試合を務めれば、来年2月の東京ドーム大会のメインに立つことになりますが…

 

10年前の東京ドーム大会を改めて見返して、武藤と内藤のシングルマッチはもう一度見たいと思いました。

今の内藤哲也が武藤敬司をどう語るのか。

そして10年前に拒んだ握手を、どう返すのかを見てみたいというのが本音です。

もしかしたら、内藤から握手を求めるかもしれませんし、用意された花束を手に取るかもしれません。

今の内藤哲也なら、天才の引退試合という重圧さえも楽しむことができるのではないでしょうか。