ドミニオンで6つのタイトルマッチが行われ、結果として8本あるベルトの内、実に6本が外国人選手が所有することとなりました。
このことに関しては、あの日解説に入った蝶野正洋さんも危機感を持つべきだと、警報を鳴らしています。
https://lineblog.me/arist_hizy_2017/archives/1176233.html
外国人レスラーのベルト奪取にばかり目がいきがちですが、個人的に今年のドミニオンのキーワードは“説得力”だったと思っています。
特に説得力のあった選手3人にフォーカスして、このキーワードを説明したいと思います。
①マイケル・エルガン
NEVER無差別級選手権3WAYマッチ
元々パワーも瞬発力を備えたエルガンが、体脂肪を落として更に肉体を磨いたら、それだけで説得力抜群ですよね。
今回のタイトルマッチは、勝つべくして勝った試合だったと思います。
肉体美という一番分かり易い説得力です。
②ケニー・オメガ
IWGPヘビー級選手権時間無制限3本勝負
エルガン同様、肉体改造してきたケニーは、抜群のスピードでオカダを翻弄しました。
そして3本勝負の3本目の終盤に、正調のレインメーカーを片翼の天使で切り返すケニー。
何度もオカダと闘ってるケニーだからできる芸当であり、試合時間60分を過ぎてあれを狙って出せるケニーの体力と精神力には脱帽です。
フィニッシュホールドをフィニッシュホールドで切り返す説得力の破壊力には太刀打ちできません。
③高橋ヒロム
IWGPジュニアヘビー選手権
絶対王者となりつつあったオスプレイが、完全オリジナルの新技“ストームブレイカー”まで編み出して、どう対抗するのかが注目の一戦でした。
堪えることはできても、切り返すことは当面ないと思っていたのに…
1回目はカナディアンデストロイヤー式で切り返し、2回目は反転してアームホイップからのD(三角締め)。
まだ、くらったことのない新技を、あそこまで完璧に返すヒロムに、無限の可能性と誰もが認める説得力を感じました。
タイトルマッチのような大きな試合ほど、勝ち方に説得力が必要だと思っています。
外国人だから、日本人だからという以前に、説得力のあるレスラーになれるかどうか。
新日本の最前線を走り続けるには、ファンを説得させる材料が必要というのが私の持論です。