昨日の会見で明らかになったオカダカズチカ発案の『KOPW 2020』。
新設された新タイトルは、今までとは異なるタイトルであり無限の可能性もあれば消化しきれない可能性もあるでしょう。
ベルトを作るのではなく1年で王者をリセットするという試みは、未だ全貌が把握できない状態です。
それでもファンの反応が良いのは、その特殊なルールではないでしょうか。
対戦する選手が各々試合のルールを決め、ファン投票によりルールが選ばれるというもの。
対戦ルールに制限や事前審査があるか分かりませんが、既に矢野通や邪道が有利という声も上がっています。
今回の『KOPW 2020』の試合形式を好きに決めるというルールですが、DDTプロレスリングのEXTREME(エクストリーム)王座のベルトに似ていると言えるでしょう。
エクストリーム王座の場合は基本的に現王者が試合形式を決めますが、過去にはファンから募集したルール3つの内先に2本先取した方が勝者になるなど、毎回DDTらしい自由な試合形式でタイトルマッチが行われています。
※ちなみにこの時は1本目「だるまさんが転んだデスマッチ」、2本目「テレフォンデスマッチ」、3本目「3カウント取られたら勝ちルール」というルールでした
今回の会見を見ていただろうDDTの高木社長は、早速反応を示しました。
次のDDT EXTREME級のタイトルマッチはどうすればええんや!
— 高木三四郎 SanshiroTakagi (@t346fire) July 28, 2020
今回の『KOPW 2020』は他団体を意識した側面にも見えるものの、様々な意味合いがあるんだと思います。
①IWGP戦線とは性質が異なるタイトルマッチ
②ルール次第ではどんな選手にもチャンスがある
③WITHコロナ・AFTERコロナに対応した選手選出
④ファンが参加できる=ファンが決定した闘い
IWGP戦線とは性質が異なるタイトルマッチ
『IWGP戦線がいかにも新日本という名の戦いを表してくれていると思うんで、ボクたちは“ちょっと違う闘い”を皆さんにお届けしたいな』とオカダが言う通り、全く違うタイトルになりそうです。
逆に言えば、IWGP戦線は変わることはないというメッセージにも聞こえます。
今回の二冠戦に興味はないというオカダですが、セコンドの介入やレフリーが見ていない場合での反則攻撃は否定しないということでしょう。
どんな手を使われても勝つことが、王者の強さであるとも言えます。
今回新設された『KOPW 2020』では、セコンド介入や反則行為そのものを禁止するルールやレフリーを2人つけること、ビデオ判定を有りにするなど、ファンが望むならこのようなルールが実現する可能性は高いでしょう。
ルール次第ではどんな選手にもチャンスがある
ヘビー級の選手が参加できるベルトは数あれど、チャンスが巡ってこない選手は数多くいます。
ルール次第ではどんな選手にも勝機があり、どんなルールを考えるかも重要になるでしょう。
今まであまりチャンスがなかった選手が、タイトルマッチを闘う機会が増えることにもなります。
選手育成という側面でも、重要なタイトルになりそうです。
記事途中ではありますが、どの選手のエントリーを希望するかアンケートを取らせてください。
8・26後楽園ホール大会で行われる1回戦に参加できるだろう選手を対象にしました。
なお、現タイトルホルダーは除いています。
WITHコロナ・AFTERコロナに対応した選手選出
今回のコロナ禍の影響で様々なシリーズが中止になり、NEW JAPAN CUPはヘビー級とジュニアヘビー級混合のトーナメントになりました。
来年どうなるかはコロナ次第ではありますが、階級を混ぜての闘いはNEVER以外、イレギュラーなことと言えるでしょう。
今後、コロナ以外にも更なる危機に直面する可能性も考えると、どんな状況にも対応できるタイトルマッチ設立と言えるんだと思います。
もしかしたら時代のニーズに合ったタイトルになるかもしれません。
ファンが参加できる=ファンが決定した闘い
様々なレスラーが参加できることと同じくらい、ファンがルールを決めれるという点が今回の『KOPW 2020』の軸なんだと思います。
ファンはどちらか好きなルールを決定する権利を得たということです。
過去、ファン投票で試合順が変更になったことはありましたが、ここまでファンが試合内容に関与できる事はなかったんだと思います。
投票によりルールが決まるということは、ファンの意思が存在するタイトルマッチになるということでしょう。
団体側は常にファンの希望を叶えることはできませんが、ファンの意思を尊重したいが為の今回のタイトル設立だとも思っています。
選手のファンに寄り添いたい気持ちが、今回のタイトル設立に繋がったのかもしれません。
最後に。
私は投票する権利があるということは、選んだ責任が存在するんだと思います。
SNSが普及し選手や団体との距離が近くなった分、要望や批判も可視化できるようになりました。
自由に発信した言葉は、私達が意識しないところまで届いている可能性があるということ。
『見せる側の責任≒見る側の責任』があるのかもしれません。