昨日開幕した「G1 CLIMAX 30」ですが、ある選手の闘い方に非常に興味深く見入ってしまいました。
それは第3試合で開幕白星を飾った鈴木軍のタイチです。
G1開幕前は疲れるから出場したくないと口にしていたタイチ。
昨年は4勝5敗と負け越していましたが、同じAブロックのメンバーを見て目の色を変えたようでです。
『関取としてあるまじき負け越し、そして疲労困ぱい…。あんな経験したから今年はもういいやと思ってたけど、なかなかメンバー揃ってるな。Aブロック、ほとんど俺の嫌いなやつじゃん』
引用:東スポWEB
恐らくやる気を出したのは、鈴木軍のボスこと鈴木みのると初対決が決まったからでしょう。
2011年5月に結成された鈴木軍オリジナルメンバーである2人が同じブロックとなったことで、ファンも注目している一戦です。
『結成から9年以上、ずっと一緒にやってきたのは俺だけ。10年目を迎えた今、このタイミングでシングルマッチ、何かの「時が来た」…のかもしれないな』
引用:東スポWEB
気持ちを入れ替えた臨んだG1クライマックス初戦の相手は、「NEW JAPAN CUP USA」にも出場していたジェフ・コブです。
昨年の対ジェフ・コブ戦は1勝1敗。
NEVER無差別級選手権ではコブからベルトを奪取したものの、G1の公式戦では惜敗しています。
良く知る相手であるジェフ・コブ戦でしたが、意外な場面は試合開始早々訪れます。
場外で木づちを隠し持ったタイチは、追いかけてきたコブの左膝を痛打しました。
なぜ、左膝を攻撃したのか?
実は、ジェフ・コブは先日まで左膝にテーピングを巻いていました。
毎週土曜11:00に放送される「NJPW STRONG」。
9月12日に配信されたUSヘビー挑戦権利証の争奪戦に挑んだジェフ・コブですが、左膝にテーピングをしていたことから対戦相手のKENTAにその左膝を狙われ続けました。
再三に渡り膝を狙われたジェフ・コブは、終始足を引きずりペースを握れず敗北。
試合自体は収録マッチだったためG1までの間に回復していることを祈っていましたが、テーピングをしていなかった左膝をピンポイントで攻撃されました。
つまり、タイチは「NJPW STRONG」でジェフ・コブの試合を見て研究していたということ。
勿論、ジェフ・コブの左膝の情報だけ仕入れていた可能性もありますが、新日本プロレスの公式サイトにもほとんど試合の写真がない以上、ジェフ・コブの試合をチェックした可能性は十分あります。
なぜ、タイチは対戦相手の試合を見てまで勝利に固執したのか?
恐らく、9・23北海道大会での鈴木みのる戦前に負ける訳にはいかなかったからでしょう。
『時は来た…のかもしれない』と語ったタイチは、次戦の鈴木みのる戦を特別な一戦と捉えているのでしょう。
恐らく、その気持ちは鈴木みのるも一緒。
タイトルマッチさながらの大熱戦を勝ち切った石井智宏戦は、タイチ戦を前に絶対負けられなかったんだと思います。
次戦の鈴木軍対決は、鈴木軍の2人にしか魅せることのできない壮絶な試合が繰り広げられることでしょう。
まるで北斗の拳のラオウとトキの最終決戦の様に。
— タイチ (@taichi0319) September 11, 2020
『さあ宿命の幕を閉じようラオウ!!』と語っているのは、ラオウの実弟であるトキ。
少年時代のラオウは、「もし自分が道を外れた時にはトキの手で自分を倒してくれ」と約束しています。(Wikipediaより)
世紀末覇者拳王を名乗り、世界を恐怖と暴力で制圧した暴君であるラオウ。
兄を止めるべく最終決戦を挑んだトキ。
トキは最終決戦で、涙を流しながら繰り出したラオウの拳で敗れています。
勝ってラオウのなるのは鈴木みのるか、それともタイチか。
宿命の対決はどんな結末を迎えるのか。
決戦の舞台は9月23日、何かが起こる札幌の大地です。
【お知らせ】
G1クライマックスのオリジナル星取表を作りました。
各大会終了後、随時更新します。
星取表以外にも各大会の試合開始時間や大会情報を求めているので、是非ご活用ください。