内藤哲也が口にしたオカダカズチカへの嫉妬

内藤哲也【撮影:koba】
“独り言考察”




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月後半の興行を中止していた新日本プロレスですが、今週月曜に遂に再開いたしました。

「LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ」の最注目は、なんと言ってもオカダカズチカと内藤哲也のIWGP世界ヘビー級選手権でしょう。

1・5東京ドーム大会のメインイベント後に登場した内藤は、ベルトを防衛したオカダに挑戦表明。

新日本の顔である2人が、約1年振りにタイトルマッチで対戦することになりました。

 

シチュエーションとしては昨年オカダを散々苦しめたジェフ・コブを東京ドーム大会で破り、挑戦に名乗りを挙げたことで受諾された形。

内藤はオカダに挑戦表明したい理由3つを掲げました。

①いま新日本で一番強い男、オカダカズチカを感じたいから

②そのオカダに勝ちたいから

③2023年1月4日、東京ドーム大会のメインイベントに戻りたいから

 

挑戦表明する理由としては十分かもしれませんが、正直これだけでは物足りなく感じてしまいました

トーナメントやリーグ戦で優勝したわけでもなく、挑戦表明だけであっさり決まったことへの物足りなさもあるでしょう。

再び東京ドーム大会のメインに立つ内藤哲也を見たいと思う反面、まだ1年先のことで仮にベルトを奪取したとしても防衛し続けられるのかという不安もあります。

また内藤の言葉にはオカダに対するリスペクトを感じ、憎悪的な感情が全く見えないからかもしれません。

オカダ対内藤という黄金カードでありながら、もっとこの一戦が盛り上がるスパイスが欲しいと思う気持ちは、贅沢な悩みなのか…

 

内藤哲也が加えた極上のスパイス

 

恐らく、物足りなさを感じたファンは私だけではないでしょう。

シリーズの前哨戦となる後楽園ホール大会は、チケット完売に至っていません。

コロナ禍の影響もありますが、内藤哲也ならもっとオカダ戦を盛り上げることができ、ファンの期待値も高められるはずでしょう。

タイトルマッチを盛り上げるのは、挑戦者の責務とも言えます。

 

この微妙な空気を感じたのか、内藤は2・6後楽園ホール大会のバックステージで、久しぶりにオカダへの嫉妬を口にしました。

『俺はチャレンジャーだから、挑戦者だから、ガンガン仕掛けていかないとね。てか、新日本プロレス的には、オカダに勝ってほしいんでしょ!?50周年イヤーの先頭は、オカダであってほしいんでしょ!?

そんな雰囲気をヒシヒシと感じるよ。燃えるね。だからこそ、燃えてくるよ。50周年イヤーの先頭が、LOS INGOBERNABLES de JAPON、そして内藤哲也にならないよう、オカダ、せいぜい頑張れよ。膝、痛いか!? でも、俺はお前との闘い、スゲエ楽しいや。なあ、オカダ?』

引用:新日本プロレス

 

確かに国内屈指のファッションデザイナーに作って貰った衣装は、アントニオ猪木を彷彿とさせるガウンであり、旗揚げ50周年イヤーにオカダが団体を先導して欲しいという会社側の思案はあるかもしれません。

もしかしたら、ファン以上に他の選手達が“オカダ猛プッシュ”を感じているでしょう。

 

内藤のオカダへの嫉妬心を語るには、かなり時計の針を巻き戻す必要がありますが、この嫉妬心は打倒オカダへの原動力とも言えるでしょう。

中でも最もファンが関心を寄せた内藤の嫉妬は、2016年に“オカダ2億円プロジェクト”でした。

 

2016年に中邑真輔とAJスタイルズが退団した際、木谷オーナーがオカダを流出させない為の“2億円プロジェクト”を立ち上げました。

この時、一番噛み付いたのが内藤哲也であり、この年のNEW JAPAN CUPを制する原動力となったことでしょう。

4月両国国技館大会で行われたIWGPヘビー級選手権でオカダに勝利した際の木谷オーナーへの皮肉に、会場を訪れたファンの大きな支持を得ました。

『この会場の雰囲気、この声援、あなたの耳にしっかり届いてますか!?新日本プロレスワールドをご覧の、木谷オーナー!あなたの宣言どおり、2億円規模のプロジェクトでオカダをスターにしてあげて下さい!俺に敗れたオカダを、あなたのお力でぜひスターにしてあげて下さい!

俺にはそんなプロジェクト、必要ないので。木谷オーナー!お忙しい中、新日本プロレスワールドでの観戦お疲れ様でした!』

引用:新日本プロレスワールド

 

“2億円プロジェクト”への口撃でファンの支持を得た内藤。

今度は“50周年イヤー主役プロジェクト”で新日本プロレスを口撃しました

旗揚げ記念日大会の後日配信問題で会社への不満が多い中、内藤は口撃対象に新日本に加えたとも言えます。

スターダムの宣伝に夢中な木谷オーナーに噛み付いたら、もっと面白い展開になるでしょう。

 

オカダ戦の前哨戦はまだ8試合もあります。

内藤哲也はいつ、どこで、何を言うのか…

「新春黄金シリーズ」が大いに盛り上がるのはこれからになりそうです。