レスリング火の国で行われたインターコンチネンタル選手権は、賛否両論でいろんな意見が上がっています。
SNSは勿論、ブログサイトでは真っ向から否定しているサイトもあります。
ちなみに、私のランキングのすぐ近くにも…
https://blog.with2.net/link/?1918556
では、なぜ塩試合と言われているのか?
そこで否定的な意見をいくつか挙げ、個人的な解釈で分析したいと思います。
しかし、あの試合を否定するプロレスファンを納得させる気はありません。
そこまで説得させる材料がないのと、否定な意見を否定する気もないので。
ただし、この試合を肯定するファンがより納得するために記述したいと考えました。
では、どんなシーン、どんな状況に違和感を感じているのか。
・関節技ばかりで疲れていない
・お互い出す技が少なく噛み合わなかった
・張り手とデスティーノで勝ったことが説得力不足
・鈴木みのるの負け方がダメ
痛いところを突かれたような意見ですが、果たして本当に間に受けていい意見なのでしょうか?
一つ一つ解説してみたいと思います。
①関節技をかけ続けたみのるは疲れないのか?
勿論、疲れます。
当たり前の話しですが関節技をかけるにも力は必要だし、抵抗する内藤が逃れられないようにするにも体力が必要です。
30分を超える殆どの攻撃を関節技に費やしたみのるは、普段とは異なる体力を消耗していたことでしょう。
②お互い出す技が少なかった
そもそも、鈴木みのるは綺麗な試合をする気なんか、さらさらありませんでした。
狙いは内藤の心を折り、降伏の言葉を聞くこと。
一方、膝を一点集中で攻撃された内藤は、足に力が入らず満足な攻撃ができませんでした。
これはどの選手が同じ状況でも、反撃は難しかったでしょう。
③なぜ、張り手とデスティーノで勝てたのか
一つは、みのるの攻め疲れ。
打撃や投げ技なら一瞬で技を出せますが、技をかけ続ける関節技はかける方も体力を消耗します。
二つ目は、直角落下式ブレーンバスターが効いた。
まさか、内藤が直角落下式のブレーンバスターを繰り出すとは誰もが思わなかったでしょう。
それはみのるも同じ。
内藤が態勢を崩したことで、受け身も取りづらかったはずです。
三つ目は、張り手による攻撃
確かに全てがクリーンヒットではないですが、合計17発の張り手です。
確実に脳へのダメージがあります。
内藤にとって張り手しか出せる技が無かったでしょうが、手応えを感じるまで殴り続けたのでしょう。
そして、これがデスティーノの布石になりました。
④なぜ鈴木みのるがデスティーノを返せなかったのか
どのレスラーにも言えることですが、40代半ば以降になると大技を返す体力がなくなります。
鈴木みのるも例外ではありません。
そして、本人も分かっているから、常に攻め続けます。
攻撃こそ最大の防御だと知っているから、相手の心を折る手段に磨きをかけてきました。
結果、大技のデスティーノは返せなかった。
過去の敗戦を振り返ると、相手の大技を返すことはできていません。
特に顕著だったのが、昨年G1のEVIL戦。
スリーパーからゴッチ式パイルドライバーを狙ったところ、カウンターのEVILで3カウントを奪われました。
それまで攻め続けていたのに、大技1発でひっくり返されています。
攻め9に対して守り1の闘い…
それが、鈴木みのるというレスラーなのです。
以上が、あの試合の個人的な見解です。
舌を巻く試合運びではありませんが、鈴木みのるの狙い通りの試合だったのではないでしょうか。
もし、計算外のことが起きたのだとしたら、内藤があの足でデスティーノができたこと。
逆にあのデスティーノを執念で繰り出せたのは、内藤の底力だったのではないでしょうか。
やはり、あの試合も、あの試合を闘った両者も称えたい。
私にとっては手に汗握る、白熱した試合でしたから…
あの試合を称えたあなたは、自身の信念を深めることができましたでしょうか?