最近、RollingStone誌で行われた棚橋弘至とケニー・オメガのインタビュー記事が話題になっています。
ちなみにローリングストーン誌とは半世紀以上にわたり政治から音楽まで、カルチャーシーンに多大な影響力を及ぼすメディアで、早くからデジタル化を推進してきた情報誌です。
※ローリングストーン誌より
エース・棚橋弘至が恐れる「プロレスブーム」の先にあるもの#ケニー・オメガ #njpw #njwk13 #新日本プロレス https://t.co/rYnWoEVdmS
— Rolling Stone Japan (@rollingstonejp) December 19, 2018
棚橋へのインタビューでは『品がない』発言の、本当の意図を語っていました。
言葉の選び方が適切ではなかったとしながらも、あの言葉は“未来への警告”とのこと。
棚橋が危惧した内容を整理すると…
▪エスカレートする試合内容が、新規ファンには野蛮に映るのではないかということ
▪その新規ファンを大事にしなければ、3年後観客数が減ってしまうのではないかということ
▪エスカレートする試合内容は飽きの原因になる
つまり、技の凄さだけを競うだけがプロレスではなく、人間力の凄さを競うのがプロレスであると力説しています。
ケニーはケニーで2人のスタイルの違いをゲーム機の歴史に例え、棚橋の批判に対し独自の正論を語りました。
ケニー・オメガと棚橋弘至 「プロレス」を守る者はどちらなのか?#ケニー・オメガ #njpw #njwk13 #新日本プロレス https://t.co/1DIEL7SyG7
— Rolling Stone Japan (@rollingstonejp) December 18, 2018
▪棚橋はファミコン世代のプロレスをしている
▪自分が最新機種だとしたら、イマドキのゲーム機に“品がない”と考えるのは間違い
▪ケニーは常に、ファンを喜ばすためのプロレスをしている
ケニーが目指すプロレスは“プロレスを知らない人が観ても、一瞬で虜になってしまうような試合”と語っています。
この両者のインタビューを読んで、私が率直に感じたことは…
お互いがお互いへのジェラシーを語っているということ
ケニーが言う“プロレスを知らない人でも~”は、ずっと棚橋が語ってきた信念です。
今のプロレスにチャラさや、分かりやすさを取り入れたパイオニアである棚橋に、早く追いつきたい、追い越したいという気持ちがあるのでしょう。
そもそも、棚橋をファミコンに例えていることが、尊敬しか感じません。
ケニーがやりたいプロレスは、手段が違えど既に棚橋が実践している、“人”に伝わる説得力。
その棚橋を越えることが、ケニーの言う分かりやすいプロレスの先頭を走ることへ繋がるのではないでしょうか。
逆に棚橋のコメントも、ケニーのプロレスへの憧れを感じます。
エスカレートする試合内容は、ケニーに限ったことではありません。
そもそも場外の選手に向かってのハイフライアタックこそ、エスカレートした技のひとつではないでしょうか。
恐らく飽きないプロレスなんて存在しないでしょう。
どんなスタイルだって、個性が強ければ強いほど飽きられてしまいます。
1・4の棚橋vsケニー戦は、お互いがお互いの未知の領域に足を踏み入れることから始まる闘いなんだと思います。
ケニーにはまだ辿り着けないプロレスであり、棚橋にはもう戻れないプロレスなのかもしれません。
棚橋弘至というレスラーが常に進化し続けるように、プロレスラーのスタイルも多様化し常に目新しいプロレスラーが現れます。
今後、アスリートのような身体能力を持つプロレスラーは増えるでしょうし、温故知新を大事にするレスラーも常に存在することでしょう。
それぞれのスタイルが存在することが、飽きないプロレスなんだと思います。
あまり得意ではないことを長々と語ってしまいました。
あくまで私が感じたことなので、正解、不正解はありません。
人によって捉え方は千差万別です。
そんな深く考えたくなるほど、両者へのインタビュー記事は読み応えのあるものでした。
私が触れた部分は冒頭のみなので、続きは皆さんの目でお確かめください。
【お知らせ】
先日から始めたアンケートの途中経過です。
1位はなんと…
第1試合の飯伏幸太 vs ウィル・オスプレイ
2位はメインイベントの棚橋 vsケニーです。
まだまだ投票を受け付けているので、お手軽にご参加ください。