圧倒的不利なデータを覆したSANADAの勝因とは

NEW JAPAN CUP




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NEW JAPAN CUP(以下NJC)の1回戦最後となった高松大会。

 

この日のメインを飾ったのは、後藤洋央紀 vs SANADA。

実は試合前からSANADAに不利なデータがいくつもありました。

 

①内藤、EVILが1回戦敗退

ロスインゴからNJCへの参戦はSANADAを含め3人。

勝ち上がれば同門対決も期待できましたが、内藤哲也とEVILはまさかの1回戦負け。

相手が強敵だったと言えばそれまでですが、今大会はロスインゴと相性が悪いとも言えます。

 

②旗揚げ記念日大会のメイン後にリングに上がった選手は全て1回戦突破

旗揚げ記念日大会でジェイからオスプレイを救出しにリングインした選手は、全部で4人。

マイクアピールはしませんでしたが、それぞれ優勝するのは自分だとアピールしていました。

その内、オカダカズチカ、棚橋弘至、飯伏幸太は初戦を突破しています。

この結果を受け、当然後藤の勝利を信じたファンも多かったでしょう。

 

③参戦したCHAOS全メンバーが初戦突破

これが一番後藤を後押しするデータです。

NJCに出場したCHAOSの選手は、後藤も入れて7人もいます。

その内、後藤を除く6選手は1回戦を突破しました。

1人も負けることもなくです。

これほど後藤有利なデータはないでしょう。

 

ロスインゴの最後の砦となったSANADAと、CHAOSの勢いを味方に付けた後藤の一戦はどんな結末を迎えたのか…

 

SANADAが得意のラウンディング・ボディプレスで、後藤相手に辛勝しました。

ロスインゴ勢で唯一の初戦突破となったSANADAは、バックステージで優勝を宣言しました。

『今年の「NEW JAPAN CUP」、誰が優勝するか、イメージしてみろよ。

SANADAだよ。実現させるよ』

引用:新日本プロレス

 

一進一退の攻防を制したSANADAでしたが、劣勢なデータを跳ね返した要因はなんだったのか?

それは…

スカルエンドの新しい入り方

 

この日見せた不知火式のスカルエンドは、恐らく初披露だったのではないでしょうか。

※不知火はNOAHの丸藤正道の技

これまで幾度もスカルエンドの新しい入り方を見せてきたSANADAですが、今回新たなバリエーションを増やしました。

 

フィニッシュムーブであるラウンディング・ボディプレスを1回避けられるのは、想定内のことでしょう。

スカルエンドも切り返されることが多々あります。

2回戦以降もこのムーブが決まるかどうかが、ポイントとなるでしょう。

 

 

昨日の大会で1回戦全ての対戦カードが終わり、ベスト16が出揃いました。

SANADAの次の相手は、今年2月の札幌大会で敗れた鈴木みのるとの因縁の一戦です。

 

3月17日後楽園ホールで行われる鈴木との2回戦は、恐らくメインイベントでしょう。

しかし、ここにもSANADAにとって不利なデータがありました。

 

それは…

『ひとつだけ言ってやるよ、じゃあ。

日本で1番、ここ後楽園ホールが好きです』

引用:新日本プロレス

 

これは昨年のWORLD TAG LEAGUE後楽園大会のメインイベントで、SANADAが言った言葉です。

 

過去、いくつかの会場で“告白”してきましたが…

同じ会場で2度告白したことはありません

 

つまり、他の会場で“好きです”と言ったのに、また同じ会場で“好き”と言えるのかということです。

後楽園に来る観客は知っています。

一度告白してくれたのに、他会場でも告白している事実を。

 

これはSANADAにとって、不利な状況なのではないでしょうか?

仮に鈴木みのるとの雪辱を果たしたとしても、後楽園の観客になんと言えばいいのでしょう。

ポーカーフェイスのSANADAが、言い訳するなんて考えられません。

 

何も言わず立ち去るのか、それともマイクを手にしあの言葉をいうのか…

 

『やっぱり日本で一番、ここ後楽園が好きです』

 

同じ会場で2度告白をしたという前例ができれば、決勝の舞台長岡でも2回目の告白ができることでしょう。