有観客興行の再始動後4回目の大会となる「SENGOKU LORD in NAGOYA」。
「DOMINION」から2週間後に行われるビッグマッチに、豪華カードが出揃いました。
特に注目なのが3つのシングルマッチでしょう。
オカダカズチカとのシングルマッチを漕ぎ着けた高橋裕二郎は、タイトル戦線復帰を熱望されるレスラーです。
オカダとは共に2004年にデビューした同期ですが、これまでの実績は雲泥の差ができてしまいました。
俺の位置まで引きずり下ろすと言った裕二郎ですが、介入ありの手段を選ばない闘い方が予想されます。
果たして予想通りの闘い方でオカダと対戦するのか、それとも予想を裏切る新たな展開が生まれるか…
何かが起こりそうなスペシャルシングルマッチです。
2つ目のシングルマッチは、NEVER無差別級のベルトをかけて闘う鷹木信悟とエル・デスペラードとの一戦です。
元々無差別級であるNEVERのベルトに興味を持っていたデスペラードは、「DOMINION」で防衛に成功した鷹木を強襲。
人気沸騰中のデスペラードが、シングルのベルト初戴冠なるか注目の一戦になります。
しかし、相手はNEVERの価値を爆上げ中の鷹木信悟。
真っ向勝負で闘えば玉砕の可能性が高いでしょう。
デスペラードが欲しいものが“ベルト”なのか“刺激”なのかで、結果も変わってくると思います。
最後のシングルマッチは、最注目となるEVILと高橋ヒロムの二冠戦です。
唯一となった後楽園ホール大会での前哨戦では、バレットクラブのTシャツを着るという動揺作戦も慣行しました。
元ロスインゴと現ロスインゴの対決となった二冠戦ですが、元同じユニット同士という以上に2人にとって特別な一戦になるでしょう。
無料公開となったインタビューでも、ヒロムはロスインゴに加入した理由を『L・I・Jに入ったのは、内藤哲也とEVILとシングルをやりたいから』と語っています。
過去を遡ればお互いヤングライオン時代から切磋琢磨した仲間。
年齢差関係なく入門時期が早い方が先輩になる新日本プロレスにおいて、ヒロムはEVILの先輩という関係でした。
ヒロムのツイートで言う7年前とは、ヤングライオン時代に交わした約束なのでしょう。
7年前に交わした約束の試合が明日なら、遠慮せずに攻めてこいよ。勝つのは俺だ。 https://t.co/ogsaOJks5x
— 高橋ヒロム / Hiromu Takahashi (@TIMEBOMB1105) July 24, 2020
海外武者修行前、最後の試合となったヒロムの試合で、EVILはある約束をしていました。
『今日は絶対に、アイツから3カウント獲って、送り出してあげたかった!
最後、獲られてしまって、借りができた分は、必ず、アイツが帰ってきたときに、俺が獲り返す。……今日は、このカード組んでもらって、ありがとうございました。
俺がもし海外から帰ってきたときにはアイツとやらしてほしい』
引用:新日本プロレス
シングルマッチ実現まで7年という月日がかかった2人。
特別な相手であるEVILと、特別なシチュエーションで闘いたいからロスインゴに入った高橋ヒロム。
IWGPヘビー級王者とIWGPジュニアヘビー級王者のタイトルマッチとなった本日の一戦は、これ以上ない特別なシチュエーションです。
かつて、ヒロムがベスト・オブ・ザ・スーパージュニア初制覇した日、感極まった表情を見せたEVIL。
ロスインゴを裏切りバレットクラブに入ったEVILは、今夜の特別な一戦に何を想うのか…
決して表情に出ることはないと思っても、入場から退場までEVILの表情を凝視してしまうでしょう。
もしかしたら試合後、倒れたヒロムに手を差し伸べるのかもしれません。
バレットクラブ勧誘となる手を。