神宮大会で二冠王者に返り咲いた内藤哲也は、当然ながら今年のG1クライマックスにIWGPヘビー級及びIWGPインターコンチネンタル王者として臨むことが濃厚です。
しかも、IWGPヘビー級王者としてG1に出場することは、内藤のキャリアの中で初となります。
過去5年間でIWGPヘビー級王者としてG1に出場できた選手は2人だけ。
5回中、4回王者として出場したオカダカズチカと、そのオカダを破ってIWGP王者となったケニー・オメガです。
IWGPヘビー級王者はG1クライマックスを制覇できないというジンクスがあります。
それだけ王者として臨むG1は、敷居が高くプレッシャーもあるのでしょう。
IWGPヘビー王者としてG1に臨んだオカダとケニーは、2敗もしくは3敗でリーグ戦を闘い抜きました。
内藤も毎年好成績を残していますが、昨年はまさかの開幕2連敗。
リーグ最終戦でジェイ・ホワイトに勝てば優勝決定戦に進めるというシチュエーションでしたが、最終的にはリーグ戦4敗を喫する結果となっています。
今年は内容と共に結果を求められるG1となるでしょう。
IWGPヘビー級チャンピオンとして、負けられない闘いが始まります。
先日行われた神宮大会の二夜明け会見で、IWGPヘビーとIWGPインターコンチネンタルの両タイトルを改めて別々に防衛を行いたいと語った内藤。
『もともと俺は2つのベルト同時に保持することを目指した。べつに俺は統一したかったわけではない。でも、毎回毎回、2本のベルトが懸けられたタイトルマッチがおこなわれ、新日本プロレスとしては統一って思ってるんですかね? まあ、統一なら統一で構わないと思いますよ。だったら、2本のベルトを1本にまとめればいいんじゃないですか? その方がわかりやすいよ。
でも、統一じゃないと言うのであれば、やはり俺の希望通り別々にタイトルマッチをおこなった方がいいと思うし、お客様も見やすいでしょう。そりゃ、ひとシリーズで2回もタイトルマッチがあったら、精神的にも肉体的にもしんどいですよ。でも、これは2本のベルトを保持した男の宿命かな。たとえきつくても、それぐらいやりますよ。だから、ぜひ新日本プロレスには、いや、今日姿の見えない菅林会長には、ぜひ新日本プロレスとしての見解を示してほしいかな。この先どうするのか。統一するの? それとも俺の要望通り別々に防衛戦をやっていくの? そのへんの答え、菅林会長、ぜひ聞かせてください』
引用:新日本プロレス
内藤が二冠王者としてG1に臨む以上、年内に防衛戦が行われなければ来年のレッスルキングダム(東京ドーム大会)も、必然的に二冠戦になってしまうでしょう。
どちらか片方の防衛戦だけやって、もう片方は防衛戦をやらないは考え難いからです。
新日本プロレスが内藤哲也の言うことを聞くかどうかは分かりませんが、二冠戦から脱却するならそれぞれ防衛戦を行うことでしょう。
つまり、年内にIWGPヘビーとIWGPインターコンチネンタルの防衛戦を最低でも1回づつ行うんだと思います。
G1クライマックスの優勝決定戦が10・18両国国技館大会。
それ以降のスケジュールはまだアナウンスはありません。
2つのベルトをそれぞれ防衛戦を行うと仮定した場合、年内2ヶ月半の期間で内藤はそれぞれのタイトルの防衛戦を行うことになります。
内藤が2つのベルトの防衛戦を行うということは、G1覇者が手にする挑戦権利証の防衛戦も行うことになるんだと思います。
オリンピックが行われる理由から(結果的に来年延期)、秋に開催されることになった今年のG1クライマックス。
来年1月4日に行われるだろう東京ドーム大会まで時間がないことから、挑戦権利証の防衛戦が行われるかは不透明でした。
しかし、内藤が持つ2つのベルトの防衛戦をそれぞれ行うなら、挑戦権利証の防衛戦も一緒に行われるでしょう。
この予想通りなら、G1以降の新日本プロレスは更に目まぐるしい闘いが繰り広げられそうです。
イレギュラーな年となった2020年の新日本プロレス。
残り3分の1となりましたが、コロナ禍で大会が開催できなかった分、さらにギアを上げ加速することでしょう。
そして、その中心は二冠王者の内藤哲也なんだと思います。