グレート・オーカーンが目指す新日本プロレスを “支配する” の意味とは

エディオンアリーナ大阪【撮影:koba】
“独り言考察”




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レート・オーカーンが口にする『支配する』とは、一体どういう意味なのか?

しはい【支配】

《名・ス他》

ある者が自分の意志・命令で相手の行為やあり方を規定・束縛すること。更に広く人以外のものでも、他に強く働いてそれを左右すること。
Oxford Languagesの定義

例えばロスインゴだった時のEVILの『全てをダークネスに染め上げる』や、ジェイ・ホワイトの『NEW ERA』発言とはニュアンスが異なるでしょう。

恐らく、EVILやジェイが言うニュアンスは「自分が新日本の中心に立って新しい時代を創る」という意味なんだと思います。

対して、支配という言葉は伏せ従わせるという意味合いが強い言葉でしょう。

ただし、オーカーンの言う「支配」は決して「命令や束縛」には聞こえないのです。

 

今年のG1クライマックスのリーグ最終戦のオカダカズチカ vs ウィル・オスプレイ戦に突如登場したオーカーンですが、多くのファンが待ち望んだ凱旋だったと思います。

ベビーであろうがヒールであろうが、オーカーンの凱旋は歓迎されるものでした。

 

そもそも、なぜオーカーンの凱旋帰国は期待されていたのか?

恐らく、オーカーンのヤングライオン時代に遡る必要があるでしょう。

 

オーカーンがヤングライオン時代、セコンド業務の傍らマナー違反が目立つファンに対し注意をしていました。

新日本プロレスを観に来た方がプロレス観戦を楽しむため、そしてレスラーの場外乱闘からファンを守るための行動です。

誰よりも言葉を荒げて『お下がりください!』と、注意喚起していました。

一部ファンから悪く思われることもあったそうですが、レスラーとしての期待値以上にファンの支持を集めた結果がオーカーンの原点でしょう。

 

会社に反旗を翻すために新日本を侵略しにきたというオーカーンですが、その発言とは裏腹に“新日本愛”を感じるのは私だけでしょうか。

当然、新日本のヤングライオンというシステムに嫌気がさしていたオーカーンですが、新日本を潰したいわけではありません。

むしろ逆でしょう。

オーカーンが公言する『支配』とは、誰かに嫌われようが文句を言われようが自分が『守る』という意思なのではないでしょうか?

 

ファンのために、新日本のために、身を粉にして過剰な程にセコンド業務を務めたオーカーン。

イギリス及びRPWを支配したオーカーンですが、コロナ禍による2度目のロックダウンをとても心配していました。

“Would you like to lock down again in the UK!? When can I return to the UK…?
I have a lot of people who want to fight. So please endure.”

(英国で再び封鎖しませんか!? いつイギリスに帰れますか…?戦いたい人がたくさんいます。 だから我慢してください。)

Google翻訳

 

自身のInstagramでも支配したイギリスとイギリスの人々にたいし感謝の意を口にしています。

オカダを破りチャンピオンになって再びRPWに戻ると。

“To the British people. The fight in UK has grown me. The time I was in UK was very meaningful. Thank you. But don’t forget! That THE LEGION dominated UK. I will defeat Okada, become the champion and return to Revolution Pro Wrestling. I’ll leave it to Lord Gideon Grey while I’m away.”

(イギリスの人々に。 英国での戦いは私を成長させました。 私がイギリスにいた時間はとても有意義でした。 ありがとうございました。 しかし、忘れないでください! THELEGIONがイギリスを支配したこと。 岡田を倒してチャンピオンになり、レボリューションプロレスに戻ります。 留守中はギデオン・グレイ卿にお任せします。)

Google翻訳

 

新日本もコロナ禍の影響を受け、通常の半分以下の動員で興行を運営しています。

まだまだ感染を危惧するファンも多く、半分のキャパシティーを埋めることも苦労している状態です。

オカダカズチカが金の雨を降らせるために凱旋帰国したなら、オーカーンは恵みの雨を降らせるために新日本を侵略するのでしょう

自分が先頭に立って、新日本プロレスを引っ張るという決心があるのかもしれません。

全てを支配し全てを守るため、今夜の一戦がその第一歩になるんだと思います。

 

決戦はエディオンアリーナ大阪。

アマチュア時代、数々の実績を残してきたオーカーンですが、今夜真の実力を目の当たりにできるんだと思います。

果たして“ドミネーターショック”を起こすことができるのか。

オーカーンの第一章はオカダ侵略から始まります。