史上初のWORLD TAG LEAGUE2020(以下WTL)とベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(以下BOSJ)の同時開幕で迎えた愛知大会。
グレート・オーカーンのパートナーであり、ジ・エンパイアの新メンバーとして登場したのは新日本の本隊のジェフ・コブでした。
【11.15愛知大会・第3試合】
『WORLD TAG LEAGUE』公式戦!オーカーンのパートナー”X”の正体はジェフ・コブ!
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) November 15, 2020
ジ・エンパイアの本命と噂されていたジェフは、対戦相手のトーア・ヘナーレを圧倒。
結果2分28秒の圧巻劇。
実力者が揃うWTLにおいて、ジ・エンパイアが優勝候補に名乗りを挙げた瞬間でした。
このヒールターンとも言える行動に残念がるファンの声を多く聞きましたが、なぜジェフ・コブはジ・エンパイアに加入したのか?
バックステージでは無言を貫いたジェフ・コブ。
その真意は分かりかねますが、愛されキャラが選んだ決断について考えてみたいと思います。
外国人レスラーが多く所属する新日本プロレスですが、多く2つのグループに分けることができるでしょう。
【本隊】か【本隊外】です。
本隊外で言えば各ユニットが存在し、例えば鈴木軍のザック・セイバーJr.、バレットクラブのジェイ・ホワイトなどいます。
ユニットに加入することにより自分の立ち位置がはっきりとし、大会へもコンスタントに参加している印象です。
逆に本隊の外国人レスラーは、は“フリー”のイメージが強く感じます。
それは契約どうのこうのではなく、重宝されるという意味の“フリー”です。
重宝されるという意味では本隊の外国人レスラー全員に言えることですが、ここでも大きく2つのグループに分けることができます。
【元ヤングライオン】と【それ以外】です。
WTLに出場するヘナーレ、ジュース・ロビンソン、デビッド・フィンレーはヤングライオンを経験しています。
元ヤングライオンだからと言って必ずしもチャンスに恵まれるわけではありませんが、“生え抜き”という称号はなくなりません。
生え抜きであるが故に茨の道を歩むこともありますが、努力の先には栄光があると信じれる希望があるはずです。
逆に本隊所属で元ヤングライオンではないと、新しい選手が参戦することでチャンスが激減することもあります。
2年連続G1クライマックスに出場していたジェフ・コブでも、その不安は付き纏っていたでしょう。
個人的には各ユニットに所属するより、本隊に留まり続ける方が大変だと思っています。
そして、ジ・エンパイアに加入したジェフ・コブはチャンスとポジションを得たとも言えるでしょう。
基本ユニットがなくならない新日本プロレスにおいて、ユニットに所属することは大きな意味を持ちます。
しかも、それが久しぶりに爆誕した新ユニットなら尚更です。
既にオーカーンはIWGPタッグ奪還へ標準を定めています。
ジェフ・コブはそのパートナーというポジションを得たということです。
Start tour to dominate the island
Did you forget? I was two tag champions when I was in England. Legion’s tag partner Rampage Brown is rampant at NXT UK. Jeff Cobb is as strong as he is. Promise the best tag match. here we go! Praise me!#njpw #njpwtl #RevProUK pic.twitter.com/4sgAlU3pCT
— グレート-O-カーン👑 (@Great_O_Khan) November 15, 2020
新日本においてシングルの王者になることより、タッグ王者になることの方が難しい印象があります。
本隊所属の外国人レスラーの戴冠は2017年のレイモンド・ロウ&ハンソンまで遡る必要があるでしょう。
競争が激しい新日本において、ヒールターンとも言える行動を選択したジェフ・コブ。
これは新日本で重要な仕事をしたいという意味もあるでしょう。
愛されキャラが見れなくなることは少し寂しいですが、新日本で長く活躍する準備が整った証拠でもあります。
これまでシングルプレイヤーのイメージが強かったジェフ・コブですが、今後はジエンパイアの刺客としてシングルにタッグに大暴れしてくれることでしょう。
“The Hawaiian Kingdom”の誕生に期待が膨らむばかりです。