ジェイ・ホワイトの去就問題に揺れる新日本プロレスですが、未だに公式からの発表はなく本人からの発信もありません。
過去を紐解いても必ずしも退団についてアナウンスがある訳でも、壮行試合に値する試合が組まれる訳でもなく、常に対応は違います。
選手と団体の契約内容について開示されていない以上、全ては謎のままです。
今回の一件について、ジェイ・ホワイトの名前がプロフィール欄から無くなった直後、当ブログでは「退団と決まった訳ではない」旨の記事を更新しました。
1・5東京ドーム大会の二冠戦後に、確かに『やめてやる』と口走ったジェイですが、それ以前に退団の噂などもなく一体何が起きているか分からない状態です。
今ハッキリとしているのは、新日本プロレスのプロフィール欄にジェイの写真も名前もないという事実だけ。
一度、物事を冷静に考えてみたいと思います。
~海外での評価~
仮にジェイが退団したとなれば、新日本以外のプロレス団体でプロレスラーを続けることが一番現実的です。
新日本プロレスと同等か、それ以上の規模の団体が有力と思われます。
しかし、新日本以上に評価されトップレスラーのポジションを約束されなければ、他団体へ行く意味があるのか疑問です。
2年連続東京ドーム大会の二冠争いに加われた以上の評価を得られる団体というのが、最低条件になるでしょう。
正直、ジェイ・ホワイトが海外でどれだけ評価されているのか分かりません。
1つ指標とするならば、毎年『Pro Wrestling Illustrated』から発表される世界中のレスラーをランキングで発表する『PWI 500』ではないでしょうか。
毎年、新日本プロレスのレスラーもトップ10内に何選手か選ばれるアメリカのプロレス雑誌のランキングです。
ここ数年のランキングはご覧の通りになります。
【2020年】 | 1位 ジョン・モクスリー 5位 内藤哲也 6位 オカダカズチカ 17位 飯伏幸太 28位 ジェイ・ホワイト |
【2019年】 | 3位 AJスタイルズ 5位 オカダカズチカ 9位 棚橋弘至 10位 ウィル・オスプレイ 12位 ジェイ・ホワイト |
【2018年】 | 1位 ケニー・オメガ 3位 オカダカズチカ 9位 内藤哲也 24位 ザック・セイバーJr. 44位 ジェイ・ホワイト |
過去最高順位が2019年の12位。
世界中のレスラーの中で12位であれば高い評価と言えるでしょうが、新日本プロレスのレスラーよ中で最も高い評価を受けている訳ではありません。
新日本で活躍するトップレスラーの1人と言うのが、世界の評価なのでしょう。
アメリカのプロレス誌から見たジェイの現在地は、世界のトップ10には入っていないということが分かりました。
~新日本の評価~
では、新日本プロレスからはどのような評価を受けているのか?
まもなくアメリカとイギリスで新日本のテレビ放送が始まるということですが、その予告映像に映っているのはオカダカズチカとジェイ・ホワイトです。
Big news coming soon…#njpw pic.twitter.com/R4EHtPOfUC
— NJPW Global (@njpwglobal) January 9, 2021
2019年に行われたアメリカ・ニューヨーク・マディソン・スクエア・ガーデン大会のメインを務めたのもこの2人でした。
海外での評価も高いオカダと外国人トップレスラーのジェイは、海外戦略を成功させるための最重要人物でしょう。
これだけでも新日本からの信頼の厚さがうかがえます。
さらに今年の1・5東京ドーム大会のメンバーを見れば、ジェイへの信頼が確固たるものだということが分かるでしょう。
1・4東京ドーム大会にメインイベントで内藤哲也が敗れ、翌日の二冠戦が飯伏幸太とジェイ・ホワイトに決まりました。
この時点で新日本のトップレスラーであるオカダカズチカ、棚橋弘至、内藤哲也は1・5東京ドーム大会に不参加決定です。
当日券の販売はなくこれ以上観客が増えないという状況でも、配信視聴者数に不安があったならこの3人をゲスト解説に起用していたでしょう。
しかし、新日本はその選択をしませんでした。
1・5東京ドーム大会で闘うレスラーを信頼していたのでしょう。
そして、「飯伏幸太 vsジェイ・ホワイト」のメインイベントに絶対なる自信を持っていたんだと思います。
ジェイ・ホワイトを最も評価しているのは…
2年連続レッスルキングダムで二冠争いに敗れたジェイですが、新日本内でも日本のファンの間でもかなり高い評価を受けていると思います。
どれだけ評価されるか分からない海外の団体に移籍するより、このまま新日本プロレスにいた方がジェイの望みは叶うのではでないでしょうか。
海外戦略のキーマンに上げられ、オカダ、棚橋、内藤のいない東京ドーム大会のメインを務めたレスラーです。
ジェイを最も評価している団体は、現時点で新日本プロレスが一番だと言って過言ではないでしょう。
飯伏との二冠戦に敗れ錯乱状態だったジェイ。
新日本で確固たる地位を築いたレスラーですが、まだ弱冠28歳の青年です。
精神的に病むこともあるでしょう。
しかし、冷静に考えて欲しい。
これだけ評価している新日本プロレスを辞めるのは勿体ないという事実を。
信頼を勝ち取ることは決して容易ではありません。
新しい団体で高い評価で迎えられたとしても、積み重ねられた信頼でなければ崩れるのもあっという間でしょう。
冷静に考えれば、どれだけ自分が評価されているか分かるはずです。
2012年の東京ドーム大会で凱旋帰国し一躍トップレスラーに登り詰めたオカダカズチカでも、東京ドーム大会のメインイベントで初めて勝利するのに4年かかりました。
今回の東京ドーム大会は凱旋帰国してからのジェイにとって3度目の挑戦です。
来年の東京ドーム大会こそ判断基準とすべき大会でしょう。
新日本はジェイの “ホーム” です。
最もジェイを必要としているのは日本のファンです。
だからどこにも行かないでください。