棚橋弘至の背信の陣。尾張名古屋でNEVERを制すのは逸材かそれとも…

棚橋弘至【撮影:koba】
“独り言考察”




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0分時間切れドロー。

タイトルマッチでもなく公式戦でもない試合で、時間切れになった試合は久しぶりに見た気がします。

しかもメインイベントで。

誰も負けたくなかった意地を感じた一方、コロナ禍でもがく新日本プロレスの今を感じた試合でした。

 

今週末に鷹木信悟とのタイトルマッチを控えた棚橋弘至。

IWGPヘビーの歴代最多となる8度戴冠した新日本の逸材が、初めて挑戦するNEVERを前に “緊張” という言葉を使いました。

『俺はいろいろ揺さぶりをかけたよ。愛してますとか素晴らしいとか。効かないね。棚橋のテンプテーションが別世界。それが鷹木信悟の世界。NEVERの世界か。じゃあ、俺が飛び込んでくしかねえな。いろんなタイトルマッチ、いろんなビッグマッチを経験してきたけど、なんだろう? この緊張感。それだけ棚橋がシングルのベルトから離れてたという証拠。逆に言えば、ここがポイントになるかな? 100歩進むか? 100歩下がるか? ちょっくら……ちょっくらじゃない、絶対NEVER獲ってきます!』

引用:新日本プロレス

 

NEVERを初戴冠することでIWGPに近づけると確信しているのでしょう。

しかし、鷹木という壁は見上げるほど高く、びくともしない厚みのある壁でことに気付いたんだと思います。

勝てば100歩進むというのは建前で、負ければ100歩下がってしまうという方が本音でしょう。

リングの上で “告白” という最終手段を使ったものの、ジャイアニズムはそれすらも凌駕しました。

棚橋『鷹木!リスペクトをこめて、“鷹木選手”と言おうか。惚れたよ、惚れた!惚れたわ。「愛してます!」だわ。本当に。すばらしいよ!けどな!ここから大事だから!名古屋大会、終えて、帰ってきたとき、チャンピオンベルトは、俺のものだ』

鷹木『残念ながら!オマエの告白には応えられねえな!だが、棚橋!オレはうれしいぞ。ここに来て!やっと、オレに対して本気になってくれたな。ここまで来たら!手段とか目的はどうでもいい!棚橋、1.30愛知!その日にタイトルマッチが組まれてるのはNEVERだけだ!どういうことかわかるか?オイ!飯伏、いいとこいたな。オマエもよく聞いとけよ。愛知では、タイトルマッチが組まれてるのはこのNEVERだけだ!その日だけは!最強も!最高も!このNEVERが!独占する!。それを証明するためには!棚橋じゃねえなあ。最後は!オレが勝つしかねえだろ』

引用:新日本プロレス

 

リングでも言葉でも全力で対峙しても、揺さぶることができなかった鷹木信悟という男。

笑顔こそ崩さなかったものの、秘めたる想いを強く感じました。

こんなに余裕がない棚橋を見るのはいつ振りなのか?

崖っぷち、背信の陣、命懸け…、戦隊もののヒーローがラスボスを前に絶体絶命のピンチを陥っているような緊張感。

これこそエースの極みです

 

過去例のないピンチに挑む逸材に、これ以上感情移入できるシチュエーションはないでしょう。

しかも相手はかつてない程にNEVERの価値を高めた男であり、今新日本で最も脂がのっている“ジャイアン”鷹木です。

100歩進むか、100歩下がるか、まさにレスラー人生何度目かの正念場を迎えています。

1・30愛知大会でのタイトルマッチは、シチュエーションだけで言ったら既に年間ベストバウト賞が取れるほどの期待値の高い試合になりました。

 

「THE NEW BEGINNING in NAGOYA」は1月30日(土)の17:30から試合開始です。

棚橋が勝っても負けても歴史は動くでしょう。

チケットはまだご覧のプレイガイドで購入可能です。

チケットぴあローソンチケットe+イープラス

 

尾張名古屋で愛は敗れるのか、それとも最後に愛は勝つのか…

歴史的瞬間をお見逃しなく!