ビッグマッチ2連戦に組み込まれたバラエティに飛んだラインナップ。
真っ向勝負のIWGPヘビー級選手権がより輝いたのも、介入や後味の悪い試合があったからとも言えるでしょう。
様々なドラマが生まれた広島大会でしたが、次のシリーズも楽しみは尽きません。
“神” 対 “希望” のIWGPヘビー級選手権
SANADAにとって4度目となるIWGP挑戦の相手は、昨年のG1クライマックスで敗れた二冠王者の飯伏幸太。
どちらにとっで負けられない一戦でした。
AEWとの全面対抗戦を公言した飯伏は、これを実現させるためにもまだIWGPヘビー級王座から陥落する訳にはいきません。
一方SANADAも二冠戦を前に他団体に目を向けられては、挑戦者として意地でも負けられない一戦だったことでしょう。
結果、“神” 対 “希望” のIWGP戦は、両者の良さが存分に発揮されたタイトルマッチとなりました。
掟破りのカミゴェと掟破りの槍投げを披露したSANADAでしたが、この日勝利の女神が微笑んだのは現王者の飯伏。
リバースカミゴェからの正調カミゴェは返されたものの、ニーパッドを外してのカミゴェで飯伏が2度目の防衛に成功しました。
意外な次期挑戦者
勝利の余韻に浸るのも束の間、V2を達成した二冠王者の元に現れたのは、意外にも東京ドーム大会で飯伏に敗れた内藤哲也でした。
そろそろ次のテーマに向けて動こうとしていた内藤ですが、こんなにも早く動くことになるとは…
1月4日に飯伏に負けたばかりの内藤。
時期早々と思ったファンもいたことでしょう。
再び二冠を狙うのかと思いきや、内藤の口から出た言葉は『インターコンチネンタル王座』の白いベルトでした。
二冠を狙わずに1本のベルトを狙うのは『飯伏の2本のベルト統一プランに反対だから』というのが今回の挑戦表明の理由だそうです。
二冠王者に輝いた当初から2つのベルトを別々に防衛したいと語っていた内藤。
それでも二冠戦が続く中、2つのベルトを引き離すのは自分の役目と語っていました。
バックステージでも飯伏のベルト統一プランについて語っています。
内藤「ただ、『そんなのヤダ、絶対反対だ』って思っててもね、思ってるだけじゃやっぱり誰にも何にも伝わらないんで、ここは行動起こすしかないでしょ。だからこそ俺は、リングに上がりましたよ」
※コメント全文は
⇒https://t.co/zFdUEAXOmZ#njnbg #njpw— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) February 11, 2021
さらには棚橋弘至やオカダカズチカにまで、意見を求めました。
バックステージ全文は、新日本プロレス公式サイトをご覧ください。
なぜ内藤はIWGPヘビーではなくインターコンチを狙うのか
確かに飯伏のベルト統一プランに関しては、ファンの間でも様々な意見が出ていました。
ベルトが別々に存在した方が、もっと多くの選手にチャンスが広がるのではないかというのは私の意見です。
2つのベルトを1本にすることで新たな可能性が生まれると語った飯伏。
その飯伏のプランを真っ向から否定した内藤ですが、なぜかIWGPヘビーではなくインターコンチのベルトを指定しました。
新日本プロレスの象徴する最高峰のベルトではなく、過去内藤が放り投げていた白いベルトを選んだのか?
恐らく、多くの人が疑問に思ったことでしょう。
その理由を考えてみたいと思います。
NEW JAPAN CUPに出場するため
感情論ではなく、インターコンチでなくてはならない理由があるのでしょう。
今、考えられる理由は2つ。
1つはNEW JAPAN CUPに出場する為ではないでしょうか?
もし、このタイミングでIWGPヘビー級王者になってしまうと、3月5日から始まるNEW JAPAN CUP(以下NJC)には出場できません。
ただしインターコンチネンタル王者であれば、NJCに出場できる可能性は高まります。
今年のスケジュールを見る限り、昨年と一昨年同様に32人出場のトーナメントとなることでしょう。
一昨年はインターコンチネンタル王者の内藤も出場していました。
しかし、昨年は二冠王者だった内藤はNJCに出場できていません。
自分1人だけNJCに出場できないことを嘆いた内藤。
休むことを嫌う内藤はNJCに出場する姿をファンに見せたいが為に、敢えてインターコンチを選んだのではないでしょうか?
満員の会場で師弟対決を見せたいため
次のシリーズ終了後には「旗揚げ記念日」大会を控えています。
近年では、IWGPヘビー級王者とIWGPジュニアヘビー級王者とのシングルマッチがメインイベントです。
もしこのタイミングでIWGPヘビー級王者になってしまったら、現IWGPジュニア王者の高橋ヒロムと闘うのとになります。
舞台は日本武道館という最高の会場ですが、コロナ禍の状況では入場制限があり、半分にも満たない人数しか入れないでしょう。
『デ・ハ・ポン』の大合唱も心の中で叫ぶしかありません。
もしかしたら、ヒロムとの特別な師弟対決はコロナ禍が明けた後に実現したいと思っているのではないでしょうか?
本来なら2020年3月に満員御礼の会場で実現した師弟対決。
特別な試合だからこそ、多くのファンの前で実現させたいと思っていることでしょう。
ヒロムとの師弟対決は今実現させたくないという想いが、インターコンチを選んだ理由の一つかもしれません。
「Road to CASTLE ATTACK」シリーズの対戦カード発表か?
恐らく、本日中には次のシリーズの対戦カードが発表になるでしょう。
それが次のシリーズの対戦カードと一部ビッグマッチの対決カードか、それともビッグマッチである大阪城ホール大会2連戦のカードまで全て発表されるのか?
私の予想と希望は前者です。
恐らく二冠王者誕生後、初となる単独でのインターコンチネンタル選手権が組まれることでしょう。
もし、インターコンチ単独でのタイトルマッチが実現するなら、飯伏が持つIWGPヘビーのベルトだけを狙う選手も現れるかもしれません。
個人的願望は大阪城ホール大会初日にインターコンチネンタル戦、2日目にIWGPヘビー級選手権です。
本日どこまでの対戦カードが発表になるのか?
本日15時からの一夜明け会見で明らかになるでしょう。