想像以上の激闘となった今年のNEW JAPAN CUP(以下NJC)優勝決定戦。
30人の頂点に立ったのは、昨年CHAOSを裏切りユナイテッド・エンパイアを立ち上げたウィル・オスプレイでした。
ヘビー級に転向以来ファイトスタイルを変えていたオスプレイですが、この日はジュニア顔負けのパフォーマンスを披露。
場外へのファイヤーバードスプラッシュは、余程の覚悟を持っていなければできない荒技だったことでしょう。
対戦相手の鷹木信悟の健闘も称賛に値しますが、オスプレイの覚悟は怖さを感じるほどの執念を感じました。
試合後の行動に誰もが呆気にとられる…
今年のベストバウト候補とも言える試合でファンを魅了したオスプレイですが、試合後の行動は更に衝撃を与えました。
リング上で飯伏に挑戦表明した後、帝国のメンバーでもありガールフレンドのビー・プレストリーに対しオスカッターを敢行。
恐らく会場のファンも新日本プロレスワールドで視聴していたファンも、空いた口が塞がらなかったことでしょう。
なぜオスプレイがそんな行動を取ったのか、その時は知る由もありませんでした。
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ビーへのオスカッターを本人とオーカーンが説明
なぜ、オスプレイはビー・プレストリーに対しオスカッターを放ったのか?
その理由をバックステージでオスプレイ自身が説明しました。
オスプレイ「他の方法はなかった。付き合って5年、同棲もしてる。でも、もうどうでもいい。今の俺にはIWGP世界ヘビー級王座以外は意味がない。俺は世界で一番愛する人にもあんな事ができるんだ。イブシ、相手がお前なら一切容赦はしない…」
コメント全文はhttps://t.co/Mmsm1UFzOE#njcupfinal pic.twitter.com/u3dXovZeRq
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) March 21, 2021
更にオーカーンがオスプレイの行動の意味を補足しています。
英語も分からん馬鹿な愚民に教えてやる。
なぜ、あの女を捨てたか?
オスプレイが今まで1番大事にしていたものを捨ててでも、IWGP世界ヘビー級王座が欲しい。
その覚悟を見せたまで。
あの女は帝国復興の生贄になったのだ。
天国でさぞ喜んでるだろうよ。
ハーハッハッハッ!! #njcupfinal
— グレート-O-カーン👑3/22 リスアニ! 発売 (@Great_O_Khan) March 21, 2021
IWGP世界ヘビー級王座を手にするためには、全てを犠牲にしなければ辿り着けないという覚悟の現れなのでしょう。
結果、オスプレイ都合で追放されたビー・プレストリーですが、恐らく理由は他にもあるのでしょう。
同日、同時刻にタイトルマッチを控えるガールフレンド
スターダム所属のビー・プレストリーですが、オスプレイが飯伏に挑む同日、同時刻に団体最高峰のベルトに挑む予定になっています。
【💎対戦カード発表💎】
🌹4・4横浜決戦❣
《ワールド・オブ・スターダム選手権試合》正式決定!
👑王者 #林下詩美
vs
👊挑戦者 #ビー・プレストリー— スターダム✪STARDOM (@wwr_stardom) March 12, 2021
もしかしたら、ワールド・オブ・スターダム選手権でのベルト奪還の為、ビーをタイトルマッチに集中させたかったのではないでしょうか。
ビーが団体最高峰のベルトを再び巻くための、苦渋の選択だったのかもしれません。
オスプレイの行動への賛否
それでも無防備な女性に対しオスカッターを慣行したことは違和感を覚えます。
率直に言えばやり過ぎとも。
それでもオスプレイ目線で考えれば、オスプレイにとってビーは性別を超えた外国人トップレスラーなのかもしれません。
実は昨年3月、オスプレイとビーは母国イギリスでシングルマッチを行っています。
昨日のオスカッターは、信頼するビーだからこそ放った一撃なのでしょう。
それでもこの一件に対し、プロレスなんだからと一言で片付けてしまうのは簡単なことではないと思っています。
試合相手として放った一撃ではなく、試合とは関係ない状況での不意打ちでの攻撃。
試合をするレスラーではなくともリングに上がった以上は覚悟が必要と思いますが、ファンの目線は横一線ではありません。
“ビーは受け身が上手だ”と感心できるファンばかりではないでしょう。
近年はプロレスファンの幅も広がり、女性への暴力と捉えるファンもいます。
プロレスファン一人一人にとって捉え方が違うのは当然のことですが、それを全て『自分の事のように親身になっている』でまとめてしまっていいのか?
起きてしまったことは覆すことはできませんが、今後は今回の様な事がエスカレートしないことを祈るばかりです。