続々と挑戦に名乗りを上げられているタイトルと言えば。IWGPジュニアヘビー級のベルトです。
現王者と言えばファンからの支持も高いエル・デスペラードですが、ジュニアの選手はこぞって挑戦したい意思を表明しています。
7・13青森大会のバックステージでは、マスター・ワトがデスペラードのベルトを狙うと宣言。
7・14秋田大会ではロッポンギ3KのSHOが新日ジュニアの頂点取りを明言しました。
元々、人気も実力もあったデスペラードですが、これまでシングルのベルトを戴冠することもベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(以下BUSHI)の決勝に進むこともありませんでした。
そんなデスペラードを取り巻く環境が一変したのは、昨年のBOSJの第2戦で闘った高橋ヒロム戦でしょう。
後楽園ホールのメインでヒロムからギブアップを奪ったデスペラードは、リングの上で優勝宣言をしました。
『オレは「スーパージュニア」優勝するぜ。お前はどうする?』
珍しく『優勝』の2文字を口にしたデスペラードはこのまま優勝決定戦に駒を進めると、ヒロムに破られたマスクを自分で剥がし感情剥き出しの熱い闘いを披露。
優勝こそできなかったものの、多くのファンの心を奪いました。
この後の活躍は記憶に新しいでしょう。
今年2月の大阪城ホール大会で3WAYながらもIWGPジュニアのベルトを初戴冠すると、翌月の旗揚げ記念日大会では当時飯伏幸太が保持していた二冠のベルトに挑戦しました。
たった3ヶ月の間に日本武道館のメインイベントに2回も立ち、シングル初戴冠だけではなくジュニア二冠も達成。
誰もが羨むような成果を上げたデスペラードは、近年で最もチャンスを“モノ”にした選手と言えるでしょう。
一躍時の人となったデスペラードからベルトを奪うことは、その選手のステージを何段階も上げることに繋がります。
これほど美味しいチャンピオンはなかなかいないでしょう。
ジュニアのベルトを欲するギラギラしたBUSHI
何人もの選手がデスペラードの持つベルトに挑戦表明する中、ずっとアピールをし続けているのはロスインゴのBUSHIです。
王者デスペラードも感心するほど。
BUSHIがやる気出しまくっててすげぇな
とても楽しい https://t.co/OXLGYKs4PI
— El Desperado (@ElDesperado5) July 15, 2021
デスペラードと石森太二がタイトルマッチを行う前に、直接対戦する機会があったBUSHI。
最後の8人タッグ戦を前にデスペラードから直接3カウントを奪うと公言していましたが、結果は逆に直接3カウントを奪われてしまいました。
結局、石森の挑戦を退けたデスペラードは、ロビー・イーグルスからのビデオレターによる挑戦表明を受諾。
東京ドーム大会でIWGPジュニアヘビー級王者に挑む権利を得たのは、昨年のBOSJ出場以来の来日となるロビーでした。
先日の真駒内大会で内藤哲也とSANADAがIWGPタッグのベルトを奪取。
その結果、欠場中のヒロムを除くロスインゴメンバーでベルトを持っていないのはBUSHIだけになってしまいました。
本日公開された内藤の選手日記の中でも、“無冠のBUSHI”と表現し今後の巻き返しに期待しています。
内藤の日記を読むかどうかは分かりませんが、この状況に焦りがないはずはないでしょう。
ロスインゴという新日本プロレスで最も注目されるユニットで、自分だけが王者ではないという状況です。
現王者のデスペラードからも珍しく『すげぇ』と褒められています。
あとは説得力のあるアピールを【いつ】【どこで】行うかだけでしょう。
アピールの場次第で誰でも挑戦できる状況に置いて、どのように説得力のある挑戦表明ができるかは、試合で勝つことと同等以上に重要なスキルです。
BUSHIが得意とし説得力のあるアピールと言えば、背後から忍び寄っての毒霧が一番でしょう。
多くのファンが待ち望んでいるアピール方法でもあります。
今でこそコロナ禍の影響で毒霧を封印していますが、東京ドームの様なリングと最前列に距離がある会場なら、毒霧をすることも可能ではないでしょうか。
東京ドーム大会の翌々月にはメットライフドーム大会2連戦が控えています。
G1クライマックス突入前の最後のビッグマッチですが、かなりの高確率でジュニアのタイトルマッチが行われるでしょう。
東京ドーム大会で第2試合に甘んじたIWGPジュニアヘビー級選手権も、ビッグマッチ2連戦でメインイベントの座を取り戻さなくてはいけません。
1ヶ月で10日間も後楽園ホール大会が行われる8月は、ギラギラした挑戦者BUSHIが見られることを期待しています。