常に前向きな後藤洋央紀が6年前に吐いた弱音

後藤洋央紀【撮影:koba】
真夏の祭典『 G1 CLIMAX 』




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動日を2日挟んだだけでも、“G1ロス”に陥る今日この頃。

北海道大会から2日経ち、G1クライマックス3大会目の仙台大会も、注目の公式戦が組まれました。

 

デビッド・フィンレーのG1初陣に始まり、バレットクラブを追放されたタマ・トンガは元同門のチェーズ・オーエンズと闘います。

Aブロックのモンスター対決は3年前と同一カードです。

3年前の雪辱を狙うバッドラック・ファレが勝つのか、3年振りのG1でAEWの威厳を守ることができるのか…

バッドラック・ファレ、ランス・アーチャー【撮影:koba】

 

公式戦だけではなく、アンダーカードも豪華な試合が組まれましたが、この日の注目は何と言っても【内藤哲也 vs 後藤洋央紀】戦でしょう。

新日本プロレスのトップレスラー同士の2人ですが、後藤は内藤に4連敗中

バックステージのコメントからも、内藤は後藤相手に勝つ気満々で、今年の初戦は安パイと思っているかもしれません。

 

長年闘ってきた内藤と後藤ですが、2人にとって印象的な対戦と言えば2013年3月のNEW JAPAN CUP(以下NJC)優勝決定戦でしょう。

いや、後藤にとって良い意味でも悪い意味でも忘れられない1日なんだと思います。

この日、後藤はある一大決心をしました。

オカダカズチカと握手を交わし、CHAOS入りした重要な1日です。

 

後藤洋央紀が6年前に吐いた弱音

 

NJC、G1を制し、様々なベルトを戴冠してきた後藤が唯一手に入れていないものが、IWGPヘビー級王座でした。

2016年2月に当時オカダカズチカが持つIWGPヘビー級に挑戦。

相当な覚悟を持ってタイトルマッチに臨んだ後藤は、全身写経ペイントの白武者として登場しましたが、残念ながらIWGP奪取もオカダを倒すこともできませんでした。

 

試合後コメントを残すことができなかった後藤ですが、タイトルマッチ後最初の大会のバックステージで弱音を吐きました。

『もう今回ばかり・・・今回ばかりは・・・打ちのめされたよ・・・。 まったく、まったく、 やる気が起きない。 モチベーションも上がらない。 もうダメかもわかんない・・・・・・。 いまの俺は・・・リングに上がる資格ないよ。 このまま消えるだけかもしれない』

引用:新日本プロレス

 

今では考えられない様な、後藤のネガティブ発言。

よほど打ちのめされたのでしょう。

翌月に控えたNJC直前には再起を懸け滝修行を敢行。

滝修行後、『あとは這い上がるしかない』と気合いを入れ直した後藤でしたが、NJCトーナメント決勝戦で内藤哲也に敗れてしまいました。

 

あの時、内藤に勝っていれば今見ている景色も変わっていたかもしれません。

結果、直近の対内藤戦の成績は4戦4敗。

内藤越えを果たさずして、後藤はゴールに辿り着けないのでしょう。

 

『G1のGは後藤のG!』を叫ぶ最高の舞台

 

リーグ戦開幕前に行われた記者会見で『G1のGは後藤のG』を封印した後藤。

結果を出すまで封印すると公言しましたが、もし『G1のGは後藤のG』をリングの中心で叫ぶなら内藤戦が数少ないチャンスの一つです。

今夏のG1において後藤のメインイベントは、内藤と闘う本日の仙台大会と、大会終盤となる8・10広島大会の棚橋戦の2大会。

G1クライマックス全公式戦スケジュール

 

公式戦が6試合しかない今夏のG1において初戦は落とさない重要な一戦であり、対内藤戦の連敗を止めれば『G1のGは後藤のG』を叫ぶに最高のタイミングです。

後藤にとって久しぶりのメインイベント。

シングルのトップ参戦に戻るには、内藤越えは必須でしょう。

 

今夏のG1クライマックスはまだ始まったばかり。

ファンの応援も加熱しているとはまだ言えない状態です。

灼熱の夏を迎えるには、後藤の記録的猛勝負しかないでしょう。

今夜の仙台は今年一番暑い夏になるかもしれません。