本隊との共闘嫌う石井智宏が棚橋弘至とのタッグを受け入れた理由

石井智宏、オカダカズチカ【撮影:koba】
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カダカズチカ、棚橋弘至、石井智宏という新日本プロレスでも屈指のヘビー級トップレスラーが、NEVER無差別級6人タッグのベルトを奪取しました。

これまでNEVER6人タッグは様々な抗争がありましたが、ここまでの豪華な面子がタイトルダッシュするのは初でしょう。

次の挑戦に名乗りを挙げた海野翔太は、師であるジョン・モクスリーのパートナーに指名。

団体の枠を超えNEVER6人タッグのベルトが、最高峰の抗争に発展しようとしています。

 

元々は2人ともパートナーが決まっていなかったオカダのタイトルマッチ挑戦。

4・16ワシントン大会のバックステージで1人目のパートナーを棚橋に指名しましたが、翌日のフィラデルフィア大会で石井が棚橋とのタッグをハッキリ拒絶していました。

石井『それから、 デスペラード。 何かオレにNEVER6人入って欲しいらしいな。 だけど、 昨日オカダが棚橋を指名した時点で、 それはなしだ。 オレはな、本隊とは組みたくねーんだよ。他のCHAOSの連中はいろんなタイミングで、関係で組んでるかもしんねーけど、 オレにはそれがねーんだ。だから、組む必要も理由もねーんだ、なあ?ま、このまま棚橋の欠場が長引けばオマエの望み通り、オレが立候補してやるよ。 だけど、 このまま棚橋が行くなら答えは“ノー”だ』

引用:新日本プロレス

 

この後、棚橋の肋骨損傷が発覚しシリーズ欠場が発表になると、石井がデスペラードと闘いたいとパートナーを志願。

しかし4・3熊本大会でオカダが棚橋をパートナーに指名すると、タイトルマッチのメンバーがオカダ、棚橋、石井に決定しました。

残りの前哨戦で珍しくオカダと石井が誤爆というコンビネーションに不安を残した状態で本番の福岡大会を迎えましたが、試合では棚橋の気迫が石井の心を動かし、肋骨の痛みに耐える棚橋を石井が鼓舞。

結果、王者組を撃破した越境タッグは、棚橋と石井がガッチリ握手を交わすという奇跡の瞬間を目の当たりにすることができました。

 

あれだけ石井は棚橋とのタッグを拒んでいたのですから、タイトルマッチはモヤモヤした気持ちで臨んでいるのかと思いましたが、実際はそのような気持ちはなかったようです。

NEVER6人タッグ戴冠後のバックステージで、石井はオカダの“気遣い”に何も言える状況ではなかったと語りました

石井『今回、オカダのパートナー選びからコレが始まって、 オカダが棚橋指名して、その棚橋が欠場して、 俺がデスペラードとので名乗りを上げた。 まぁそのね、 俺が上げたことも二つ返事で何も言わずOKしてくれて、棚橋が出れるっていうことで、まぁオカダのパートナー選びだからオカダが勝手に決めてもいいんだけど、俺のことを気遣ってくれて、俺に「こうしたい」 ってちゃんと相談してくれて

そうしたら、俺は何も言えねえだろう。 やっぱオカダって男はそういう筋の通ったことはちゃんとしてるし、 凄えヤツだなって今回改めて思ったよ

引用:新日本プロレス

 

試合以外の見えない部分で、棚橋と石井がタイトルマッチに集中できるよう筋を通したオカダ。

オカダの気遣いに石井の信頼感が揺らがなかったことが、今回の勝因かもしれません。

それもこれもオカダがタッグ戦線で新日本を盛り上げたいという新たな気持ちの変化があったからでしょう。

今後、オカダ、棚橋、石井の3人がどんな強敵と闘いNEVER6人タッグの価値を上げるのか、非常に楽しみなチームが誕生しました。