棚橋弘至がG1を優勝したかった本当の理由

出典:新日本プロレスリング:HP
“独り言考察”




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G1も終了し、次のシリーズまで当分試合がありません。

束の間のオフを過ごす選手、海外で啓蒙活動をする選手、レスラーによって様々です。

 

そんな中、棚橋弘至は主演映画『パパはわるものチャンピオン』(以下パパわる)のPR活動で、連日多忙を極めます。

 

着替える時間もないほど、忙しいということでしょう(笑)

 

私も逸材程ではありませんが、少しオクパートだったので先週末やっと『ファミリープロレス』を見ることができました。(途中まで)

 

ご覧になった方も多いと思いますが、意外にもプロレスファンからは賛否の声が上がりました。

 

その理由が…

現IWGPヘビー級チャンピオンのケニー・オメガが出なかったこと

 

休日の午前中オンエアーということで、子供向けに編集されたんだろうと思いました。

 

しかし、プロレスを知らない方がどんな目線でプロレスラーの宣伝活動を見るのかを考えたとき、ある仮説に気が付きました。

 

それは…

棚橋は映画のためにG1を優勝したかったのではないということ

 

 

私もG1開幕前は映画ヒットのため、プロレスを知らない方に興味を持ってもらうため、棚橋弘至にG1での活躍を期待していました。

 

最高のシチュエーションが、映画を見る非プロレスファンに共感してもらえるんじゃないかと。

 

 

しかし、非プロレスファンにG1優勝という偉業が伝わるのかという疑問が浮かびました。

そもそも新日本プロレスを知らない方はG1という大会も知らないし、ベルトという概念だって知りません。

 

棚橋が非プロレスファンに伝えられることは、プロレスそのもの

それを知っている棚橋だから、G1後の疲弊しきった身体に鞭を打って、幾度も映画の宣伝をし続けるのではないでしょうか。

 

1人でも多くの方に映画を観てもらうため

 

映画を観てもらえれば、そこからプロレスに興味を持って貰えるかもしれない。

プロレスの現在地って、まだまだそこなんです。

 

ファミリープロレスでもあえてIWGP王者にフォーカスしなかったのは、まずはプロレスそのものに興味を持って欲しかったから。

もっともシンプルにプロレスそのものを伝えたいというのが、棚橋のPR活動の根底にあるものかもしれません。

 

 

では、棚橋弘至がG1で優勝したかった理由はなんでしょう?

 

▪再び新日本の中心の更にトップに戻ること

▪オカダカズチカから勝利すること

▪ケニー・オメガに借りを返すこと

 

新日本のトップとはIWGPヘビー級のベルトの奪還であり、東京ドームのメインに立つことでしょう。

その為に、まずオカダから勝利するというハードルを自らに与えました。

そしてケニーへの借りとは、2016年に中邑真輔が返上したインターコンチのベルトを奪還できなかったこと。

あの日以降、一度もケニーとシングルマッチを闘うチャンスはありませんでした。

 

 

棚橋弘至がG1を優勝して本当にやりたかったこととは、ジンクスという固定概念を壊すことではないでしょうか?

 

今まで一度も、G1優勝者の挑戦権利書が移動したことはありません。

そんな圧倒的なジンクスが霞むような相手に、オカダカズチカを選びました。

ケニー・オメガでさえ、無制限3本勝負でやっと勝てた相手です。

今回ばかりは、オカダに権利書が移動するのではと思う方も多いでしょう。

棚橋は2015年の東京ドーム以来、オカダに勝っていないのですから。

 

でも、そんなオカダに勝ったら、ファンはどう思うでしょう。

挑戦権利書を持ったG1優勝者が、東京ドームでIWGPヘビー級王者に勝てないというジンクスの崩壊。

今回は破られるかもしれないとう期待。

棚橋がケニーに勝って、ジンクスを破り、新日本のトップに返り咲くのではないかと。

 

 

棚橋弘至のG1を優勝したかった本当の理由とは…

オカダ、ケニーに勝てないだろうという固定概念を壊すこと

 

 

東京ドームの定位置に戻って、尚且つオカダとケニーへの借りも返す。

棚橋の3兎を得る挑戦を見届けたいと思います。