新日本プロレス、岡山大会で意味深発言を口にし熱弁を振るったユナイテッド・エンパイアのジェフ・コブ。
その発言の真意を測ることは難しく、ジェフ・コブが本当に言いたいことは何なのか、胸に秘めた答えに辿り着くことは困難でした。
ご存知の方も多いと思いますが、新日本プロレス公式サイトのバックステージコメントと、後からNJPW WORLDやYouTubeで配信されるバックステージ動画では、外国人レスラーの翻訳が違います。
違うスタッフが翻訳しているから違うのか、同じスタッフが速報ベースの翻訳と改めて発言を汲み取って翻訳するから違くなるのかは分かりません。
当然全く違う翻訳ではありませんが、ニュアンスが違うことは多々あります。
改めて後から翻訳されたジェフ・コブの発言を読み返した時、本当に言いたいこと、伝えたいことを間違えて捉えてしまったと気付きました。
仮に後から翻訳された内容の方がジェフ・コブが言わんとすることに近いのなら、今の現状に対する悲痛な叫びを熱弁していたのであり、今後の進退に対する忠告をしているようにも読み取れます。
これは、後から翻訳されたジェフ・コブのバックステージコメントの文字起こしです。
コブ『この業界や団体で俺がやりたいことを証明するのに、肩書きは不要だ。やりたい事を全部やる。肩書きがあろうと無かろうとどうでも良い。リーダーになりたいヤツがなれば良い。 新日本プロレスの王者全員に通告する。存在に気づかれずスルーされる人たちがいるだろ。俺はそんな人たちの中の一人だ。さっき行った通り、俺に肩書きなんか必要無い。俺が欲しいのはベルトだけだ。 お前が船長でも構わない。俺たちは目指す方向へ船を操縦できる。俺の望む物が遠くへ見え船がそっちへ行かないなら、俺は救命ボートに飛び乗り望む物のもとまで泳いでいく。それが選手権試合のゴールだ。時が来たら獲りに行く。 何ヶ月も前、UNITED DMPIREが勢いを増してた頃に話したが、俺たちは新日本という怪物との苦戦を強いられていた。団体は俺たちのような選手を望んでなかったからな。おれたちは雑誌の表紙を飾るタイプの選手じゃない。望まれてるのは看板選手だ。要は聞き流されてしまうんだ。 新日本、聞いてくれ。観衆は求めてる。グレート-O-カーンやTJPやジェフ・コブやフランシスコ・アキラをな。皆、UNITED DMPIREを求めてる。カラム・ニューマンを求めてる。過去のメンバーも含め、EMPIRE全員が求められてる。
つまり俺は新日本に変化を求めてる。 俺の望む変化が得られなければ… 俺たちが進むべき変化が無ければ… 変わるべきは俺自身ではないだろう。団体の景色にさらなる変化が必要なのかもな』 引用:NJPW WORLD Official(YouTube) |
ジェフ・コブが言いたいことは、大きく分けて3つです。
◾︎ “リーダー”という肩書きはどうでも良く、欲しいのはベルトだけ
◾︎新日本から看板選手とは思われていなく、自分の発言はスルーされるという認識
◾︎新日本が変わらなければ、団体にさらなる変化が必要
どれも気になる発言であり、どれも切り離せない発言です。
コブは王者になることを望んでいて、いつでも獲る準備はできている。
一方で新日本からその存在を軽視されていると感じている。
だから、新日本に変化を求めると言っています。
そして、最後の発言は自分の進退についてコメントしていると感じました。
『変わるべきは俺自身ではないだろう。団体の景色にさらなる変化が必要なのかもな』
ジェフ・コブは『さらなる変化』と言いましたが、今年起きた変化だけでは自分たちの境遇は変わらないと悲観しています。
今年、オカダカズチカ、ウィル・オスプレイ、タマ・トンガらが新日本プロレスから去るという変化が起き、団体の景色は大きく様変わりしました。
そんな状況にも関わらず自分たちが望む変化が得られないのなら、再度新日本に変化が必要だと言いたいのでしょう。
今回のバックステージコメントを見る限り、ジェフ・コブが今の待遇に不満を感じていると読み取れても不思議ではありません。
そして新日本に対して待遇改善を訴えています。
多くのファンに支持されるレスラーが、新日本を去るという決断にならないことを祈るばかりです。