昨日、内藤哲也が世界有数のプロレス団体からのオファーを断る、というニュースが飛び込みました。
LOS INGOBERNABLES de JAPONhttps://t.co/iaY2eTOgyN
— 内藤哲也 naito tetsuya (@s_d_naito) November 6, 2018
詳しい内容は『ホーホケキョ プロレス カイガイノハンノウ』さんの記事が網羅しているので、気になる方はこちらをご覧下さい。
誰よりも新日本愛が強い内藤が、いくらお金を積まれようと他団体へ行くとは考えられません。
正直、『そりゃそうだよね』程度に思っていました。
しかし、このニュースに対して私なりに想うことがあったので、記事にまとめようと思います。
2018年は例年以上に各レスラーや関係者が、新日本に対する想いを口に出し発信していた気がします。
それが、ファンを巻き込む論争になろうとも、必要な発言だったということでしょう。
内容は違えど新日本の実情を表現した3人の発言を聞いた時、“ある未来”が見えました。
あくまで個人的な考察ですが(いつも個人的)…
1人目は今年の新日本を象徴する活躍をみせた、棚橋弘至の発言です。
『ケニー君、俺は怒ってるよ。
みんな拍手してたけど、ここは新日本だから。
ああ、俺が敢えて言ってやるよ。
ケニー、お前、賞味期限切れだ』
引用:新日本プロレス
これは前日IWGPヘビー級選手権を、3wayで闘ったケニー・オメガへ対しての苦言でした。
ケニーの世界観の試合を、誰もが楽しみにしている訳ではないという痛烈な批判でしょう。
2人目の言葉は、東京ドーム第2弾対戦カード記者会見で新日本への懸念を語った内藤哲也。
『なんか、最近の新日本プロレスは、そのへんすっごく雑ですよね』
引用:新日本プロレス
これは11・3大阪大会でメインとセミファイナルに出場した選手4人が、前シリーズである『Road to POWER STRUGGLE』に試合が組まれていなかったことに対しての発言です。
しかも、ポスターにレスラーの写真が載っていても、試合に出場していないことに関しても言及していました。
LOS INGOBERNABLES de JAPON
Esta noche es KORIYAMA.
Pero…
EVIL・SANADA・HIROMU y NAITO no participarán. pic.twitter.com/adoa46iyZw
— 内藤哲也 naito tetsuya (@s_d_naito) October 28, 2018
この発言は、ファンの想いを代弁して言っているのでしょう。
前売り券を買う場合、自分が好きな選手が出るか分からない状態でチケットを買うというのが現状です。
しかし、対戦カードが発表されたときには、好きな選手の試合が組まれていないという事態は多々あります。
こんな矛盾した事ばかりしていたら、国内のファンが会場に足を運ばなくなるんじゃないかという懸念でしょう。
3人目は、ビックマッチに特別ゲストとして呼ばれる蝶野正洋さんです。
解説に入る蝶野さんがよく口にする、“ガイジン”レスラーに新日マットを脅かされるのではないかという危機感です。
先日のパワーストラグルのクリス・ジェリコ vs EVIL戦でも、このように言っていました。
『日本人選手も気が付いていると思うんですけども、もうそろそろ彼(ジェリコ)止めないと。
(中略)
今のうちに新日本の中でストップしないと、彼どんどんどんどん侵略してくるよ』
引用:NJPW WORLD
毎回解説を聞いていれば分かっている方も多いと思うのですが、蝶野さんって新日本の試合を普段は見ていません。
そして、解説前に情報も入れない。
自分の目で見たものを瞬時に把握し、蝶野正洋のフィルターを通して今の新日本を解析しているんです。
私はそのプロレス脳の回転の速さに、いつも舌を巻いています。
https://twitter.com/managem87085834/status/1058653335111163905
3人とも言ってる内容は違いますが、それぞれ頭の中にある新日本はこうなっているのではないでしょうか?
日本(ニホンジン) < 海外(ガイジン)
棚橋はケニーがタイトルマッチで活躍する姿に嫉妬し…
内藤は海外重視の戦略に疑問を持つ…
2人のが思わず口にしたい言葉は
『ここは新日本だから』
蝶野さんが抱く危機感は、このままだとすべてのタイトルマッチを“ガイジンレスラー”同士で闘うことになってしまうという未来。
実際来年の東京ドームの対戦カードって、日本人対外人レスラーの構図になっているんです。
ケニー・オメガ vs 棚橋弘至
クリス・ジェリコ vs 内藤哲也
ジェイ・ホワイト vs オカダカズチカ
ジェイにG1での借りを返すというオカダの立場を考えれば、日本人レスラーはみんな挑戦者なんです。
仮に、日本人トップの3人が揃って負けたらどうなるでしょう。
蝶野さんの懸念が現実のものとなってしまうかもしれません。
誤解のないように言いますが、誰も外国人レスラーを拒んでいるわけではありません。
私も含めリスペクトしています。
しかし、ここは新日本プロレス。
蝶野さんが本当に言いたいことって、『日本人レスラーが引っ張らなきゃダメなんだよ』ってことではないでしょうか。