ルチャドール達の華麗でありながら、感情剥き出しの闘いに魅力された『CMLL FANTASTICA MANI 2019』。
クライマックスの最終日、この日で終わってしまうファタスティカマニア(以下ファンマニ)で“ある事件”が起きました。
試合の途中でタイチら鈴木軍が乱入し、内藤哲也をインターコンチのベルトでノックアウト。
【1.21後楽園大会・第3試合】
試合終盤、タイチがまさかの乱入……!?
新日本プロレス・スマホサイトで独占詳報中!https://t.co/qO71tG7W95 #njpw #njcmll pic.twitter.com/axjvKP0ctn— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) January 21, 2019
タイチが急襲するキッカケを作ったのは、ファンマニ最終戦前日の内藤のこのコメントです。
『ところで、もう間もなく次のシリーズが始まるわけで。
次、俺の持つインターコンチネンタル王座に挑戦する選手は、一体どこに行ってしまったのかなぁ。
(中略)
どこで何してるんだろうねぇ。
まぁこのまま、静かに静かに、シリーズが開幕するのを待つのであれば、それで構わないけどね』
引用:新日本プロレス
実はこのコメントを聞いたとき、ある疑問を感じました。
なぜ内藤はワザとタイチを挑発したのか
ファンマニ前半戦は参加していたタイチが、自身のシリーズ最終戦岐阜大会でこんなコメントを残しています。
『内藤よ、もしかして毎日毎日、俺が行動起こすの、待ってたんじゃないか? お前、そういう見方するの好きだろ?
もしかして、どっかで期待してたんじゃないの?
ごめんね。そう簡単には、お前の言うことには乗らないよ。お前の言ったことによ、全部応えてっと、キリがねぇしよ』
引用:新日本プロレス
この時点で、タイチは内藤の急襲を否定していました。
もし内藤を襲ってしまっては、相手の思う壺になってしまうから。
勿論このタイチのコメントを、内藤が読んでいないはずはありません。
しかも、『そう簡単には、お前の言うことには乗らないよ』と言われたにも関わらず。
なのに敢えてタイチを挑発しました。
タイチが言ったことに対して反論する訳でも、論破する訳でもなく、ただ淡々と。
しかも、襲ってくださいと言わんばかりにです。
あのコメントを聞いたタイチなら、『襲って欲しいのか?暇じゃないけど、しょうがねぇなぁ』となるのではないてしょうか?
なぜ内藤は急襲を誘導したのか?
恐らく内藤は、次期シリーズ前に行われるインターコンチの調印式開催を、知っていたのでしょう。
ファンマニ終了後、次期シリーズ『Road to THE NEW BEGINNING』まで約1週間あります。
その1週間、ファンマニの余韻にだけ浸って次期シリーズを待つのか。
それとも…
ロスインゴと鈴木軍の抗争の行方を考えて待つのか
内藤がタイチをワザとらしく挑発し急襲を誘導したのは、お客様に考える時間を提供するためではないでしょうか。
タイチは内藤襲撃後、こんなコメントを残しています。
『だってさ。冬の札幌はよぉ、さっき言ったろ?
何か起こるんだろ?
起きるか起こさねぇかは、全部俺次第かもしれねぇな! 俺とこの2人次第』
引用:新日本プロレス
タイチ「オイ、バカども聞け、オラ。お前らも気づけよ。しょせんコイツはたいしたことねぇ、口ばっかりの、“中身スカスカ男”だってよ、気づけよ!」
「オイ、内藤。“冬の札幌”は、何かが起こるってな! 楽しみにしてるぜ。じゃあな。アディオス」https://t.co/1rpDqtYylm#njnbg #njpw pic.twitter.com/a1ZhObLrJk— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) January 22, 2019
このコメントを聞いたファンは前哨戦、タイトルマッチ、タイトルマッチ後の展開と妄想を膨らますことでしょう。
これもプロレスを楽しむ醍醐味
そしてその醍醐味を自ら犠牲になって提供したのが、内藤哲也という男なのではないでしょうか。
もしかしたら、タイチはとんでもない行動にでるかもしれません。
そして、内藤は想像もできないサプライズを考えているかもしれません。
“冬の札幌は何かが起きる”というキーワードも定着してきました。
ファマニの余韻を残しつつ、次期シリーズの期待に胸を膨らますファンも多くなったはずです。
まずは、IWGPインターコンチネンタル選手権の公開調印式で、何が起きるか…
レッスルキングダムのインターコンチの調印式は、クリス・ジェリコが内藤をテーブルにパワーボムという暴挙にでました。
https://twitter.com/njpwworld/status/1080726346383249410?s=21
勿論、タイチはあの事件を意識しているはずです。
手を出すのか、それとも手は出さないのか…
気付けば調印式まであと2日。
期待と妄想が膨らませ、試合のない余白を楽しむことができそうです。