外国人レスラーのコメントの翻訳って、本当に難しい仕事なんだと思います。
以前から事あるごとにファンの間でも話題になっていましたし、私もずっと疑問に思っていました。
試合直後にスマホサイトに翻訳される内容と、翌日以降にNJPW WORLD(ライブ&オンデマンドサービス)にアップされるバックステージコメント翻訳が違うことについて。
試合直後に翻訳される外国人レスラーのコメントは、たまに誤訳されることがあります。
スマホサイトにアップするまでの時間と、多くのレスラーのコメントを翻訳する作業を考えれば、誤訳が発生することは仕方ないでしょう。
むしろ試合当日のうちに翻訳された内容が、スマホサイトで見れることに感謝しかありません。
ただ、後から配信される動画翻訳の字幕と明らかにニュアンスが違うときもあります。
スマホサイトで翻訳される内容は、抽象的な表現やニュアンスを伝えているようにも感じました。
逆に、動画の字幕のコメントは忠実にそして正確に翻訳されているように感じます。
試合直後に翻訳する方と、後日NJPW WORLDにて翻訳する担当者が違うのではないかと…
未だにその真相はわかりませんが、以前メイ社長のスペシャルトークセッションに参加させていただいたとき、外国人レスラーの翻訳に関して腑に落ちる説明をしていた事を思い出しました。
『翻訳家の方には選手の言葉をダイレクトに訳すのではなく、レスラーが本当に伝えたいことに変換して翻訳して欲しいとお願いしています。
試合直後で興奮しているレスラーもいるでしょう。
とっさに汚い言葉使ってしまう場合もあります。
だから、そのまま翻訳しないで欲しいとお願いしているのです』
引用:メイ社長
通訳の仕事は選手のコメントをメモり、場合によっては違う表現で翻訳するという高度な技術が必要です。
後日配信のバックステージコメントは、時間がある分適切な表現や言葉を見つけられるのでしょう。
そういえば、偶然新日本の外国人レスラーの通訳を担当している、小池さんという方のインタビュー記事を発見しました。
本日発売!『日刊スポーツ』の「プロレスの月曜日」にて、新日本プロレスの通訳・小池水須香さんのインタビューが掲載されています。
※注=首都圏(一部地域除く)のコンビニ、駅売店と北海道エリア限定での掲載です。#njpw pic.twitter.com/PXKAVCuXgx— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) May 13, 2019
ご覧になった方も多くいるでしょう。
全内容はこちらからご覧ください。
小池さんのインタビューでも語っていましたが、ただ直訳するのではなく選手の世界観を壊さないで翻訳する必要性を語っていました。
ここで1つ疑問があります。
日本全国巡業している新日本の興行に、常に同じ通訳が同行しているのかという疑問です。
通訳にはフリーの方も多いでしょうし、小池さんもそのひとりです。
常に同じ通訳の方が、遠征に同行するのは難しいと思います。
スケジュールが合う方がその都度会場に訪れるのか、場合によっては英語がそれなりに分かるスタッフが翻訳をしている可能性もあるのではないでしょうか。
外国人レスラーを多く抱える新日本において、レベルの差はあれ英語でコミュニケーションできるスタッフは何人かいるはずです。
完璧に意思疎通ができるスタッフがいないから、外国人レスラーのコメント翻訳にプロの通訳をお願いするんだと思います。
ちなみに昨年末から不定期に連載している『YOUはどうして新日本へ?』の翻訳は、小池さんでした。
【インタビュー序盤を無料公開!】
『YOUはどうして新日本へ?』今回はランス・アーチャー(前編)!
「憧れのレスラーはスティング! アーチャーは親父の名前!? “アメリカン・サイコ”の秘密に迫る!」
☆新日本プロレスのスマホサイトで全文掲載中!
⇒https://t.co/LHHrT1M0ym#njpw @LanceHoyt pic.twitter.com/y5a4geKaCI— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) April 17, 2019
私のブログも嬉しいことに、外国人のプロレスファンの方の読者もいます。
たまにSNSにメッセージいただいたり、記事のリツイートされることも何回かありました。
一度、全文英語で記事を書いたこともありましたが、とても時間がかかったのを覚えています。
いつか英語を勉強して再チャレンジしたいと思う気持ちもありますが、外国人の方に完璧なニュアンスまで伝えるのは難しいことでしょう。
そういう意味では誤解を恐れず、何度もコミュニケーションをトライすべきだったんだと思います。
日本人同士でも、仕事上の意思疎通は決して簡単ではありませんから。
話しは少し逸れましたが、スマホサイトの外国人選手のコメントはライブ翻訳を楽しみ、後日配信されるコメント動画の字幕では、翻訳の違いを楽しむぐらいの余裕があってもいいのかもしれません。