7月27日という日にKENTAがオカダに絶対負けたくなかった理由

真夏の祭典『 G1 CLIMAX 』




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26分53秒

 

あと3分7秒耐えることができれば、オカダに負けることはありませんでした。

KENTAにとって、この日ばかりは絶対負けたくない理由があったんだと思います

 

7月27日という同日に、NOAHでGHCヘビー選手権が行われたこの日ばかりは…

 

 

勝対決となったAブロックの天王山を制したのは、現IWGPチャンピオンであるオカダでした。

今出せるすべてをぶつけて闘ったように見えたKENTAに対し、すべてを受け切った上で勝ったチャンピオン・オカダ。

新日本プロレスのチャンピオンとして、外敵KENTAには絶対負けられなかったことでしょう

最後は強引なレインメーカーで、KENTAの意地を粉砕しました。

 

これまでの負けた相手に握手を求めてきたKENTAですが、この日は逆にオカダに握手を求められることに。

オカダの上から目線のこの行動に、『これで終わりだと思うなよ』とばかり握手を返したKENTAに天性の負けず嫌いを感じました。

 

“No one can take my life from me (誰も私から私の人生を奪うことはできません)”

試合後にツイートした言葉が、KENTAのプライドを物語っています。

 

6・9大阪城ホール大会でG1出場宣言をしたKENTA。

6・16後楽園大会ではKENTAのG1出場が確定し、6・17後楽園ホール大会では7・27愛知大会で現IWGPチャンピオンであるオカダカズチカと対戦することが決まりました

 

 

この発表でKENTAにとっての天王山は、7月27日に決まったことでしょう。

G1を優勝するために新日本のリングに立ったKENTAにとって、避けては通れない相手です。

 

 

の数日後、同じ後楽園ホールでNOAHのGHCタッグ選手権を観に行った私は、メインイベント後の中嶋勝彦のマイクパフォーマンスに違和感を感じました

 

『勢いのある谷口の真っ直ぐなその挑戦表明、「YES」か「NO」かで言ったらみんなはどう思う?

でも、谷口お前の挑戦表明、俺の答えは「NO」だ。

ただし…

ただし、オイ、清宮海斗。お前のこの輝いてるシングルのベルト…

7・27のカルッツかわさきで俺の挑戦表明を受けてくれるなら、答えは「YES」だ』

引用:プロレスリング・ノア

 

最高に盛り上がっているこの状況で違和感を感じたのは、挑戦者となった中嶋がGHC王者清宮とのタイトルマッチに7・27カルッソかわさき大会を指定したこと

しかも、7・27はジュニアのグローバルリーグの優勝決定戦です。

GHCヘビー級選手権が行われれば、必然的にグローバルリーグの優勝決定戦はメインイベントではなくなるでしょう。

 

そんな状況で、なぜ7月27日を指定したのか?

 

もしかしたら中嶋は、敢えてKENTAがIWGPチャンピオンと公式戦を行う7月27日と同日を選んだのかもしれません。

 

もしくは日本復帰の舞台に新日本を選んだKENTAへの、NOAHからのメッセージ。

『GHCヘビー級選手権を超えれるものなら超えてみろ』

 

G1に参戦したKENTAにとってオカダが最高の相手ならば、今のGHCヘビー級選手権で最強の挑戦者は中嶋勝彦だったことでしょう

この日の試合開始時間は、新日本もNOAHも18時00分から。

両方観戦したいファンにとっては、どちらか選ばなければならない状況でした。

 

IWGPヘビー級チャンピオンと闘ったKENTAのプロレスは、同時刻に行われたGHCヘビー級選手権を超えることができたのか。

新日本のオカダカズチカにも、NOAHの清宮海斗と中嶋勝彦にも負けくなかったKENTAは、この日ばかりは誰にも負けたくなかったことでしょう

 

オカダとの試合に、どんな批判があろうとも勝つ闘いに拘ったKENTA。

結果、今G1でもっともオカダを苦しめたのはKENTAでした

 

絶対負けたくない日に負けてしまったこの日が、KENTAにとって本当の意味での再スタートとの日となるでしょう。