新型コロナウイルスの影響で通常興行を自粛する中、新日本プロレスは無観客試合を一切行わず試合とは違う形でファンの方々が楽しめるコンテンツを発信しています。
現在進行形のプロレスが見れないのは残念ですが、新日本が発信するコンテンツを楽しみ、今はプロレス貯金を貯める期間に充てるしかないでしょう。
それでも他団体がTVマッチを行っていことに対し、一部では『なぜ新日本は無観客試合を行わないのか』と不満に思うファンもいるかもしれません。
そんなファンの心配を素早く察知したメイ社長は、公式YouTubeチャンネルを使い今の新日本プロレスの現状を報告しました。
【YouTubeで緊急公開!】
「我々は歩みを止めない」
新日本プロレス・メイ社長がファンの皆様へ感謝のメッセージ!★動画はコチラから⇒https://t.co/0rDjzGTnhT#njpw
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) May 13, 2020
約9分のメッセージ動画ですが、面倒がらずに是非見ていただきたいです。
それでも億劫だという方の為に、メイ社長がどんな内容を語ったのか簡単にご説明します。
まず最初に、試合が開催できないことチケットの払い戻し等手間をかけたことを謝罪し、今回のメッセージの趣旨を話し始めました。
『本日はこの場をお借りしてこれまでの考え方や、現在の活動報告、これからの大会の再開に向けてのロードマップをファンの皆様にご説明させていただきたいと思います』
引用:新日本プロレス
最初の「これまでの考え方」、つまりなぜ新日本プロレスが無観客試合を実施してこなかった主な理由を3つ挙げています。
①選手、スタッフを観戦のリスクから守るため
②会場の使用許可
③企業の社会的責任
特にこの中で力を入れて説明したのが、新日本プロレスの社会的責任についてです。
日本の最大手のプロレス団体である新日本プロレスが、リスクを冒すようなことはすべきではないという考えでしょう。
海外戦略というミッションと共にプロレスの価値と地位を高めてきたメイ社長にとって、新日本プロレスの信頼を失う可能性のあるリスクは取りたくないはずです。
仮にこの状況で無観客試合を行い感染者を出せば、日本のプロレス界全体が批判の的になりかねません。
また、現在の活動報告として「Togetherプロジェクト」で行ってきた内容を説明。
結果としてオンデマンドサービスであるNJPW WORLDの会員者数は、殆ど減っていないということです。
試合ができていない期間のグッズ販売も好調で、メイ社長を始め社員全員がファンの皆様に感謝していると新日本プロレスを代表して謝意を表しました。
今後の活動再開に向けてですが、感染者数が減少しリスクが限りなく少なくなった際には、あらゆる予防策を講じ、興行再開の第一歩として無観客試合を検討していると明言しています。
実施場所は日本国内とLA道場の2つを挙げ、日本とアメリカそれぞれの在住の選手を中心に道場マッチの実施をしたいと述べました。
さらに、次のステップとして観客が着席しての再開を目指しているということですが、最大限の予防策を講じ会場のキャパシティの約半分の規模で再開したいとのことです。
最後に、プロレスが再開できる日をファンの方々と一緒に、スタッフ一同心待ちにしていると述べ、新日本プロレスの代表として責任あるメッセージを送りました。
『プロレスは見る人に困難と闘う力、勇気、明日への活力与えてくれます。新日本プロレスはどんなことがあっても新型ことなウイルスには負けません。
絶対にその歴史を絶やすことなく10年後も20年後も、この世に生き残りを懸けて頑張ります。プロレスファンの皆様、今は非常に苦しい時ですが、これからも一緒に目の前の困難と闘い一緒に乗り越えて、一緒に生きていきましょう。
新日本プロレスが皆様の元にこれまで以上にパワーアップした形で戻って来る日はもうすぐやってきます。これからもどうか宜しくお願いします』
引用:新日本プロレス
幼少期に両親と共に日本に引っ越してきたメイ社長は、当然日本語が分からず苦労したそうです。
それでも父が見ていたプロレスにハマり、元気と勇気と明日への活力を貰ったメイ少年。
プロレスは見る人に困難と闘う力、勇気、明日への活力を与えてくれるというのは、メイ社長の実体験から来る言葉でしょう。
今は新たなプロレスを見ることができませんが、新日本が見せるプロレスは新日本プロレスでしか見ることができません。
新日本がプロレスをできると判断するその日まで、メイ社長を信じ待ちたいと思います。
実は、今回のこのメッセージは英語バージョンでも発信しています。
約9分の動画を作るのに、メイ社長は2回労力を費やしたということです。
A message from NJPW President Harold Meij: ‘This pandemic will not stop NJPW’
WATCH:https://t.co/ndORWzw5sX#njpw #NJPWTogether pic.twitter.com/4jbEimlLoo
— NJPW Global (@njpwglobal) May 13, 2020
プレゼン前には一度話すことを全部紙に書くというメイ社長ですが、もしかしたら日本語バージョン、英語バージョン共にノートに書き出したのかもしれません。
私は英語が分かりませんが、冒頭を聞いた限り同内容を話していることでしょう。
つまり、メイ社長はすべてのファンに分け隔てなく新日本のメッセージを贈りたいという配慮なんだと思います。
ファンに伝える事を惜しまないメイ社長のメッセージはいかがだったでしょうか。
いつものコラム『ハロルドの部屋』ではなく動画メッセージを作成したあたりが、より多くのファンに届けたいという強い意思を感じます。
これまでのトークショーや本人の著書『百戦錬磨』でも語っている通り、メイ社長は残りの時間すべてを新日本プロレスに捧げたいと覚悟を決めているそうです。
かつてない困難な状況に立つ新日本プロレスですが、かつてない困難な状況に新日本の代表がメイ社長だという事実。
どんな困難な状況でもメイ社長が新日本を守ってくれると信じ、再開後はさらにパワーアップしたプロレスが見られることを期待して待ちたいと思います。