Bブロックの公式戦2日目となった「G1 CLIMAX 30」北海道大会。
メインイベントはBブロックの開幕戦同様、IWGPヘビー級及びIWGPインターコンチネンタル王者である内藤哲也が務めます。
今夜の相手は天敵と公言するザック・セイバーJr.。
実は、このザック戦にどうしても勝って欲しい理由があります。
相手がザックだからという訳ではなく、G1クライマックス開幕2連勝をして欲しいという願いです。
なぜ、開幕2連勝して欲しいのか?
2013年にG1クライマックスを初制覇した内藤哲也ですが、リーグ初戦は黒星スタートが多い傾向にあります。
優勝した2013年を含めた8年間で、リーグ戦白星発進したのは今年を含め2015年と2017年の3回だけ。
しかも、開幕2連勝したのは2017年にG1を制した時と、8年前の2012年の2度しかありません。
この日期待したのは、2017年以来となる自身3度目の2連勝です。
天敵ザック・セイバーJr.に勝って連勝することができたのか?
結果は皆さんご存知の通り、残り92秒での鮮やかな逆転勝利!
残り92秒! 内藤がザックとの死闘を制して2連勝!
ジュースはUSヘビー挑戦権利証保持者のKENTAに価値ある1勝!
EVILは粘るYOSHI-HASHIに無法勝利!
※9.24『G1 CLIMAX 30』札幌大会を新日本プロレスのスマホサイトで独占詳報中!https://t.co/sMkiCtgdkD#njpw #G1CLIMAX30 pic.twitter.com/6NosHk5JIe
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) September 24, 2020
しかも、これまで何度もザックと闘った中でベストバウトと言える内容だったのではないでしょうか。
今までとはまた違う攻防で2人のプロレスセンスをまざまざと感じる試合でした。
残り3分を切った瞬間の緊張感。
もしかしたら引き分けてしまうのかという不安と焦り。
一瞬の静寂の中でも、最良な一手を探していたのでしょう。
お互い必殺技の切り返しの攻防を制したのは、ザックドライバーをデスティーノで切り返した内藤でした。
改めてプロレスラーは時間を操る才能があるのでしょう。
ファンにとっては残り僅か3分でも、レスラーにとってはフィニッシュまで組み立てることができる十分な時間。
プロレスラーにとっての3分は無限の可能性を秘めているんだと実感しました。
バックステージで見せた饒舌なコメントも、快心の試合内容だったからではないでしょうか。
これからの快進撃を予感させると共に、期待が膨らむのは自身初となるG1クライマックス開幕3連勝です。
次戦の対戦相手である後藤洋央紀を挑発するのも、溢れ出る自信が言葉になったんだと思います。
内藤哲也、9.29後楽園の後藤戦へ辛口コメント!
「どうやら彼は今日、あのSANADAに勝ったらしいね? 奇跡ってさ、やっぱ起きるもんだね。(中略)その奇跡を今日起こしてしまった後藤洋央紀。もうおそらくこの先、彼が奇跡を起こすことはないでしょ?」
全文はhttps://t.co/GxJlM366hM#G1CLIMAX30 pic.twitter.com/ZHvJsjzOUT
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) September 24, 2020
G1クライマックスにはジンクスがあります。
一番ポピュラーなもので言えば、IWGPヘビー級王者は優勝できないというジンクス。
実際、過去10年を振り返りましたが、やはりIWGP王者としてG1を制した選手はいませんでした。
それどころか、優勝決定戦に進出した選手もいません。
2017年に優勝した時と同様に開幕2連勝できたのは、実力だけではなくコンディションも良いという証拠でしょう。
勿論、2017年同様に開幕2連勝したからと言ってジンクスが破れる訳ではありません。
しかし、期待したいのは内藤哲也にとって初の開幕3連勝まであと1歩ということです。
もし、内藤が開幕3連勝するようなことがあれば、G1のジンクスを覆すIWGPヘビー級王者の優勝決定戦進出の可能性もあり得るのではないでしょうか。
大阪城ホール大会で二冠戦、神宮大会での二冠戦に比べ、明らかに調子が良く見えたザック戦。
ここに来てコンディションが最高潮なのかもしれません。
ジンクスはいつか破られるからジンクスと言うのでしょう。
今の内藤哲也なら、そのジンクスを破れる可能性を秘めていると思います。
暗いニュースや未曾有のピンチに直面する2020年だからこそ、ドラマティックな展開に期待が膨らむばかりです。