【G 1】YOSHI-HASHIの進化が止まらない!才能が開花するのも一瞬

YOSHI-HASHI【撮影:koba】
真夏の祭典『 G1 CLIMAX 』




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ロレスにおいて負けて価値を上げる選手もいるでしょう。

勝ち負けだけが全てじゃないと思える試合もあります。

負けても拍手を送りたかったのは、気迫溢れる闘いでいつにも増して頼もしいと感じたから。

北海道で行われた「G1 CLIMAX 30」のBブロック2日目で見せたYOSHI-HASHIの勝利への拘りは、多くのファンの胸に突き刺さったんだと思います。

 

キャリア初となるベルトを巻いての入場に、王者の風格を感じたのは私だけではないでしょう。

NEVER6人のベルトを巻いて入場する理由について『あなた方よりも俺が一番輝いてやるぞっていう、その決意だから』と語るYOSHI-HASHI。

ここで言うあなた方とは、NEVERのベルト保持者である同じCHAOSの石井智宏と後藤洋央紀のこと。

優勝というありきたりな言葉ではなく、偉大な先輩2人よりインパクトを残したいという決意に、YOSHI-HASHIの充実度を感じてしまいます。

 

YOSHI-HASHIがどんな時でも我慢し努力を継続してきた結果、G1公式戦2戦目で劇的進化を果たしました。

EVIL戦で見せた新たなYOSHI-HASHIの姿に、多くのファンがどよめいたことでしょう。

 

入場時の奇襲に瞬時に対応したこと

ケニー・オメガを彷彿させる低空のドラゴンスープレックスを放ったこと

バタフライロックからアームロックの複合関節技に移行できたこと

 

まるで真上から俯瞰してリング内外を把握しているかのような動きに、残りのG1公式戦がより楽しみになりました。

残る公式戦はあと7試合。

SANADA、棚橋弘至、内藤哲也、後藤洋央紀、ザック・セイバーJr.、KENTA、矢野通。

 

確かSANADAと最後に闘ったのは、2018年3月6日の「旗揚げ記念日」大会でのスペシャルシングルマッチ。

同じ日に新日本プロレスの入団テストがを受けた2人ですが、それだけで因縁があると決めつけて欲しくないと語ったのはSANADAでした。

XYOSHI-HASHIvsSANADA
17分38秒 ラウンディングボディプレス→体固め

 

棚橋弘至とのシングルマッチは、2018年のG1クライマックス以来。

試合後、棚橋に本隊入りを勧誘されましたが、今もCHAOSにいるという事は自分の信念を曲げるつもりはないということでしょう。

“ヒロシ”を倒すまでは何回でもYOSHI-HASHIの挑戦は終わらないんだと思います。

XYOSHI-HASHIvs棚橋弘至
12分36秒 エビ固め

 

内藤哲也とのシングルマッチは、2018年2月10日の「NEW BEGINNING」で行われたCHAOSとロスインゴのシングル5番勝負。

当時は怒りを前面に押し出し立ち向かったYOSHI-HASHIですが、自信みなぎる今なら静かな闘志を燃やし内藤をハントするかもしれません。

XYOSHI-HASHIvs内藤哲也
16分46秒 デスティーノ→体固め

 

後藤洋央紀とは2017年のG1クライマックス公式戦で対戦しています。

もしかしたらYOSHI-HASHIにとって最も重要な一戦が、この後藤戦かもしれません。

信頼できる後藤だから100%の力を発揮できるでしょう。

XYOSHI-HASHIvs後藤洋央紀
11分26秒 GTR→片エビ固め

 

ザック・セイバーJr.にとって最も負けたくない相手はYOSHI-HASHIなんだと思います。

昨年、G1エントリーに漏れたYOSHI-HASHIがG1出場権を懸けて闘えと発言した相手がザックです。

結果、6・25宮城大会でブリティッシュヘビー級選手権&「G1クライマックス29」出場枠争奪戦が行われました。

因縁再びとなる舞台はG1クライマックス公式戦。

自力で出場を勝ち取ったYOSHI-HASHIが、気持ちでザックを凌駕することでしょう。

XYOSHI-HASHIvsザック・セイバーJr.
23分03秒 変型ジム・ブレイクス・アーム・バー

 

最も因縁がある相手であり、好敵手でもあるのがKENTAでしょう。

最後に闘ったのは昨年の9・28アメリカ大会でのNEVER無差別級選手権。

何時でもYOSHI-HASHIを小馬鹿にし弄ぶKENTAですが、常に意識するのはレスラーとし興味がある証です。

KENTAとの公式戦はリーグ戦の8試合目。

両者にとってクライマックスとなる試合となることでしょう。

XYOSHI-HASHIvsKENTA
25分04秒 go 2 sleep→片エビ固め

 

矢野通と最後に闘ったのは、2016年のG1クライマックスでしょう。

4年前も今年もリーグ最終戦となる両国国技館での対戦となります。

恐らく、この試合がYOSHI-HASHIにとって今年のG1クライマックスの総決算となるでしょう。

来年も出場して欲しいと思わせる為にも、最後の締めは肝心です。

XYOSHI-HASHIvs矢野通
03分31秒 赤霞

 

恐らく、この7人と最後に闘ったシングルマッチは、すべて負けています。

全ての選手が格上であり、過酷なリーグ戦が続きます。

しかし、YOSHI-HASHIにとって全てがリベンジマッチとなり、どれも美味しいシチュエーションには変わりありません。

 

身近な存在だった選手が手の届かない存在になってしまうのは寂しいですが、やっぱり努力が報われることは喜ばしい事。

進化の先には結果も伴うことでしょう。

何度もドン底を味わった選手だからこそ、報われて欲しいと願っています。

恐らく、このまま進化を続ければ今年のG1の主役の1人になるでしょう。

『才能が開花するのも一瞬』なのかもしれません