内藤哲也の敗北により急転直下で統一が決定し、その歴史に幕を閉じることとなつたIWGPインターコンチネンタル王座。
新日本プロレスのレスラーで唯一二冠統一案に抵抗した内藤でしたが、残念ながら激闘を制することはできませんでした。
IWGPを守りたかった内藤哲也
ベルトを守ろうと行動に起こしたことは歴史に刻まれ、多くのファンの心にも刻まれたことでしょう。
ここに内藤のIWGPに対する想いを記録したいと思います。
『東京ドーム(1.4)で、敗れた直後の挑戦。俺自身も早いと思うよ。俺が観客席にいたら、“また内藤かよ。なんで内藤なんだよ?”って思ってるよ、間違いなく。
でも、2本のベルトを統一って話を聞いたらさ、じっとしてられなかったよ。黙ってられなかったよ。だって、もしかしたら、このあとすぐにでも統一されてしまう可能性があるんだよ。のんびりしてるヒマはないだろ?
東京ドームに続いて、またしてもチャンスをものにできなかったよ。ホント、俺らしいな。自分でも笑ってしまうよ。俺らしいレスラー人生だよ。俺はどうしても、IWGPヘビー級王座っていう名前を残したかった。きっと統一されて、名前もすべて変わってしまうんでしょ? 負けてしまったから、もう言い訳はできない。でも、俺はIWGPヘビー級王座っていう名前を、残したかったぜ、カブロン』
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— njpwworld (@njpwworld) March 1, 2021
【仮説】インターコンチネンタル王座封印が目的だったとしたら
今年の1・5東京ドーム大会の試合後のバックステージで、IWGPヘビーとIWGPインターコンチネンタルのベルトを1つにしたいと語った飯伏。
それから約2ヶ月後の3月1日の一夜明け会見で、菅林会長の口から2つのベルト統一とIWGP世界ヘビー級王座新設が発表されました。
IWGPヘビーもインターコンチも歴史があるベルトです。
チャンピオンが統一したいからといって、これ程の短期間で統一を決定するとは思えません。
仮に菅林会長が2つのベルト統一と新たなベルト創立を明言したとしても、社内のIWGP実行委員会が抵抗すればこんな短期間で決まることはないでしょう。
逆の場合も然り。
通常なら時間をかけ検証し、選手やファンの反応を確認した上で決定するほどの一大プロジェクトです。
長い期間をかけて議論を重ねてきたと考える方が自然でしょう。
そう考えると、そもそも2つのベルト統一ではなくインターコンチネンタル王座封印が目的だったのではないかとさえ思えてきました。
ここからはインターコンチネンタル王座封印という仮説の元、理由と統一に至るまで過程を考えたいと思います。
インターコンチネンタルの封印が目的だったと思える理由
2011年1月に生まれたインターコンチネンタルのベルトですが、2017年に似たような位置付けのIWGP USヘビーのベルトが創設されたことによりその存在が疑問視されます。
ファンの間でもインターコンチ不要論が飛び交いました。
その存在が最も疑問視されたのが2018年の東京ドーム大会。
第7試合にインターコンチネンタル選手権が組まれ、セミファイナルにIWGP USヘビー級選手権が行われました。
ここでベルト価値の逆転現象が起こります。
結果、2018年のインターコンチのタイトルマッチは4回しか行われませんでした。
同年、USヘビーのタイトルマッチが7回も行われているにもかかわらずです。
もしかしたら、この時既にインターコンチ封印が議論されていたのかもしれません。
内藤哲也の提案を受け入れた理由
2019年に入ると、奇しくも内藤がIWGPヘビーとインターコンチの二冠同時戴冠を目標に掲げます。
内藤の提案にオカダがファン投票を求め、急遽公式LINEアカウントでアンケートが実施されました。
「新日本が1日限りの“ダブル選手権”実施に向けての緊急アンケートを実施」
アンケートの結果、ダブル選手権が決定し翌年2020年の1・5東京ドーム大会でオカダカズチカを破った内藤が、史上初の二冠王者に輝きます。
内藤の希望が叶い史上初の二冠王者になったものの、内藤の意図に反して二冠同時のタイトルマッチが続きました。
本人もファンも周知の通り、内藤の提案は基本通ることはありません。
過去を振り返れば様々な提案が実現しませんでした。
その中でも珍しく提案が通ったダブル選手権。
そう考えると、2020年の二冠防衛ロードは1本ベルトが少ない状態を見極める検証期間だったのではないでしょうか?
もし検証が終わりインターコンチ封印を飯伏に明かしていたとしたら…
内藤の案に便乗し1年間検証した結果、IWGPヘビー級王座はIWGP世界ヘビー級王座にリニューアル、インターコンチネンタル王座封印という方向で話がまとまったのかもしれません。
その内容を現王者の飯伏幸太に伝えたとしたら、当然思い入れのあるインターコンチのベルトを守りたいと思うでしょう。
インターコンチ単独封印の代替え案として出した答えが、二冠統一という提案だったのかもしれません。
不自然な短期間での二冠統一と新王座設立、過去の経緯を踏まえると今回の仮説もあながち的外れではないでしょう。
飯伏の提案は、白いベルトを守るための抵抗だったのかもしれません。
これが今回の仮説を検証した結論です。
2つのベルトを守りたかった選手達
インターコンチネンタル王座封印という仮説の元、様々な妄想を膨らませました。
しかし、結局のところ真相は当事者にしか分かりません。
私達ファンに見ている部分は、切り取られた一部でしかないでしょう。
だから今回の一件について、安易に選手を責めるべきではない、ましてや口撃すべきではないと思います。
とは言え、今回の二冠統一と新王座設立に付いて意見を口にすることはファンの自由であり醍醐味でもあります。(誹謗中傷はいけません)
引き続きアンケートを行っているので、是非あなたの意見を聞かせてください。