前哨戦では30分フルタイムドローの試合を展開し、棚橋弘至にとって初挑戦となるNEVER無差別級選手権。
対する相手は、ベストバウトを量産するチャンピオンの鷹木信悟。
ビッグマッチのメインイベントを任されることになったNEVER無差別級選手権ですが、十分すぎるほど期待値の高い一戦となりました。
蓋を開けて見れば年間ベストバウトとも言える試合内容に、多くのファンが唸り興奮したことでしょう。
棚橋と鷹木の2人がここまで噛み合う試合になるとは想像ができず、新たなライバル関係の誕生にも期待が膨らみます。
NEVER初挑戦の末、新王者となった棚橋。
『愛してます』で幕を閉じるはずだった愛知大会ですが、まさかの襲撃でハッピーエンドをぶち壊したのは東京ドーム大会で棚橋に敗れたグレート・オーカーンでした。
『オイ! 東京ドームだけで終わりだと思ったか? アア!? 棚橋、貴様が! 帝国の軍門に下るか、引退するまで! 何度も何度も何度だって! おんなじ目に合わせてやるよ。わかったか? わかったならよお、このNEVERのベルト(と、ベルトを手に取り)、献上しろ! 棚橋!!』
引用:新日本プロレス
35分越え“激烈死闘”に場内熱狂!
棚橋が鷹木をハイフライフローで撃破し、NEVER無差別級“新王者”に!
だが、最後の最後にオーカーンが襲撃…!!
1.30愛知大会の結果はコチラ!
⇒https://t.co/ODCALo1ujX#njnbg #njpw pic.twitter.com/fbbbX1a8jB— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) January 30, 2021
悪夢のバッドエンドへ
棚橋の久しぶりのシングル戴冠の余韻を楽しみたいファンの希望を壊し、バッドエンドに変えてしまったオーカーン。
こんな世の中だからこそ、多幸感を味わいたいというファンも多かったと思います。
多くの棚橋ファンを敵に回した行動に、様々な批判が飛び交うことは容易に想像できます。
しかし、あれだけの試合の後にどういう形であれ次期チャレンジャーとして名乗りを挙げることは、誰にでもできる行動ではありません。
多くのファンを敵に回す勇気、ハードルが高くなったNEVERに挑む漢気、次負ければ対棚橋戦2連敗となり後がなくなる覚悟、決して簡単に真似できる行為ではないことは事実です。
次のシリーズまでもう試合が無い棚橋ですが、今回のオーカーンの急襲で「CASTLE ATTACK」大阪城ホール2連戦でのNEVER初防衛が組まれる可能性が高まりました。
「CASTLE ATTACK」シリーズは、鷹木との前哨戦とはまた違った棚橋が見れることに期待が膨らむばかりです。
NEVER無差別級王座に物申す
近年注目度の高いタイトルマッチとなったNEVERのベルトですが、鷹木がベストバウトを繰り返し、新日本のエースである棚橋が挑戦したことで、その価値は過去最大級となりました。
元々は、若手選手育成の為に若手選手主体の興行「NEVER」のリニューアルと共に設立されたベルトです。
2012年10月の記者会見で新設されたNEVERも、誕生して約10年間タイトルマッチを重ねてきました。
身長や体重、キャリアさえも競うものではないオープンなベルトとして誕生したNEVER。
NEVERも次のステージに進むタイミングなのかもしれません。
ここで一つ提案です。
いや、物申したいことがあります。
新日本のエースと言われる棚橋が巻いたタイミングで、NEVERのベルトをリニューアルしてはいかがでしょうか?
デザインもベルトの名前も。
新しいベルトの名は…
『IWGP NEVER無差別級王座』
新日本のシングルのタイトルでは、NEVERは唯一『IWGP』の冠が付きません。
誰が挑戦しても違和感のないほど価値が高まったベルトに、『IWGP』の冠を付けないままで良いのでしょうか?
内藤哲也から生まれたベルトを棚橋戴冠のタイミングでリニューアルすれば、新たな物語が生まれることになるでしょう。
いつかNEVERのベルトを懸けて内藤と棚橋が闘う最高のシチュエーションを目撃する為にも、『IWGP』の冠が必要かもしれません。