4・4両国国技館大会で明かされるユナイテッド・エンパイアの新メンバー“X”以外に、注目されている選手と言えば約9ヶ月振りに負傷欠場から復帰する3KのYOHでしょう。
復帰戦がジュニアタッグのタイトルマッチというハードルの高さに、ファンも驚いています。
一方、現タッグ王者からは辛辣なコメントも発せられていました。
触れたくもなかったがお酒飲んだら限界がきた
どこまで出来るか確認するのがタイトルマッチとはね・・・
元はと言えば自分が仕掛けた技で怪我して欠場・返上
その間のリング上の激動
今のノブさんと俺とSHOとお前
1人3段下にいると思っておけ
なめんな#njpw
— El Desperado (@ElDesperado5) March 21, 2021
アイツは今までの事を考えて発言しろ!
タイトルマッチしたいなら
もう一度、コメんトやり直し。。。追試!!!!!
— 金丸 義信 (@kmaru0923) March 21, 2021
3・21仙台大会の試合前に久しぶりに登場したYOHは、確かにバックステージで『俺自身が、SHOくんと3Kとして、どこまでできるか、どこまで闘えるか、それを確かめたい。確認したい』と発言しています。
ベルトを奪還する為のタイトルマッチ挑戦ではなく、3Kとして自分が闘えるかどうかの挑戦ならば、現王者として納得いかない部分もあるでしょう。
YOHのこの発言の真意は何を意味するのか。
エンパイア入りを期待されるYOH
サクラジェネシス両国大会でタイトルマッチが組まれたYOHですが、ネット界隈を見る限りユナイテッド・エンパイアの新メンバーという予想はまだ多く目にします。
恐らく、グレート・オーカーンが以前ジュニア戦士が欲しいと公言していたことが理由の一つでしょう。
そして、自身のSNSを削除した理由は未だ語られていません。
オフィシャルブログこそ消されていませんが、膝の怪我の報告から未だ更新はなし。
SNSを削除した理由はなんだったのか…
絶体絶命を乗り越えてきた男
ロッポンギ3Kとして華々しく凱旋帰国したSHOとYOHですが、これまでの歴史は決して平坦なものではありませんでした。
常にジュニアタッグ戦線の最前線にいた2人は、タイトルマッチのカードが変化のないことにブーイングを浴びせられていました。
決して2人だけの責任ではないですが、『また3Kか』とファンに揶揄されたことはあったでしょう。
極め付けは2019年の2・11大阪大会に試合の無かった3Kの2人が登場し、王者組を襲撃しタイトルマッチ挑戦表明した時の会場の反応でした。
試合が無いのに大阪大会に登場したというサプライズにも関わらず、会場からは割れんばかりの大ブーイング。
そんな状況で当時王者の鷹木信悟に『まさか俺たちのベルトに、挑戦したいとか言うんじゃねえんだろうな、オイ?』という挑発に、『そのまさかだぁー!』と絶叫し会場の空気を一変させたYOH。
あの場面を乗り越えたからこそ、今のSHOとYOHがいるんだと思います。
背水の陣
今回挑戦表明したYOHのジュニアタッグ選手権は、YOHにとって背水の陣となるでしょう。
YOHが欠場中にSHOはシングルプレイヤーとして活躍、エル・デスペラードは日本武道館で高橋ヒロムとメインイベントを闘い現在はジュニアのシングル王者でもあります。
そのデスペラードを陰で支え、タッグのタイトルマッチでは常に決定的な仕事を遂行する金丸義信もファンから絶対なる信頼を得ています。
デスペラードが言う通り、今のYOHは3人に比べ一番下にいるかもしれません。
恐らく、本人が一番自覚しているでしょう。
復帰戦のタイトルマッチが背水の陣だということを。
先日の仙台大会のコメントは、並々ならぬ決意が込められているんだと思います。
『俺自身が、SHOくんと3Kとして、どこまでできるか、どこまで闘えるか、それを確かめたい。確認したい』
引用:新日本プロレス
もし。
もし、3Kが背水の陣となるジュニアタッグ選手権で負けたなら、YOHはある選択を下すかもしれません。
それは、2度目の海外武者修行。
かつて、どん底まで追い詰められた内藤哲也は、約1ヶ月間単身でメキシコに遠征しています。
背水の陣でメキシコに渡った内藤は、ロスインゴに出会い、自由を手に入れ、制御不能になって帰国しカリスマとなりました。
もしかしたら今のSHOと対等に闘えなかったと判断したなら、自分に足りない何かを見つける為、単身で海外武者修行という決断を下す可能性はあるでしょう。
全てをリセットしてやり直す覚悟があるからこそ、SNSを全部削除したのかもしれません。
先日の仙台大会のYOHのコメントに、並々ならぬ覚悟を感じました。
不退転の覚悟を持って臨むだろう、4・4両国国技館大会のジュニアタッグ選手権。
恐らく、今のYOHにSHOを裏切るという気持ちはないでしょう。
あるのはSHOのパートナーとして対等に闘えるかどうか。
そして、それを確かめるための闘い。
背水の陣で挑むYOHの闘いを、目を離さずしっかり見守ろうと思います。