新日本プロレスの興行再開に向け考えられる“3つの懸念事項”

東京ドーム【撮影:koba】
雑感




Pocket

は新日本プロレスから残念なお知らせがありました。

既報の新型コロナウイルス感染者2選手に加え、新たに7選手の陽性判定を受けたということ。

現在は保健所、医療機関の指導の下、隔離措置の上、治療に専念しているということですが、症状が悪化しないか心配です。

また、完治するまでは後遺症等心配も残ります。

感染してしまった選手全員が以前と変わらぬ状態で復帰できることを、心から願うばかりです。

 

なお、今のところ新日本のスタッフに感染者はいないということ。

これ以上感染者が増えないことを祈るばかりです。

 

今後の興行を再開する上での懸念

 

新日本プロレスはこれまで可能な限りの感染予防対策を行なってきたということですが、ウイルスも変異株に変わり感染の確率も3倍に膨れ上がったそうです。

つまり、これまでと同じ対策を講じても感染する確率は3倍ということ。

もしかしたら抜本的な対策を練り直さなければならないかもしれません。

 

しかし、フルコンタクトスポーツである以上、感染のリスクが減ることはないでしょう。

今回の集団感染を抑制するには、興行や試合のスタイルを変更する必要があるのかもしれません。

 

一方で所属レスラーを多く抱える新日本プロレスは、他団体に比べランニングコストが多くかかります。

それを補うように行なってきたのが、コロナ禍前と変わらない興行数です。

デジタルへ移行を進めてはいるものの、一番の収入源は興行に代わりないでしょう。

これまでは1/3程度の動員キャパでの興行を、他団体より多く行ってきた新日本プロレス。

今後の興行再開に向けて懸念する事項をまとめてみました。

▪︎連日の興行が組みにくい

▪︎複数人数のタッグマッチが組みにくい

▪︎観客席数の更なる縮小

 

2日連続の興行は難しくなるのか?

 

これまでシリーズ中もシリーズ最後のビッグマッチも連戦を続けてきました。

同じ会場で連日大会を行うことは、移動費や会場費のコスト削減に繋がるからです。

 

しかし、今回の感染で連戦のリスクが浮き彫りになりました。

感染リスクを減らすなら大会と大会の間隔を1〜2日空けるべきでしょう。

しかし、これではコストが膨らむばかりです。

会場の空き状況やスケジュールに直結する部分なので、非常に難しい問題です。

 

極論言えば全てシングルマッチ?

 

今回、コロナ感染者が増えたことは大会の連戦に加え、タッグマッチにより感染拡大が原因と考えられます。

極論を言えば全てシングルマッチが一番リスクが低いと言えますが、それではシリーズ通しての闘いが成立しないでしょう。

タッグマッチの人数をなるべく少なくするという工夫は必要かもしれません。

例えば、シリーズ帯同選手を多くし大会参加選手を日替わりにすれば感染リスクを少なくできますが、机上の空論であまり現実味はないでしょう。

これもまた難しい問題です。

 

選手とファンの距離がさらに広がる可能性

 

今まで会場内での観戦者のコロナ感染報告はありませんが、新日本として一番危惧するのが選手から観客への感染でしょう。

選手から陽性判定が出てしまった以上、選手通路席はより空席を作るかもしれません。

 

フルコンタクトで競技を行うレスラーより、常にマスクで声を出さない観客の方が感染リスクは低いと思われます。

興行数を絞り会場動員数を増やす方がリスク回避に繋がる気もしますが、こればかりは明言できません。

変異株の広がりにより、今後会場での感染者が出ることも危惧されます。

ワクチンの接種が広がらない限り、興行再開後の大会運営はより難しい局面に立たされるでしょう。

 

イバラの道はより険しくなりましたが、なんとか困難を乗り越えてくれることを切に祈りたいと思います。