今シリーズの「KIZUNA ROAD」を盛り上げている要素の一つは、2人のヤングライオンが挑んでいる『試練の5番勝負』と言って過言ではありません。
長い下積みを積んでいる2人の挑戦は、決して弄ばれるような内容ではなく、新日本プロレスのトップレスラーと対等に闘っています。
その闘いは海外遠征に匹敵するほど、充実した時間なのではないでしょうか。
試合後にエースが上村に掛けた言葉
試練の5番勝負初戦の鈴木みのる戦と2戦目のザック・セイバーJr.戦では、相手に圧倒される場面も多かった上村。
この日は棚橋のスリングブレイドを切り返し、得意の閂スープレックスを披露。
最後はテキサスクローバーホールドでギブアップしてしまったものの、棚橋相手に闘えた13分17秒は善戦と言える内容だったと思います。
試合後、まだ起き上がれない上村に声を掛けた棚橋。
なんと言ったか聞き取ることはできなかったものの、棚橋が立ち去った後、上村が目を覆う姿は印象的でした。
一体どんな言葉を掛けられたのか?
多くのファンが気にしているだろう上村へのメッセージですが、実は「NJPW WORLD NOW!」で何と言葉を掛けたか棚橋本人が暴露していました。
※「NJPW WORLD NOW!」は誰でもフリー視聴可能です。
【KIZUNA ROAD 2021】ヤングライオンが“レインメーカー”オカダと“エース”棚橋に挑戦!岡本記者と棚橋選手が解説!#新日本プロレスワールド では、次回6/22(火)の後楽園ホール大会を生中継‼
視聴はこちら:https://t.co/CcdQ1XrpWA#njkizuna #njpwworld @tsuji_njpw @YuyaUemura_njpw
— njpwworld (@njpwworld) June 17, 2021
以下は「NJPW WORLD NOW!」で語った棚橋の発言の抜粋です。
▪︎上村は俺のヤングライオンの頃に超似ている
▪︎でも気持ちが優しいから『俺が俺が』っていう感じではない
▪︎そんな上村にリング上で発破をかけた
▪︎『お前、エースになれるよ』と
▪︎これを信じて頑張るか、リップサービスと捉えるかは上村次第
▪︎あいつは才能があります
▪︎なぜなら僕に似ているから
海外遠征無しでエースまで登り詰めた棚橋だから、上村の境遇や気持ちも分かるのでしょう。
何を伝えれば、どんな風に伝えれば、今後も我慢強く鍛錬し、志しを持って精進できるか分かっているはずです。
そんな棚橋が上村に掛けた『お前、エースになれるよ』という言葉。
上村ならこの言葉を糧にしてくれると信じ、託したメッセージなんだと思います。
思いもよらないエースの言葉に、上村は何を感じ、何が芽生えたのか。
長年エースとして新日本を守り続けてきた男の言葉は、上村の心を射抜いたことでしょう。
棚橋が去った後、リング上で目を覆っていたのは棚橋への感謝の気持ちが溢れ出てしまったのかもしれません。
この日の試合後、上村はバックステージでこんなコメントを残しています。
上村「こんなに早くトップの選手たちと、棚橋弘至と戦えると思ってなかったです。でも、僕は別に棚橋弘至になりたい訳でも、もちろん棚橋弘至になれる訳でもないし、僕はもっとその上を見てるんで。次、棚橋弘至に試合で勝って、その次は棚橋弘至の存在を必ず超えます」
全文https://t.co/t6NX9HR0Ki pic.twitter.com/aBTeAUYICm
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) June 16, 2021
棚橋の言葉に驕らず、棚橋を越えなければならないという責任感を感じたのでしょう。
何年後になるか分かりませんが、上村が “新エース” と呼ばれる日が来ることを楽しみにしています。