SANADAがUSヘビー初戴冠。赤いベルトに加わる価値

SANADA【撮影:koba】
タイトルマッチetc




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節7年、新日本プロレスのシングルのベルトを戴冠果たしたロスインゴのSANADA。

新しい時代の幕開けを予感させる瞬間でもありました。

 

今回がシングル王座初戴冠とは思わなかったファンもいたことでしょう。

人気、実力、全てを兼ね備えたSANADAに唯一足りなかったシングルのベルト。

ロスインゴで唯一シングルのベルトを巻いたことのなかったSANADAが、遂にシングルの王者に輝いた瞬間でした。

 

待望論が巻き起こるほど、ファンの支持が多かったSANADA。

これまで何度かチャンスがあったものの、常に“準優勝”とあと一歩届きませんでした。

最初のチャンスは2018年2月。

当時、オカダカズチカの持つIWGPヘビー級王座に挑戦するも、紙一重の差で敗れています。

その後、何度もIWGPヘビーに挑戦するも、惜しくも敗戦。

2020年はG1クライマックスの優勝決定戦まで辿り着くも、またしても紙一重の差で新日本の頂点の座を逃しています。

 

シルバーコレクターの汚名を返上したSANADAと赤いベルトの未来

 

恐らく、今回のUSヘビーはSANADAにとって転機となったタイトルマッチだったことでしょう。

これまでIWGPに拘って他のシングルのベルトに挑戦してこなかったSANADAに、王者の棚橋弘至から対戦を求められました。

最近、日本文化に惹かれるSANADAにとって、異国の名が付くタイトルが近づいて来たことは不思議な縁を感じます。

これまで何色にも染まらなかったUSのベルトが、SANADAを求め、SANADA色に染めてもらいたかったのかもしれません。

 

インターコンチネンタルのベルトが封印されて以降、IWGP世界ヘビーに次ぐベルトとなったIWGP USヘビー級王座。

これまで外国人レスラー中心にタイトルマッチが組まれてきましたが、王者が変わるたびベルトの価値もリセットされてきたようにも感じます。

赤いベルトには確固たる価値やブランド力がなかったのかもしれません。

かつて白いベルトは中邑真輔によって脚光を浴び、IWGPと並ぶブランド力を身に付けました。

その後、チャンピオンが変わってもその価値が衰えることはなかったでしょう。

 

年初めに『今年は攻めます』と語ったSANADA。

2016年に新日本プロレスに加わって以来初めてのシングルのベルトになりましたが、日本人でシングル未戴冠の選手がIWGPの名の付くベルトを手にしたのは、かなり久しぶりのことだったのではないでしょうか。

ファンにとっても新時代を感じる、SANADAの王座戴冠。

防衛回数が伸びれば伸びる程、赤いベルトはSANADA色に染まることでしょう。

USの名に拘ることなく、赤いベルトに新たな価値を加えられるのは、初戴冠を果たしたSANADAの使命かもしれません。

 

赤いベルトを手にしたSANADAの最初の防衛戦の相手は誰になるのか。

戴冠直後、チェーズ・オーエンズが挑戦に名乗りを挙げました。

 

ニュージャパンで初となるSANADAのシングル王座防衛ロード。

これほど胸が高鳴らせる気持ちになったのは久しぶりかもしれません。

SANADAが見せる新しい景色にどんな未来が待っているのか…

もしかしたら、今新日本に足りないモノを、SANADAと赤いベルトなら築けるかもしれません。

 

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