内藤哲也がDOUKI戦後に口にした“あまりに現実味がある”重い言葉

内藤哲也【撮影:koba】
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シリーズ、テーマがないと思われた内藤哲也が、もう一つの地元である広島で組まれたDOUKIとのスペシャルシングルマッチ。

DOUKIのテクニックに押される場面もありましたが、終わってみれば完勝と言える内容だったのではないでしょうか。

 

「レスリングどんたく」と言えば、内藤の名言『一歩踏み出す勇気』生まれた思い入れの深いシリーズ。

2018年の熊本大会のリング上で口にしたメッセージは、多くのファンの心に刻まれただろう永遠に語り継がれるべき言葉です。

『2年前、 ここ熊本でたいへんなことが起こりました。いまもあのときの傷を持っているかたがた、たくさんいらっしゃると思いますが、 だからこそオレは言いたい。 変わらないこと、 あきらめないことはもちろん大事。でも、変わろうとする思い、変わろうとする覚悟、そして!一歩踏み出す勇気も俺は大事なことじゃないかなって思いますだから、 われわれロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンはプロレスを通じて、 一歩踏み出す勇気をみなさまに与え続けていきたいなと思います!

引用:新日本プロレス

 

内藤哲也がDOUKI戦後に口にした“あまりに現実味がある”重い言葉

 

思い入れの深いシリーズで、しかもホームと言える広島でのシングルマッチに感慨深い気持ちになったのでしょう。

対戦相手のDOUKIを讃えた内藤は、続け様に意味深な言葉を口にしました。

内藤『ビエンベニード (Bienvenido=スペイン語で“ようこそ”の意味)、 ようこそ俺のホームである広島へ。
DOUKIとの初めてのシングルマッチ、 俺は彼のことを10年以上前から知ってるわけで、 メキシコでーから這い上がってきて、 そしてこの新日本プロレスのリングにたどり着いて、彼の力は俺は認めてますよ。 ただ、まだ彼の100%が、この新日本のリングで出し切れてないんじゃないかなと。彼の100%の力が出るようになれば、 彼はジュニアの台風の目、もしくはそれ以上になるでしょう。 俺はそう思ってますよ。まぁ今日は俺が勝利したけど、 彼とのプロレスはもの凄く楽しいよ。 またいつか、 彼とシングルマッチで向き合えるその日を楽しみにしてるぜ。 DOUKI、ノー・トランキーロあまり時間があるか分からないんでね。焦った方がいいぜ。早くまた俺の目の前に立ってくれよ。 その日を心からお待ちしてますよ。 じゃあ、次は明後日、 鹿児島アリーナでまたお会いしましょう。 アディオス!』

引用:新日本プロレス

 

『あまり時間があるか分からない』と口にした内藤。

恐らく、プロレスラー内藤哲也としての残りの『時間』を指しているのでしょう

つまり、プロレスを続けてられる『時間』のこと。

 

古傷の膝は両足ともテーピングでぐるぐる巻きで常に爆弾を抱えています。

ロープが何重にも見えプロレスができなくなることも覚悟した内藤は、「上斜筋麻痺」による目の手術を近年何回か施しました。

そんな状態の内藤が『あまり時間があるか分からない』と語るのは、あまりに現実味がある重い言葉です。

 

DOUKI戦でもサードロープを蹴ってのスイング式DDTは、目測を誤り失敗しました。

もしかしたら、またロープが何重にも見えている状態なのか…

それでも失敗するリスクのある技を辞めないのは、できない姿も含め“今”の内藤哲也を見て欲しいと考えているのかもしれません。

 

どのレスラーもいずれ迎える引退という2文字。

内藤哲也が迎えるこの2文字は、もしかしたら他のレスラーよりも早いのかもしれません。

だからこそ、後悔しないよう“今”を応援したいと思います。