グレート・オーカーンが語った階級問題に対する正論と意味深な最後の一言

グレート・オーカーン【撮影:koba】
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スリングどんたく」福岡大会は大歓声あり、サプライズ有りのコロナ禍終息を感じさせる素晴らしいビッグマッチでした。

NEVER無差別級6人タッグ王座はチャンピオンが入れ替わり、新たに海野翔太とジョン・モクスリーが挑戦表明。

5月のロサンゼルス大会「Resurgence」では、ウィーラー・ユウタを引き連れ、早速前哨戦が組まれました。

 

福岡大会のメインイベントではIWGP世界ヘビー級王者のSANADAに、ジュニア王者の高橋ヒロムが挑戦。

ジュニアのベルトを巻きながらヘビーのベルトを巻くという夢を求め闘いましたが、残念ながらヘビー級の壁に敗れ、夢の実現は次回に持ち越しとなってしまいました。

 

ヒロムの夢を支持するファンも多く、タイトルマッチは大ヒロムコールだった福岡大会。

一方で階級が違う王者同士が闘うことに疑問を感じるファンやレスラーもいたことでしょう。

新日本の階級議論は度々起こりますが、この議論に対する独自の見解をグレート・オーカーンがバックステージで語りました。

『今宵、もし高橋ヒロムがSANADAに勝つことができたら、余は減量して、体重100kg以下にしてやるよ。ま、それでもヘビー級をうたうけどな。 別にいんだ、高橋ヒロムが勝ったって。ここは実力の世界だ。 勝ったもん勝ちだ。勝ったもんが正しい。だが、小さいヤツらに夢を与えるのも、確かに必要ことだ。 じゃけんどもな、その結果、体重70kg、60kg、身長170cm、160kg(cm)の、そんな一般人とな~んも変わりゃせん、そんなレスラーが増えるんだろうなと考えたら、 無理して身体を作る必要なんかねぇだろ? 柔道もボクシングも、アマチュアレスリングも総合(格闘技)も、 階級がた~くさん分かれる。 何のためか?まぁただ、いい意味でも悪い意味でも、 小さいヤツがデカいヤツを食うってのは、 あるかもしれないが・・・・・

だけれどもだ!身長は生まれ持ったもだ。 是非もなし。 だけどよ、 体重なんか、メシ食ってトレーニングすりゃ、 100kgなんかなれんだろ。 石井見てみろ。 ジェフ・コブだってオリンピック出た時(2004年、 アテネ五輪) は80何kg級 (84kg級) だぞ。体重だけじゃねぇよ。 今のレスラーは、 豪快に食わない。豪快に酒を飲まない。 豪快に女を…… 女遊びしない。
豪快にカネを使わない。 そのへんYouTuberの方がよっぽど、プロレスラーらしいことしてるじゃねぇか。
余はプロレスが嫌いなんだけどよ、身長も体重も、キャラクターも生きざまも、一般人とな~んも変わらなくなっちまったら、憧れなんかねぇよ。 だから余は、いつまでたってもプロレスを好きになれねぇんだ。 プロレスラーで唯ー、プロレスラーを体現してんのは余だ。それでもだ、もうプロレスラーであることが、バカらしく感じちまうよ……

引用:新日本プロレス

 

小さい選手(ジュニア)が大きい選手(ヘビー)に勝つことの魅力を否定はしなかったものの、身長も体重も大きいヘビー級レスラーこそが“憧れるプロレスラー”なんだと力説オーカーン。

ヒロムがジュニアに対する誇りを持っているのと同様、オーカーンもヘビーという階級にプライドを持ち合わせているのでしょう。

誰よりもプロレスラーを体現するオーカーンだからこそ、階級の壁が壊れてしまうかもしれない状況に持論を述べたのだと思います。

 

プロレスラー“オーカーン”を自信とプライドを持って体現しているからこそ階級について熱く語ったオーカーンですが、最後の一言が気になってしまいました。

もうプロレスラーであることが、バカらしく感じちまうよ……』とは、何に対する失望だったのか。

この発言が一過性であれば良いのですが、この最後の言葉に大きな虚無感を感じてしまいました。

次のシリーズはジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」。

当分お休みとなるオーカーンですが、さらにプロレスラーとしての魅力を増して帰ってくることに期待したいと思います。