内藤哲也がリーグ最終戦の棚橋戦に焦りを感じていたと感じる理由を分析

内藤哲也【撮影:Koba】
真夏の祭典『 G1 CLIMAX 』




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のG1クライマックスは例年までと2つルールが変わっていました。

1つはグループ突破が1位だけではなく2位も突破できるということ。

もう1つはリーグ戦の試合時間が10分短い30分だったということ。

特に試合時間に関しては選手からもファンからも賛否両論意見があったと思います。

ルール変更の中、決勝トーナメント進出最後の男になったのは、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの内藤哲也です。

 

負けはもちろん、引き分けではリーグ敗退が決まるシチュエーションで、対戦相手は特別な相手である棚橋弘至。

そして、今G1クライマックス2度目のメインイベントを務めた内藤ですが、焦っているように感じたのは私だけでしょうか

試合序盤から何度も丸め込みでの勝利を狙う棚橋に、終始試合のペースを握られ、タイトルマッチなどの重要な試合でしか見せない場外でのハイフライフローを見舞った棚橋。

得意のバックエルボー以外、あまり内藤ムーブが見られなかったように感じ、各種デスティーノを出す機会さえ与えてもらえず、どうやって勝つのだろうと思っていました。

結果、残り2分強となった時間帯でトップロープを使ったトルネードDDTからそのまま丸め込んで3カウントを奪った内藤。

薄氷の勝利とも言える試合展開に、ヒヤヒヤしながら試合を見守った内藤ファンも多かったことでしょう。

もしかしたら、内藤は本当に焦っていたのかもしれません

 

昨年のG1と比較した内藤の試合時間と勝ち方

 

下記は昨年のG1公式戦の内藤の試合時間とフィニッシュホールドです。

【G1CLIMAX32 内藤哲也の試合結果】

22分41秒肩エビ固め(負け)
22分22秒スモールパッケージホールド(負け)
24分54秒デスティーノ
17分31秒デスティーノ
23分30秒デスティーノ
1分58秒首固め

 

昨年は2連敗からの4連勝でリーグを突破した試合ですが、6試合中4試合が22分越えの試合でした

そして、リーグ最終戦のザック戦以外はデスティーノでの勝利です。

 

一方で今年の試合はどうだったかというと、ご覧のような結果でした。

【G1CLIMAX33 内藤哲也の試合結果】

14分20秒片エビ固め(負け)
17分40秒デスティーノ
7分24秒カサドーラ
13分44秒エビ固め(負け)
10分7秒デスティーノ
18分30秒変形首固め
17分54秒スイング式首固め

 

7分台の試合は矢野戦、10分台の試合はコグリン戦ですが、それ以外の公式戦で勝った試合は18分前後の試合で、勝ち方もバラバラ

見ようによってはどんな勝ち方もできるとも捉えられますが、勝てるタイミングで勝てる技で3カウントを奪ったようにも見えます

実際の試合も始めから丸め込みを狙っていたようには見えませんでした。

何よりも、昨年のG1が22分越え試合が多かったことを考えると、もしかすると試合時間20分という短さに馴染めなかったのではないでしょうか

デスティーノに辿り着く流れは、他の選手以上に十分な積み重ねが必要です。

一方で、そのデスティーノまで到達する積み重ねは、20分という時間の中の組み立ては難しかったのかもしれません。

 

決勝トーナメントの初戦の相手は、初対戦となるヒクレオです。

棚橋戦後のバックステージでは、『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの誇りを胸に、1戦1戦、戦っていきますよ』と、ヒクレオ戦を“楽しみ”と語りました。

初対戦となる相手との対戦に楽しみなのはもちろん、決勝トーナメントからは試合時間が時間無制限となります。

試合時間を気にせず闘えるという意味でも、ここからが内藤にとって楽しみとなるG1クライマックスかもしれません。

 

今回のG1の試合時間に対し、一番言及していたオカダカズチカはシリーズ中に慣れてきたと発言していました。

SANADAの様に時間を操るのが得意な選手もある一方で、内藤の様な十分な積み重ねからのフィニッシュホールドを狙う選手にとって、20分という試合時間は短いのかもしれません。

今夜の決勝トーナメントは時間無制限で4試合が行われます。

リミットが解除された8人が、リーグ戦とは一味違う闘い方を見せるでしょう。

本日の船橋大会は18時30分試合開始です。