新日ファンが大張社長に直接リポしたという理不尽とも言える要求。
それぞれ個別では解決策が見つかるかもしれないものの、下記4つ全てを同時に解決することは至難の業と思われます。
- (G1の)決勝戦満員にしなかったから責任取れ
- 升席は2人にしてくれ
- (チケットの)料金を下げろ
- 選手の待遇を改善して欲しい
この要求の詳細をタイチのYouTubeチャンネルの生配信中に説明した大張社長ですが、配信中にスパチャと共に同様の質問が投げ掛けられました。
『社長東京ドーム最前列高いのはなぜですか?貧乏人には高すぎます。通常の試合でも席近すぎます。色々な体格の人いるので考えてもらえたら幸いです』
この質問は、来年の1・4東京ドーム大会のロイヤルシートの1〜3列目までが過去例にないくらい高いことに言及しているのでしょう。
来年のドームのロイヤルシートは4つに細分化されており、ご覧の料金設定となっています。
最前列(特典付) | 200,000 |
2列目(特典付) | 120,000 |
3列目(特典付) | 80,000 |
4〜6列目(特典付) | 55,000 |
ちなみに2020年の1・4東京ドーム大会のロイヤルシートは1種類の料金設定しかなく、何列目でも5万円でした。
大張社長はスパチャの質問のドームの料金設定について、分かりやすく丁寧に説明しています。
大張『もし、売り切れなかったら高かったということでしょうね。東京ドームのもの凄く高いと言われているロイヤルシート1、2、3列目が、売れきれなかったら高かったという話にしたいと思います。 例えば海外から来る人は、東京ドームまでいくらであってもコストは凄くかかる。高い買い物になるんですよ。すごいお金儲けてる人と普通のサラリーマンの収入を比べると、多少の所得も違うし出せる金額違うというベースがあって、どれくらい好きか、どれくらい近くで見ることに価値を感じるかっていうのは、もう千差万別な訳で世の中探したらそういう人が幾分かいるわけですよね。 他の格闘技や武藤さんの引退試合とが是非チェックしていただきたいんですけども、どれくらいの価値を感じていただけるか、どれくらい払えるものなのか。もしかしたら一生に一回ドームの最前列で見たいって人もいるかもしれない。その人達それぞれに個別の価値が出せる金額があって、今回料金をそこから見出してるわけなんですよ。 箸にも棒にも引っかからなかった、ガラガラでした、前の方全然スカスカでしたっていうなら、ちょっと値段は高過ぎたのかな。一方で我々が提供しているプロレスの価値ってまだまだ認められてないんだなって反省するべきだと思いますし』 引用:聖帝タイチのゲーム実況チャンネル |
過去数回、新日本の1・4東京ドーム大会を観戦している筆者ですが、ロイヤルシートで観戦したこともあります。
私がそこで感じたのはロイヤルシートの前の方でも後ろの方でも同じ金額だという理不尽さ。
ドームのチケットは何万円という高い買い物ですが、例えば1列目と6列目では雲泥の差があり、高くてもいいから1列目で観たいファンもいれば、6列目でも十分だからこれ以上はお金を出せないファンもいます。
個人的には今回の細分化しか料金設定は、ファンにとっても希望が叶えられる設定であり、今の時代に合った戦略だと思いました。
来年の東京ドーム大会のチケットですが、昨日からローチケ先行販売が開始されています。
実は既に一部チケットが完売となっていました。
結果はご覧の通りです。
【本日“18時”より、ローソンチケット特別先行が受付開始!!】
2024年1月4日(木)17時~『WRESTLE KINGDOM 18 in 東京ドーム』
・ロイヤルシート最前列、2列、3列は完売!
・ロイヤルシート4-6列、バルコニースタンドは残りわずか!●ローソンチケット
⇒https://t.co/jCTQqJ22s8#njwk18 #njpw pic.twitter.com/9Faf0WrkL9— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) August 22, 2023
ファンクラブ先行予約の段階で、最も高額なロイヤルシート3種が売れ切れとなりました。
ロイヤルシート4〜6列目の席も残りわずかとということ。
大張社長がファンクラブ先行予約前に売り切れる予想をしていたかどうかは分かりませんが、この結果は期待以上の成果であり、大張社長の戦略がズバリ的中したと言えるでしょう。
やはり1年間で最も特別な興業である東京ドーム大会は、料金が高くてもリングの近くで見たいという需要があったということです。
高額な席は完売状態となった来年の東京ドーム大会ですが、単純に商売上手というはなしではありません。
様々なコストが上がっている以上、多かれ少なかれチケット代は上がっていたことでしょう。
そして、高額チケットだけではなく東京ドーム大会のチケットがたくさん売れれば、それは選手に還元されると明言しました。
大張『いわゆるマス向けのビジネスですので、多くの方の中でピラミッドの中から一部の方にしか提供できない価値や、受け入れられない価値っていうところに対するビジネスというものを、本来あるべきだとは思います。 さっき最初の方に言った、そうやっていただいたお金は決して我々がネコババしてるわけじゃなくて、最終的には選手に還元されるので、そういったお金の回しっていうのが円滑にできることが大事』 引用:聖帝タイチのゲーム実況チャンネル |
プロレスにおいて、経営部分の説明は語られないことの方が圧倒的に多いでしょうが、どういうコンテンツであれ社長の口から説明があることは嬉しい限りです。
今回のタイチのYouTubeチャンネルからの発言でしたが、まだ配信を見ていない方にも大張社長の考えが広がれば良いなと思います。