今年のワールドタッグリーグを1リーグ制にした理由の考察

WORLD TAG LEAGUE




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皆さんは新日本プロレスのLINE公式アカウントで行っていた、『ワールドタッグリーグ2018』(以下WTL)の優勝予想アンケートに応募しましたでしょうか?

 

沢山のファンの方が応募されたと思うのですが、実は私…投票していません。

投票しなかった理由は簡単です。

 

予想が困難だったから

 

その予想を困難にしたのが、出場チーム総当りとなる1リーグ制。

前身のG1タッグリーグ以来となる1リーグ制ですが、あの時と今では1リーグの意味合いが全く違うと思います。

遡ること2007年、当時は8組(全16選手)総当りで闘う総当り戦でした。

今回のタッグリーグは14組(全28選手)の出場なので、各チーム13試合の公式戦を行わなければなりません。

昨年のWTLの各チームの公式戦が16チームを8チームに分けてのリーグ戦だったので、1チームの試合数は7試合

実に昨年の公式戦の、倍近い試合数になります。

途中でコンデション不良や怪我をする可能性など考える内に、優勝チームを予想する自信がなくなってしまったのが、投票しなかった理由です。

 

 

WTLに名前を変えてから2リーグ制を貫いてきたのに、敢えて1リーグ制を採用したことには、それなりの理由や狙いがあると思っています。

 

単純に思い浮かぶ理由としては…

・東京ドームの試合が決まっている選手の不出場による影響

・他団体の選手とのスケジュールの折り合いが付かなかった

・公式戦を増やすことにより注目度を増やすため

 

では、本当の狙いってなんでしょう?

 

ひとつは、公式戦を増やすことによる、NJPW WORLD(ライブ&オンデマンドサービス)加入の促進だと思います。

内藤哲也が出演した『プロフェッショナル 仕事の流儀』の特需と、1・4東京ドームへ向けての無料配信増加で、WORLD加入者を増やしたいところでしょう。

公式戦を増やすことにより、後日配信を有効に使っているのかもしれません。

 

また、地方の会場にいらっしゃる方々への満足度を上げるためかもしれません。

ファンの意見で多いのが推しの選手が見たいというもの。

しかし、現実はフルメンバーを各興行に参加させることは難しく、事前に告知することもままならない状態です。

また、地方でのタイトルマッチはなかなか開催されることはありません。

集客や諸経費の問題が付きまとう以上、これもまた難しいと思います。

タイトルマッチが開催することができない代わりに公式戦で対応したいという、会社の誠意ではないでしょうか。

 

 

もうひとつ、大事な狙いがあると思っています。

それは…

タッグチームの成熟

 

年末と言えばヘビーのタッグリーグですが、ポジション的に東京ドームでIWGPタッグ選手権の挑戦者を決めるリーグ戦と捉える方が多いでしょう。

それは開催期間がそう思わせる要因でもありますが、普段2対2のタッグマッチをあまりやらないことによる抵抗があるのではないでしょうか?

 

今年のIWGPヘビーのタッグのタイトルマッチは全6回

 

決して少ないとは思いませんが、タイトルマッチの割にメインで行うタッグマッチスペシャルタッグマッチは少ない印象です。

タッグが得意なチームがいても前年覇者のEVIL&SANADA組に投票が偏る理由って、そのチームのタッグの試合を見れていないからではないでしょうか?

 

GODKESにそこまで投票が伸びなかった理由って、タッグの試合数の少なさかもしれません。

 

タッグの試合数をこなすことはチームの成熟度を上げることは勿論、ファンがタッグの試合を見る目を養うことにも繋がると思っています。

つまり…

タッグチームとファンが試合を見る成熟度を上げるための、公式戦13試合(x14チーム+決勝戦)なのではないでしょうか。

 

そう考えると、来年こそはタッグの試合への比重が多くなるのかもしれません。

例えば、シングルマッチに繋げる前のタッグマッチ(2対2で)を行う頻度が増えるとか。

また、タッグのタイトルマッチを行うための、挑戦者を決めるタッグマッチを行うとか…

 

早速、来年のWTLに内藤哲也がエントリーを立候補しています。

『やはりEVIL・SANADA組の完成度は高いよ。間違いなく高いよ。

だからこそ、俺は出たいんだよ。

WORLD TAG LEAGUEに出たいんだよ。EVIL・SANADAを、この体で感じたいんだよ。

まあ、早い話だけど、誰よりも早く、俺は来年のWORLD TAG LEAGUE、エントリー、立候補しますよ。

なぜなら、EVIL・SANADA組と闘いたいから』

引用:新日本プロレス

 

もしかしたら、内藤はこの風潮を察知したのかもしれません。

 

 

WTL開幕2日目のメインイベントは、決勝戦のような試合が繰り広げられました。

 

この試合を意識しないチームはいないと思います。

リーグ終盤には各チームとも成熟したタッグの試合が見られるでしょう。

一番化けるチームはどこになるのか…

そう考えるとダークホースが現れ、サプライズを起す可能性もありそうです。