緊急事態宣言が発令された今、国民の関心は期間内に収束が可能かというところではないでしょうか。
厚生労働省対策班の見解では、人と人の接触を8割減らせば1ヶ月で流行を抑制できると試算しています。
しかし、接触が7割減程度であれば収束に3ヶ月を要するという見解だそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、7都府県を対象とした緊急事態宣言が発令されました。厚労省対策班は人と人の接触を8割減らせば、1カ月で流行を抑え込めると試算しています。 https://t.co/ACZrZmG4yd
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) April 7, 2020
東京の山手線が4月上旬で乗車率が35%減ったと言われています。
本日以降、この推移がどの位まで変化するのか注目です。
通勤電車の乗車率の推移が目標とする接触8割減の指標となることでしょう。
多くの団体が無観客興行を行う中、新日本プロレスは1ヶ月以上興行を開催していません。
先週号の週刊プロレスでは新日本プロレスが無観客試合をおこなっていない理由と、ファンの気持ちの変化について語っています。
まだ、新日本プロレスからアナウンスはありませんが、ゴールデンウィークの福岡大会2連戦「レスリングどんたく」までは中止となるでしょう。
このままではベスト・オブ・ザ・スーパージュニアの開催も危うい状況です。
通常興行が2ヶ月も行えないとなれば、新日本プロレスも次のフェーズに進むことになると思います。
次のフェーズとは…
無観客試合開催
緊急事態宣言の期間は5月6日が目安と報道されていますが、この期間が過ぎても通常興行を行うには慎重な対応が必要です。
新日本の興行は通常で2000人規模の大会も多く、開催を中止しなければ各都道府県から強めの自粛要請を受けることになります。
(NOAHの後楽園ホール大会がそうだったように)
このままではNJPW WORLD(ライブ&オンデマンドサービス)を解約するファンが出てくるでしょう。
登録者が減少してからでは手遅れであり、プロレスファンの注目をプロレスに戻す必要があります。
SNSの反応を見れば、ファンの気持ちがプロレスから離れているのが分かるでしょう。
ファンの心にプロレスを取り戻す為にも、単発で無観客試合を行うのではなく、シリーズとして無観客興行を継続する必要があるんだと思います。
渇いた心に恵みの雨を降らすのは、過去の試合ではなく現在進行形の試合を見せる必要があるはずです。
それともうひとつ、新日本プロレスがやるべきことがあると思っています。
それは…
他団体との交流戦
ニュアンス的にはオールスター戦ではなく交流戦です。
大規模ではなく人数を制限したもの。
1回の大規模な興行ではなく、定期的に継続する興行を行う必要があるという意味で“交流戦”と表現しました。
この交流戦は、毎週開催することに意味があるんだと思います。
通常興行が再開されるまで。
平日や週末1回は新日本の通常興行を行い、週1回は交流戦を行うというもの。
交流戦は各団体のオンデマンドサービスで配信するのではなく、PPVでの有料配信にするべきでしょう。
有料配信で集まった収益は、参加団体に分配し通常興行ができない分の補填になるかもしれません。
恐らく、通常興行と比べれば微々たる額でしょう。
それでも団体存続の為に、収益を生むアクションを起こす必要があると思っています。
メジャーな団体が存続できなくなってしまっては、日本からプロレスの火が消えてしまうことになるでしょう。
日常だったプロレスが無くなって1ヶ月が経ちました。
これからは終わりの見えない長期戦に入ろうとしています。
多くのプロレス関係者とプロレスファンの予想外の出来事であり、収束が見えない状況に危機感を抱きストレスを溜めていることでしょう。
一番危惧しているのは、プロレスファンのプロレスへの興味が薄れるのではないかということです。
無観客試合を行わない新日本プロレスに対し、SNSではファンからの不平不満の声も目にします。
プロレスが不必要と思われない為にも、日本最大手である新日本プロレスには、次なる一手に期待したいところです。
映像コンテンツ、インタビューコンテンツだけではなく、リアルタイムの試合を配信する必要があるのではないでしょうか。
全日本プロレスやプロレスリング・ノアでは、無観客試合を行うと同時に団体のチャンピオンがプロレスファンに向けてメッセージを送っています。
今、無観客試合を行う意味は試合を見せるということだけではないでしょう。
新型コロナウイルス感染に恐怖し、未来が見えないファンに対し、勇気や希望を与えられるのはプロレスラーしかいないと思っています。
その為にも、新日本が次なるフェーズに進んでくれることを見守るばかりです。