解説席の棚橋弘至が飯伏幸太を救出しなかった理由

“独り言考察”




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伏幸太の地元鹿児島で行われた、初めてビッグマッチ。

メインイベントにIWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦が組まれた鹿児島大会は、4,000人を動員し満員を記録しました。

 

鹿児島大会直前に公開された飯伏の地元凱旋密着ドキュメンタリーでは、地元民にヒーローと感謝される様子が映し出されています。

 

プロレスの魅力を伝え続けてきた飯伏の努力が報われた瞬間でもあり、プロレスラーの地位が向上してきている証でもあるでしょう。

これから歩む道も決して平坦ではないでしょうが、「逃げない、負けない、あきらめない」の気持ちで、様々な困難に立ち向かって欲しいと願うばかりです。

 

 

んな飯伏の地元鹿児島での凱旋試合ですが、入場直後からピンチに陥りました。

鹿児島の観客にアピールしている最中、KENTAのビックブーツが飯伏の顔面を捉えます。

 

落ちたアタッシュケースを拾い、飯伏の側頭部を強打。

場外通路に連れ出してブレーンバスターを仕掛けると思いきや、マットのない床にDDTを敢行しました。

なんとかリングインしようとする飯伏に、グリーンキラー(セカンドロープを利用したDDT)でとどめを刺します。

 

この一連の攻撃でグロッキーとなった飯伏に、鹿児島アリーナの観客も不安に思ったことでしょう。

もしかしたら脳震盪を起こした可能性も、あったのではないでしょうか。

 

 

震盪と言えば、ロンドン大会で明らかに動きが鈍くなったKENTAを思い出します。

 

公式には発表されることはありませんでしたが、あの状態で闘い続けたKENTAに賞賛の声は殆どありませんでした。

もし飯伏がKENTAの奇襲で脳震盪を起こしていたら、あのまま闘い続けられたかどうか…

いや、三澤トレーナーが側にいた以上、試合を止められた可能性さえあります。

 

「俺はフラフラでも闘い続けたけど、お前は試合できるか」なんてセリフすら聞こえてきそうです。

奇襲による頭部への容赦ない攻撃は、KENTAが嫌われ者として闘い続ける覚悟さえ感じました。

 

結果的に問答無用のラフファイトが、飯伏を応援する4,000人の大声援となり、KENTAへの大ブーイングを生んでいます。

九州最南端の地で行われたビッグマッチは、地元のヒーロー飯伏を応援しようと初めてプロレス観戦に挑戦したファンもいた事でしょう

地方で4,000人という数字を考えれば、その割合は決して少なくなかったはずです。

 

そんなファンが作った最高の空間で、息を飲んで見守る時間が多かったのも自然なことだと思います。

それ以上に何回か起きた大声援と大ブーイングは、鹿児島にプロレス熱を感じることができました。

 

 

橋弘至がゲスト解説として加わった、今回の挑戦権利証争奪戦。

途中G.o.Dの介入もありましたが、別府大会で敗れた石井智宏とYOSHI-HASHIが登場し救出するというサプライズもありました。

 

恐らく、なぜ棚橋は飯伏を助けないのかと思ったファンも多かったことでしょう。

そんな私も、バレットクラブの介入を阻止して欲しいと願いました。

もしかしたら何があっても助けない覚悟で実況席に座ったのかもしれません

 

長年エースとして孤独に闘ってきた(これからもエース)経験が、飯伏を助ける訳にはいかなかったのでしょう。

理不尽な状況でも1人で打開してきた棚橋だから、見守っていたんだと思います。

新日本のエースになるプロレスラーは、1人で闘い抜く覚悟も必要だというメッセージだったのかもしれません。

 

結果、絶体絶命の状況を自分の力で打開した飯伏が、G1クライマックスでの借りを返すことに成功。

見事KENTAから3カウントを奪い勝利しました。

 

試合後、花道に現れたEVILは飯伏の次の相手に挑戦表明。

恐らく10月の両国国技館大会か、11月の大阪大会で試合が組まれると思います。

 

飯伏とEVILの試合は、昨日のKENTA戦とは全く違う試合展開になるでしょう。

EVILのIWGPヘビーに懸ける想いが上回るか、それとも飯伏の約束を守る為に諦めず勝利を目指すか…

『僕は去年、ここで、鹿児島で、「G1」に優勝して帰ってくると言いました。そして、このとおり、今日も権利証を守りました。

これが最初の報告です。

そして、二つ目の約束。わかりますよね? 

IWGPヘビーのベルトとインターコンチネンタルのベルト、二つ巻いて鹿児島ん日帰ってきます!

引用:新日本プロレス