準優勝したエル・デスペラードが来年BOSJを優勝するというジンクス

エル・デスペラード、高橋ヒロム【撮影:koba】
BEST OF THE SUPER Jr.




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れほどまで言葉にすることが難しい試合はないでしょう。

昨年のウィル・オスプレイ vs 鷹木信悟の決勝戦より、一昨年の高橋ヒロム vs 石森太二の決勝戦より、昨夜の試合は心を揺さぶられる魂と魂のぶつかり合いでした。

大好きな2人の試合のはずなのに、試合後は嬉しさより悔しさが勝った理由はなんだったのか…

 

昨夜行われたベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(以下BOSJ)は、21年振りとなる日本武道館での優勝決定戦となりました。

しかも、WORLD TAG LEAGUEの優勝決定戦を差し置いてののメインイベントです。

高橋ヒロムとエル・デスペラードにとって、BOSJの優勝決定戦という以上に重要な一戦だったんだと思います。

そして私にとっても3年連続となる、BOSJ優勝者を現地で見届ける試合となりました。

 

特別な一戦にマスクもコスチュームも白基調で現れたデスペラード。

ダークヒーローなのに圧倒的主役感のオーラを放って見えていたのは、私だけではないでしょう。

エル・デスペラード【撮影:koba】

 

勝てばBOSJ優勝だけではなく東京ドームでのタイトルマッチの可能性も濃厚だっただけに、日本武道館の観客も固唾を呑んで見守っている時間が長かったように感じます。

日本武道館の観客はヒロムに勝って欲しいけどデスペラードにも勝って欲しい、そんな空気が漂っていました。

2人の歴史を紐解けば紐解くほど、勝利を1人だけに与えるのは寂しい限りです。

 

この試合、2度の大きな溜め息2度の大きなどよめきが起こった瞬間がありました

1度目のどよめきはヒロムにマスクを破られ、デスペラード本人が脱ぎ捨てた瞬間。

エル・デスペラード、高橋ヒロム【撮影:koba】

 

過去にもヒロムとの対戦でマスクが脱げ素顔が露わになった瞬間がありましたが、その時は冷静に被り直しました。

今回はそのまま闘い続けたデスペラード。

多くのファンが驚いたと同時に、男らしいならず者に魅力された瞬間だったことでしょう。

そして、試合後ヒロムも語ったようにマスクの下もエル・デスペラードでした。

 

1度目の大きな溜め息は、ヒロムのタイムボムが決まった瞬間です。

私もこの瞬間、負けたと思いました。

会場はデスペラードの勝利を願うファンが多かったということでしょう。

2度目のどよめきは、そのタイムボムをデスペラードがカウント2で返した瞬間でした。

 

そして、2度目の溜め息はヒロムのタイムボムII が決まった瞬間。

流石に2度目のタイムボムを返すのは難しく、立ち上がることができなかったデスペラード。

この瞬間、高橋ヒロムが2年振り2度目のBOSJ優勝を果たしました。

高橋ヒロム【撮影:koba】

 

ギリギリの敗戦に悔しさを隠さなかったデスペラードですが、来年のBOSJこそは初優勝を果たすことを願っています。

 

実はかつてBOSJにはあるジンクスがありました

そのジンクスとは準優勝した選手が翌年優勝するというもの

2007年に準優勝した井上亘さんが翌年優勝し、この流れが5年連続続いていました。

しかし、準優勝した選手が翌年エントリーしなかった為、このジンクスは途切れることとなってしまいます。

 

実は来年このジンクスが復活するのではと期待しています。

昨日のBOSJの優勝決定戦後、デスペラードはバックステージでこんなコメントを残しています。

 

『俺の同期、最強だろ?』

 

エル・デスペラードはマスクを脱いでもエル・デスペラードでしたが、ヒロムと同期ということはデスペラードも新日本の生え抜きということになります

実は準優勝者が翌年優勝するというジンクスは、新日本の生え抜きである井上亘さんから始まりました。

翌年の決勝戦では金本浩二との生え抜き対決を制し、優勝を果たしています。

その翌年は金本が優勝し、その流れが5年続きました。

 

新日本プロレスの生え抜きだったエル・デスペラード。

この流れは来年こそBOSJを優勝するというジンクスに繋がるのではないでしょうか。

私の4年連続となる優勝決定戦の現地観戦が叶えば、声の無い歓喜の雄叫びをあげているかもしれません。

来年こそは絶対デスペラードが優勝です。

エル・デスペラード【撮影:koba】