遂に飯伏幸太が “IWGP” を初戴冠した１・４東京ドーム。
闘っても闘ってもなかなか届くことのなかった新日本プロレス最高峰のベルトに、ようやく辿り着きました。
負けた内藤哲也が２つのベルトをレフリーから奪い、勝った飯伏へ直接渡した瞬間、多くのファンが感動し多幸感に包まれたことでしょう。
１・４東京ドーム大会の結末は、ハッピーエンドで幕を閉じました。
31分越え大死闘を制したのは飯伏！
敗れた内藤は二冠王座を直接手渡す……！
1.5で激突のジェイに「俺は1日じゃ終わらない！」
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) January 4, 2021
思えばＧ１クライマックスに優勝し東京ドームでの二冠挑戦権を手にしたものの、疑惑の判定でその権利を失ってしまった飯伏。
前二冠王者の内藤に救われる形となり、東京ドームでの二冠戦が決まった飯伏でしたが、この内藤の提案に素直に喜べるファンばかりではなかったでしょう。
何の為にＧ１を闘い抜いたのか、何の為の権利証なのか、二冠王者が闘いたいと言ったら誰でも東京ドームのメインイベントで闘えるのか…
今思えば内藤が飯伏を１・４東京ドームの相手に選んだ理由は、単純にＧ１覇者の飯伏と闘いたいからだけではなかったんだと思います。
様々なプレッシャーや負の連鎖を断ち切る為に、１・４で二冠戦を闘うなら飯伏しかいないと思ったのかもしれません。
オカダの試合に負けられないプレッシャー
東京ドーム大会の第１弾カード発表会見で決まった、ダブルドーム大会１日目の「内藤哲也 vs 飯伏幸太」と、２日目の「二冠王者 vs ジェイ・ホワイト」戦。
この段階で他のカードは決まっていなかったものの、オカダカズチカとウィル・オスプレイの試合が組まれることは決定的でした。
１・４で組まれるのか、１・５で組まれるのか。
仮に２人の試合が１・４で組まれれば、二冠戦のハードルもより高くなります。
どの対戦カードよりファンの心に残る試合にする為にも、飯伏幸太でなけらばならなかったのかもしれません。
ベストバウト賞のプレッシャー
昨年末、東スポ制定プロレス大賞のMVPとベストバウト賞を獲得した内藤。
自身初のベストバウト賞は東京ドーム大会の試合であり、対戦相手がオカダとの試合です。
当然、昨年のドームの試合と比較されることになり期待以上の闘いを魅せる必要もあるでしょう。
もしかしたら今回で二冠戦はなくなるかもしれません。
最後になる可能性が高い二冠戦を記憶にも記録にも残す為には、過去何度も闘ってきた信頼できる相手である必要がありました。
全てのファンに負の連鎖を断ち切る試合を届けるために
コロナ禍の影響で人数制限の中行われた東京ドーム大会。
さらに政府の要請により、チケット販売も１２月末で締め切ることになりました。
チケットを購入した方の中にも、泣く泣く観戦を諦めたファンも多かったことでしょう。
２０２１年もどうなるか分からない状況です。
この負の連鎖を止める為にも、最高の試合をファンに届けたかったのではないでしょうか。
また、東京ドームに観に来たいと思って貰うためにも、相手は飯伏しかいなかったのかもしれません。
内藤哲也、飯伏幸太【撮影：koba】
結果、オカダとオスプレイの “最高の試合” とはまた違う “最高のプロレス” を魅せることができたのではないでしょうか。
２日連続二冠戦を闘うという選択は間違えではなかったのかもしれません。
負けてしまったことは仕方がないことですが、悔しい思いはあっても後悔はなかったんだと思います。
内藤はバックステージで１００％の飯伏幸太と闘えたことを感謝しながら、再び東京ドームのメインに戻ることを約束してくれました。
『でも、でも、はっきり言えることが一つだけあるよ。それは……俺はまたこの東京ドームのメインイベントに帰って来るから。この東京ドームのメインイベントに、また必ず帰って来るから。その時をトランキーロ、焦らずに、お待ちください。アディオス！』
引用：新日本プロレス
内藤にはまだやり残したことがあるでしょう。
実は舞台は整っていました。
もし悔いがあるとすれば、“コレ” かもしれません。
５人全員での大合唱を届ける為に
第０試合の「KOPW２０２１」進出権争奪ニュージャパンランボーで残り４人に残ったBUSHIと、第１試合で高橋ヒロムがエル・ファンタズモに勝った時点で、１・５東京ドーム大会にロスインゴのメンバーが全員揃う条件が整いました。
１・５東京ドーム大会では、鷹木信悟の試合もSANADAの試合も組まれています。
オカダカズチカも棚橋弘至もいない東京ドーム大会でも、ロスインゴで盛り上げる大会にするために、どうしても飯伏に勝たなければならない状況でした。
自分さえ２連勝すれば、全員揃ってデ・ハ・ポン締めができるというプレッシャーもあったでしょう。
いや、飯伏幸太のプロレスに懸かる想いの方が強かったのかもしれません。
最後に。
本日の大会で内藤哲也に期待していることがあります。
内藤以外全員が出場する１・５東京ドーム大会ですが、メインイベントのゲスト解説席に座って欲しいというサプライズです。
内藤哲也を観る為に１・５東京ドーム大会のチケットを購入したファンもいることでしょう。
配信を視聴するファンも喜ぶはずです。
何よりメインイベントで介入騒動があったとき、内藤が飯伏を助けるのかどうか…
妄想が膨らむ１・５東京ドーム大会に期待が膨らむばかりです。
１・４東京ドーム大会の結果はこちら
