昨日、珍しい内容の記事を発見しました。
既に見た方も多いと思いますが、大手スポーツメディアによる新日本プロレスへの問題提議の記事です。
簡単に記事の内容を説明すると、先日の横浜武道館大会のEVIL介入に対する不満と抗議。
そして、コロナ禍以降のマッチメイクや安易な乱入への批判でした。
先日の鷹木信悟と高橋裕二郎とのシングルマッチにモヤモヤを感じたファン、コロナ禍の生活にストレスを感じているファンにとって、非常に共感できる内容だったのではないでしょうか。
コメント欄には実に900近いファンの声が寄せられました。(8月15日8時現在)
記者が言う問題点は全て正当か?
プロレスメディアがここまで辛辣に団体を批判することは珍しいことだと思います。
しかも、批判している内容がマッチマイクや試合内容についてです。
覚悟を持った批判記事と感じたファンも多かったことでしょう。
確かにコロナ禍以降、瞬発的にタイトルマッチが決まる流れは見受けられます。
もう少し丁寧に次の挑戦者が決まって欲しいと思うことも無いわけではありません。
しかし、いつ大会が中止になってしまうか分からない状況、常に選手に感染者が出てしまうんじゃないかという不安要素の中では、やり繰りにも限界があるでしょう。
コロナ禍の興行は、いつ綱が切れるか分からない綱渡りと一緒です。
フルハウスで会場が沸いた時代と同じ状況を求めるのは酷な話しでしょう。
一方で『繰り返される乱入劇に高まるファンの不満』を感じるかと言われると疑問を感じます。
確かにコロナ禍1年目の昨年はタイトルマッチに乱入やダーティーファイトが多く見受けられましたが、今年に入ってIWGP戦線に乱入やダーティーファイトのイメージは殆どありません。
1・5東京ドーム大会で飯伏幸太がジェイ・ホワイトを破って以降、ウィル・オスプレイも鷹木信悟も “世界” に相応しいタイトルマッチを見せてくれました。
ファンに不満があるとしたら、メットライフドーム大会のメインイベントが、横浜武道館大会のセミファイナルの様な試合になってしまうのではないかという不安でしょう。
そして、その役割を担う選手が昨年散々ダーティーファイトを繰り返したEVILだということなんだと思います。
このタイミングだから今のEVILが必要と思う理由
恐らく、多くのファンが想像する通りIWGP世界ヘビー級選手権は介入あり、ダーティーファイトありのタイトルマッチになるでしょう。
決して、真っ向勝負に終始する試合にはならないんだと思います。
こればかりは好き嫌い好みがあり、この試合に期待が持てないというファンの意見を否定するつもりはありません。
しかし、個人的にはメットライフドーム大会のIWGP世界ヘビーの挑戦者は、EVILが適任だと思っています。
G1クライマックス直前のタイトルマッチだからこそ、そういう試合が必要なのではないでしょうか。
メットライフドーム大会の後には、1年間で最も盛り上がるシリーズであるG1クライマックスが待っています。
このタイミングでIWGPのベストバウトをやられてしまっては、G1の公式戦のハードルが上がるばかりです。
逆に介入、ダーティーファイトありのタイトルマッチが行われれば、G1への期待値も上がるのではないでしょうか。
そもそも、メットライフドーム大会の立ち位置とは何なのでしょう。
今までは存在しなかったG1前のドーム2連戦です。
コロナ禍で観客動員がそこまで見込めないと分かった上での開催であり、ファンに対してのギフトと捉えることができます。
IWGPタッグ選手権は3WAYで行われて、ダークマッチにはチケット購入が困難になったスターダムの提供試合も行われます。
これからどんな対戦カードが追加されるか分かりませんが、お祭り的なビッグマッチ2連戦の開催に楽しみな気持ちの方が勝っています。
【特報!】
9月4日(土)、5日(日)埼玉・メットライフドーム“2連戦”、STARDOMがダークマッチで提供試合を実施!!詳細は
⇒https://t.co/LWp6rePz7l#njwgs #STARDOM pic.twitter.com/TKwZt84pxs— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) August 13, 2021
勿論、「鷹木 vs EVIL」戦に期待していない訳ではありません。
多勢に無勢の状態で鷹木が防衛を果たせば、スカッとするハッピーエンドが期待できます。
さらに、鷹木のG1での無双が期待できるでしょう。
出場した過去2大会は4勝5敗と負け越していました。
メットライフドームでの鬱憤を晴らす様な激闘に期待しています。
そして、この試合はEVILにとって対ロスインゴ最終章とも言える試合です。
この鷹木戦が終われば、BUSHI以外とのシングルマッチは完了となります。
今後のEVILがどこを目指すのかも気になり、大きな分岐点となるでしょう。
足踏み抗議は本当に行われていたのか?
今回の叱咤激励しながらファン目線で不満をぶつけた抗議の記事ですが、記者がこの記事を書いた本当の狙いは勘繰ってしまいます。
記事の最後の部分を抜粋したのでご覧ください。
『日本最大、最強のプロレス団体・新日がどれだけ人材の宝庫か、そして感染症対策を施しながら、どれだけ懸命に各大会を運営しているかも知っている。 それだけにコロナ禍に見舞われたこの1年半の興行がどこか刹那的なマッチメイク、乱入などの安易な刺激策に流れているような気がしてならないのが残念だ。
一記者として新日にお願いしたいことは一つだけ。すべてのファンをワクワクさせ、会場に足を運ばせた、あのストロングスタイルの熱さをマッチメイクにしろ、リング上の闘いにしろ、もう一度、取り戻してほしい。それだけだ。 猛暑の夜、横浜武道館で体を震わせたファンの抗議の足踏みだけは、もう聞きたくないから』
引用:スポーツ報知
記事内では『横浜武道館で体を震わせたファンの抗議の足踏みだけは、もう聞きたくない』とあります。
この時私は現場にはいなかったので、本当に足踏みがあったかどうかは知りません。
しかし、コロナ禍以降も何回か会場に足を運んでいますが、一度も足踏みを聞いたことがないのも事実です。
応援する時も、ブーイングをする時も拍手のみ。
後楽園ホール、明治神宮球場、日本武道館、東京ドームでも、足踏みによる抗議を見たことはありません。
いつの間にかに新日本のファンは足踏みという抗議方法を身につけたのか…
さらに、文面には意図的に命令形を使っています。
正直、本音の怒りなのかファンの怒りを煽ったのかは分かりません。
メディアが不平不満を記事にするということは、ファンも同調して同じ様に不平不満を吐き出すキッカケになります。
これでストレス発散に繋がれば良いですが…
今回のメディアの記事が多くのアクセスに繋がったのなら、また同じようにファン目線の抗議記事が生まれることでしょう。
今後も団体批判が続くのかどうか、一プロレスファンとして見守りたいと思います。