今週末から始まるG1クライマックスの残り2枠の切符を賭けた闘いである「出場者決定トーナメント」。
YOSHI-HASHIやタイチの発言に注目が集まっていますが、新日本プロレスの主役のひとりである“あの男”の言葉が聞こえてきません。
過去3度、真夏の祭典を制し、現役レスラーながら新日本の代表取締役を務める棚橋弘至です。
6.16北海道大会で発表になった本戦18枠と「出場者決定トーナメント」出場選手ですが、まさか棚橋が予選会とも言えるトーナメントにまわることになろうとは…
肉体改造に着手し、当然今年も真夏の祭典に選ばれると思っていた逸材ですが、まさかの選外。
新日本の社長を務める棚橋なので事前に知っていたのかもしれませんが、18枠に選ばれなかった心境が聞こえてきません。
誰よりも悔しい気持ちを抱いているだろう棚橋ですが、X(旧Twitter)にもInstagramにも新日本公式サイトのブログにも本人のAmebaブログにも、選外に対する言及はなし。
唯一、6.18青森大会のバックステージで小島聡とのやり取りの中で口にしたコメントがこちらです。
小島『2017年を最後に「G1 CLIMAX」に1度も出ていない俺が、この2024年にまた、出れるかもしれないというチャンスを得る。これがプロレスラーの夢じゃないか。な?(※隣にいる棚橋に視線をやって)ということで、棚橋選手もきっと敵になるんだ。よろしくお願いします』 棚橋『(※小島と握手を交わしながら)その1枠、狙っていきましょう』 引用:新日本プロレス |
見落としているかもしれませんが、私が知る限り公式の場やSNSで選外になった件について、棚橋は発言をしていません。
もしくは発言を控えています。
事前に「出場者決定トーナメント」からの出場を聞いて腹落ちしているのかもしれませんが、多くのファンは本戦18枠に入れなかった悔しさやトーナメントで優勝する意気込みを聞きたいはずです。
配信のない大会の活字の『その1枠、狙っていきましょう』という意気込みだけでは、棚橋の選外を消化できるファンは少ないと思います。
今回の件に関する発言がないかいろいろ調べたところ、やっと動画で棚橋本人の口からコメントしているものを発見しました。
矢野通のYouTubeチャンネルライブ配信に参加した棚橋は、視聴者からの『トーナメントを勝ち上がることを期待します』というメッセージに対して、こんなコメントを返していました。
矢野『どっちかしか上がらないですからね』 棚橋『そうなんだよ。同じトーナメント入っちゃったからね』 矢野『我々3人をググッと詰められて』 棚橋『ボルチン含めてね』 矢野『僕とボルチンで勝った方が棚橋さんと闘う形なんで。それもなんで3人の中のアレを決めるとかじゃなくて、いい意味で楽しみもあるじゃないですか』 棚橋『そういう同門対決というか、同じチーム内の対決ってことで』 矢野『闘って知るその仲間の良さもあると思うんで』 棚橋『1つテーマができるから』 矢野『見てくれる方には凄い面白い部分もあるのかなと僕は思ってるんですよね。そこに関しては』 引用:矢野通プロデュース‼︎ |
「出場者決定トーナメント」に対する意気込み少しでも聞けたことは嬉しいですが、やはりこれだけでは寂しく思います。
IWGPを狙わなくなったらレスラーを引退するときと語った棚橋が、G1本戦に漏れたことに対し納得できているはずはないでしょう。
G1は新日本のトップレスラーの限られた選手しか参加できないヘビー級の祭典です。
棚橋は22年連続出場している唯一無二の選手でもあります。
新日本プロレスのエースであり、100年に1人の逸材です。
「出場者決定トーナメント」を勝ち抜く意気込みの前に、ヘビー級の主役達が争うリーグ戦に参加できないかもしれない今の気持ちを聞きたいファンも多いと思います。
もしかしたらファンの前で直接言える機会を待っているのかもしれません。
となればトーナメント準決勝となる7.3後楽園ホール大会で勝利した後がチャンスです。
本戦に漏れたことに対する気持ちと、トーナメントを優勝する意気込みをこのタイミングでファンに伝えたいと思っているかもしれません。
まだ棚橋のトーナメント準決勝がメインイベントになるかどうか分かりませんが、本人の声と言葉でG1に対する気持ちを聞くことができることを信じています。