NEVER王者タイチの闘い方の賛否と介入の是非?別府大会のモヤモヤ考察

出典:新日本プロレスリング:HP
“独り言考察”




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別府大会のセミファイナルで行われたNEVER無差別級選手権…

 

後藤洋央紀 vs タイチ

 

 

結果をご存知の方も多いと思いますが、介入や反則攻撃など手段を選ばず闘ったタイチが、新王者となりました。

メインイベントの内藤哲也 vs 鈴木みのるの試合がモヤモヤなら、NEVERの試合はファンから賛否両論な意見が多数上がっています。

 

その多くが…

介入必要ない

 

タイトルマッチなので介入は必要無いっていうのは、正論だと思います。

私も推奨する気はありません。

 

ただ、介入のせいで試合がつまらなくなった介入に工夫がない介入がないと勝てない、って考え方は少し勿体ない気がします。

 

なぜ介入させたのだろう、そもそも介入ありきだったのか、なぜタイトルマッチなのに介入をしたのか…

もしかして多角的に考えれたら、この試合もタイチというプロレスラーも、もっと魅力的に見えるのではないでしょうか?

 

 

ということで、今回のNEVERの試合を多角的に考えて見ました。

 

まず、前哨戦のコメント、試合内容を俯瞰したとき、私はある2人の選手の顔が浮かびました。

それは…

内藤哲也と鈴木みのる

 

前哨戦で毎試合相手を挑発するコメントを残し、対戦相手の返答を待つって、内藤の常套手段です。

唯一無二の支持率は、ここから生まれています。

批判の声が多かったのは、舌戦が盛り上がっ分、違う展開を期待した方も多かったのではないでしょうか。

 

では、試合展開はどうか?

タイトルマッチでも介入ありで勝つって、まさしく去年のみのるの闘い方です。

何でもありのヒール然とした闘い方に、会場ではブーイングも多かったと思います。

では、今も変わらず鈴木みのるにブーイングは多いのか?

 

答えはNOです

 

昨年は介入ありきで闘ったみのるが、今年に入り鈴木軍の介入はありません。

するとどうでしょう。

観客のブーイングは大声援に変わっています。

 

今回のNEVER挑戦で、内藤の盛り上げ方とみのるの自己プロデュース力の良い部分を、タイチは盗んだのではないでしょうか?(良い意味で)

今後、本当にジュニア相手に防衛を重ねたタイチが、しばらくして急に介入無しで本気を見せたらどうなるのでしょう。

想像以上の可能性があると思います。

 

 

また、『遊んででも勝てる』と豪語した後藤に、真剣勝負で闘い3カウントを奪っていたらどうなるでしょう。

ベルトを失った以上の悲しみを、受けてしまうのではないでしょうか。

そして、実力で負けたわけじゃないという反骨精神で、次への期待もできるのではないでしょうか。

結果的に他のベルトへの挑戦、WORLD TAG LEAGUEへの出場など、選択肢は広まりました。

 

 

【追記】

試合結果だけ見れば、賛否の意見がでるのは仕方ないかもしれません。

しかし、前哨戦から決戦当日までこれほど盛り上がりと期待に膨らんだNEVERのタイトルマッチは、久しくなかったのではないでしょうか?

だから、否定的な意見も多く出たのだと思います。

 

ところで、皆さんはタイチがある仕掛けをしていたことにお気づきだったでしょうか?

それは、自分がG1に選ばれなかったということを強調するための仕掛け。

ずっと温め続けたパワーワード…

 

G1 CLIMAXに出れなかった男

 

実は、G1最終日まで一度も『G1 CLIMAX』という言葉を口にしていませんでした。

 

タイチの口にしてた言葉は、“エントリー”“世紀の大誤審”というワードだけ。

G1エントリー選手発表からずっと蒔いてきた種を、G1最終日の両国で初めて口にした意味はなんでしょう?

それは…

次期シリーズ(DESTRUCTION)への期待

 

前哨戦からタイトルマッチまで一つのストーリーと考えたとき、今回のNEVER無差別級選手権は大成功だったと思っています。

※ここまでが追記分

 

 

タイチの介入の意味を考えれば考えるほど、違う見え方ができたのではないでしょうか?

つまり、プロレスの見方に正解は1つじゃないということです。