幻となった師弟対決が旗揚げ記念日大会で実現か

内藤哲也、高橋ヒロム【撮影:koba】
“独り言考察”




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・20北海道大会でIWGP世界ヘビー級王者のオカダカズチカと対戦する内藤哲也。

40周年の旗揚げ記念日大会ではオカダに負けているだけに、10年振りのリベンジを狙っています。

スポーツ紙の取材に答えた内藤は、このタイミングでオカダと闘う意義を語りました。

『このタイミングでオカダと向き合うことは、俺にとっては意味がありますよ。ただ、個人的にはこういう時に未来を見せていく方が団体としてベターだと思ってます。ここでまた俺とオカダが戦うのはこの10年、何も変化がなかったということですから、新日本にとっていいことなのかは分からないですけどね』

引用:東スポWEB

 

ファン目線で言えば今回のオカダ対内藤戦は、集大成と言えるでしょう。

直近で言えば、2018年の東京ドーム大会のメインイベントでオカダが勝ち、2020年の同舞台では内藤がリベンジに成功しています。

今の2人に特別な遺恨などはありませんが、ここで勝つか負けるかでは雲泥の差でしょう。

団体トップである2人が、旗揚げ記念日大会と、旗揚げ50周年イヤーの“顔”を決める直接対決でもあります。

 

データ上は不利な内藤哲也

 

前哨戦は無敗と好調の内藤ですが、オカダとのシングルマッチは不利なデータとなるジンクスが存在します。

過去10度オカダとのシングルマッチの対戦成績は5勝5敗のイーブン。

前回の対戦は2021年のレッスルキングダムの勝利となりますが、過去連勝したことはありません。

このジングル通りなら内藤が勝つ可能性は低いと言えますが、不利なデータが揃っていても

 

運命を自らの意思で実現させる時計の針

 

一方で旗揚げ記念日大会を見据える内藤は、コロナ禍で幻に終わった師弟対決実現を匂わせました。

『「あの男とのシングルマッチが消滅して2年が経過してしまった。そこは俺の中で引っかかっていることであり、あの時から止まってしまっている時計の針を進めてみるのもありかな」と目を輝かせた。

同大会はヘビーとジュニアの王者対決が恒例となっているが「必ずチャンピオン同士でやらなければいけないわけではないですからね。札幌大会の後、気持ちが変わってるかもしれないですけど、今の気持ちとしては、あの男とやりたいと思ってます」。宿命の対決を制し、運命を切り開く』

引用:東スポWEB

 

2020年3月の旗揚げ記念日大会で実現する筈だった、ロスインゴの師弟対決。

当時、IWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座の二冠王者だった内藤と、IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムのドリームマッチは幻と消えてしまいました。

 

両者がチャンピオンだったから実現したドリームカード。

こんなタイミングは滅多になく、今年も同じ条件は揃っていませんが、今の世の中に必要だと思い“あの男”の名前を呼ぶ準備をしています。

 

コロナ禍の状況で不運が重なってしまったプロレス界。

観戦のハードルが高くなってしまった客足は、簡単に取り戻せるものではありません。

埋まらない客席は否が応でも目立ちます。

非日常を求めて足を運んだ空間は、残酷な現実ばかり目に付き、いつしか“観戦しに行かない”という選択が当たり前になってしまったファンも多いことでしょう。

 

リングの情熱と客席の熱狂は、2つが共存して初めて非日常が生まれます。

2年前の聖地後楽園には、確実に非日常が存在していました。

コロナ禍で失ってしまった非日常を取り戻すには、幻となった師弟対決が必要なのかもしれません。

互いにまだチャンピオンではありませんが、ヒロムと一緒なら何かを変えられると信じ、内藤は行動に移そうとしています

内藤哲也の目論みに当然オカダは立ちはだかるでしょう。

ジュニア王者のエル・デスペラードだって黙っていません。

 

2月20日、北の大地でどんなドラマが起きるのか。

いや、内藤哲也はどんなドラマを作ろうとするのか…

もしかしたら、50周年イヤーの“ターニングポイント”となるかもしれません。