遂にG1クライマックス初勝利を手にした飯伏幸太。
Aブロックの優勝候補筆頭だっただけに、長いトンネルを抜けた達成感もありました。
相手はベスト・オブ・スーパージュニア(以下BOSJ)を優勝し、今最も勢いのあるウィル・オスプレイ。
昨日の勝利は、ネガティブな要素をすべて払拭する価値があったのではないでしょうか。
メインは27分越えの大死闘!
飯伏がオスプレイを下して『G1』初白星!棚橋は“攻め”のレスリングでザックにリベンジ! 連敗脱出!!
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#njpw #g129 pic.twitter.com/pOPPi11qUa— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) July 18, 2019
今年、飯伏にとってのG1は大きな大きなマイナス発進。
決して万全ではない状態で初戦のKENTA戦に臨み、不運にも足首を負傷するというアクシデントにも見舞われました。
足は骨折とかなく綺麗な骨でした!靭帯?捻挫かな?
昨日は30歩で冷や汗止まらなかったのに今日は100歩歩けた。
今までも異常な自然自己治癒力があったので+高気圧酸素治療をして明日は200歩目標!
時差と痛さで目が覚めたので1階のエニタイムに行ってきます。出来る箇所から出来る限り💪諦めない! pic.twitter.com/hsESUWEuFi— 飯伏 幸太 (@ibushi_kota) July 9, 2019
対戦相手のKENTAのスタイルすら批判する声もあり、勝敗以上の注目を集めたことでしょう。
公開した写真の反響は大きく、このままG1に出続けるべきなのか様々な意見が飛び交いました。
そもそも飯伏は、なぜあの写真をTwitterにアップさせたのか?
プロレスにおいて怪我をしている箇所を狙うことは常套手段です。
しかし、怪我したことを公にするということは、“狙ってください”と言っているのと同義語。
何も考えずTwitterに写真をあげた可能性もありますが、何か意図があっての事かもしれません。
前シーズンのBOSJでも、開幕前にタイガーマスクが足を怪我している事を公にしていました。
案の定その負傷箇所を狙われ、解説先に座った獣神サンダーライガーさえもなぜ公表したのかその真意は分からずじまい。
もしかしたら飯伏もタイガーも、言いたいことは一緒だったのではないでしょうか?
『「G1」は、みんなこうやって、1人ひとりが怪我を持って闘っています。
それでも、僕はこの、「G1」に、この夏に懸けています。
絶対に負けない。逃げない。諦めない。
そして、みんなを裏切りません』
引用:新日本プロレス
これは昨日の飯伏の言葉ですが、タイガーマスクも言いたかったことは一緒なのかもしれません。
無傷で闘うレスラーなんていない
このブログでも何度か記事にしましたが、毎日完璧なコンディションで試合ができる選手なんていないでしょう。
それでも闘い続けるのがプロレスラーであり、BOSJやG1という過酷なリーグ戦なんだと思います。
意外だったのが、飯伏がこの件に対してメインイベント後のリングの上でこのセリフを言ったことです。
プロレスは往往にして、ファンにすべてを説明することはしません。
すべてを説明することは不粋であり、ファンが考え想像することもプロレスの楽しみの一つだから。
飯伏は敢えて言わなくてもいい事を、多くのファンに一番伝わる場所で言いました。
しかも、首を負傷しているオスプレイ戦で言ったことでより説得力が増したことでしょう。
怪我を押してまで出場しなくてもいい、怪我している選手は出ない方がいいという意見は、ファンの間では良く耳にする言葉です。
でも、飯伏幸太は敢えて怪我をしている事実を多くのファンに伝えました。
どんな状態でも、試合で出れる限りは諦めない
全てのレスラーが、同じ状況で闘っている
だから、心配よりも応援して欲しい
まるでファンに伝えることは駄目じゃないと気付いた、新日本プロレスのメイ社長のように。
NJPWに永久所属宣言をした飯伏は、今まで以上にレスラーやスタッフに影響を受ける部分もあるでしょう。
プロレスの魅力を多くの人に伝えたい飯伏がいう『みんなを裏切らない』とは、ファンも、仲間も、スタッフも、メイ社長も“みんな”を裏切らない宣言なんだと思います。
新日本所属のプロレスラーとして、覚悟を表明した飯伏幸太。
覚悟を決めた飯伏の快進撃が、これから始まろうとしています。
今日の目覚めは…タイトルマッチ後のような感じ。全身疲労感。
若さに飲まれたかな。
今の自分にとっては厳しい!これはリーグ戦。
考えながらやらないと。でも変わらず何が起きても諦めない!今日もまたアイマショウ。
— 飯伏 幸太 (@ibushi_kota) July 19, 2019